北山野道をゆく@山梨県甲府市

大会もひと段落ということで、
完全趣味の活動「Trail Ginger」が再始動。
いや、完全に止まっていたわけじゃないですし、
そもそも、チーム活動なんてものは、これまで1回しかしたことがなく、
普段は完全個人活動なので、再始動もくそもないわけですが、
今回はせっかくだからみんなで行ってみよう!
と、久々に全員集合したわけです。

メンバーは
45歳すぎて、図書館にはまったクボヒデ
墓ディレクター2級免許を持つデーイー
きめ細やかさなら誰にも負けないオーマ
そして、いつも行き当たりばったりのマツイ
以上4名。

この4名で行ってみたい!
巡ってみたい!という話になったのがこれ。

「北山野道」

たまたま、道がまっすぐのスタッフ用駐車場のそばに長禅寺というものすごい立派なお寺がありまして、その立派なお寺の駐車場に「北山野道」の看板があったのが全てのきっかけです。


だいぶ昔に作った看板ですが、甲府駅の北側のエリアの神社や史跡に番号がふってあり、
そこは歴史的にも面白そうなエリアだから、皆さん巡ってみませんか?
みたいな、そんな看板でした。

史跡の数は50個ほど。
距離にして約50km前後でしょうか?
TrailGingerならこれ、走って回れるでしょー
これこそ車なら通り過ぎちゃうとこでしょー
と、みんなで盛り上がりまして、じゃあ「北山野道」行ってみよう!

という話になったのですが、
連日甲府市内なんと30度越え・・・
朝早くから灼熱地獄。
こんな気温の時に走ったら、これ死んじゃうでしょ・・・
と、急遽エリアを狭めることにしました。

「北山野道」は全部で4つのエリアで構成されています。

*表門(うわと)の里(横根~酒折エリア)
*板垣(いたがき)の里(酒折~甲府エリア)
*小松(こまつ)の里(甲府北口エリア)
*志麻(しま)の里(山宮エリア)

この中の「小松の里」に決定。
理由は「なんかここなら行けそう」と思ったから(笑)

だって、手がかりはさっきの看板の地図しかないわけです。
そうなると、なんとなくわかるエリアじゃなきゃ絶対無理(笑)

ということで8:30に武田神社を出発します。


この武田神社も「北山野道」で26番に指定されているところなので、
まずは順調に1つ目クリア。

ここから積翠寺に向かってひたすら道路を登っていきます。

とにかくひたすら。
じりじり言うアスファルトを登っていくと、積翠寺と要害の分岐の小高い場所に
馬頭観音を発見。


とりあえず寄り道。

なんか、昔この辺の集落の農耕馬がもう寿命が短くなった時に
血抜きをしていた所ですよ~的な説明書きあり。

ほほー。

しばらく観察していると、なんか奥にマーキングテープが見える・・・


とりあえず藪こぎしてみると、今度は灯篭が見える・・・

私以外全員サンダルランだけど、かまわず藪こぎです。

あれ?もしかして・・・神社がある~!

そう、知らぬ間に「北山野道」31番の「白山(はくさん)神社」へたどり着いていました。

この宝探し感がめちゃくちゃ楽しい。


これ、正式な道も後々見つけるのですが、草ボウボウのこの季節
なかなか見つけるのは手ごわい神社。

狛犬さんは新しめ、祠の台座もだいぶ新しめ(平成のもの)

でも、神社へ伸びる石階段や鳥居はなかなかの良いお味。

「階段の石の積み方イイね~抜群だね~」

という、このチームでなければ出ない会話がどんどん出ます。

とりあえず、このチームの目的の1つ。
カッコつけて写真を撮るを遂行(笑)
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さて、そこから更に登って積翠寺「古湯坊」方面へ。

途中なんか登りたくなる階段発見。
登ってみると、ほらやっぱり。
「山の神」と観音様?と思われるような石仏。

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この石仏はとても古そうでしたが、囲ってある建物はだいぶ新しく立派。
蚕影観音と書かれている看板があったので、このあたりも養蚕をしていたのね・・・と、
感じることができます。

さて、登ります。
まだまだ登ります。

すると紫陽花が満開のエリアにようやくたどり着きます。

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ここが34番「古湯坊」です。

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信玄の隠し湯として有名な場所です。
今は「坐坊庵」という名前の立派な旅館があります。

そこから、武田の森のトレイルコースを通って、33番の要害城跡へ向かいます。

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ずっと舗装路だったので、やっぱりトレイルは気持ちよい。

しかもここのコースはすっごい走りやすい。

あっという間に要害城跡へ到着。

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ここは武田家が戦の時に、使っていた詰城(つめしろ)と呼ばれてるところです。
途中に不動明王の石仏があったり、防備を固める郭などが残っています。

そのまま下って35番「積翠寺」へ。

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武田信玄が生まれるときに産湯として使った井戸があるお寺です。

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そのすぐそばに、北山野道に指定されていませんが、
深草観音のご本尊が普段安置されている「瑞岩寺」へも立ち寄り。

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ここの馬頭観音にしばしうっとり。
馬頭観音は頭の上に馬が乗っているのが特徴です。
一人一人、お顔の表情が違うのはモチロン、頭の上に乗っているお馬さんの表情も違います。
2体も頭の上に乗せている観音様までいらっしゃいました。

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お寺さんはその日法事をおこなっていらしたので、
名残惜しくも、そそくさと退散、次の目標「興因寺」へ向かいたいのですが・・・

ああ、この道祖神気になるから立ち寄ろう・・・

ああ、こっちのお地蔵さんも素敵・・・

あのお墓だってなかなか素敵・・・

町並みだって、石垣だって、橋だってみんな味わい深い・・・

積水寺周辺、気になる石仏が多すぎて、なかなか先にすすめません(笑)

後ろ髪引かれつつ、積水寺から相川方面に舗装路をどんどん下ります。
標高が低くなればなるほど、甲府盆地の熱波が近づいてきます。

30番「興因寺」についた時にはすでに灼熱じりじりの太陽です。

すごい立派な山門。
気品あふれるお寺です。

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この時点で、今日小松の里を全部回るのはむりだな・・・という話になり、
とりあえず、範囲を絞って回ることに。

まずは、25番「護国神社」

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とにかく立派。
ちょうど入り口の一番大きな鳥居は改修工事ちゅうだったので
ブルーシートの中でしたが、境内の迫力とかわいい狛犬にうっとり。

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24番「信玄火葬塚」

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信玄のお墓ではなく、火葬したといわれているマニアック(笑)な場所。
これ、ものすごい住宅街にあるので、私も初めて来ました。

住宅街に突然現れるので、山梨県民でも知らない人が多いはず。

22番「大泉寺」

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武田信玄のお父さん、信虎のお墓がある神社。
まるで絵画のような総門とその先の参道の雰囲気が、とんでもなくかっこいい。

その代わりに、なぜか本殿の柱の彫りが、なんかすごい中途半端。
あれ?作成途中なのかな?まだ下書きなのかな?
住職が書いちゃったのかな?と、思うような出来栄え。
(違ったらごめんなさいw)

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19番「妙恩寺」

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今日はこのお寺でおしまいです。
このお寺は、近くにトンネルが開通したのですが(愛宕トンネル)その際に、石垣を積みなおしたそうで、デーイー曰く、
「こんな職人技が光る、すごい石積みはない、すごすぎる」
そうです。
なので、興奮状態で大人4人が石垣をみつめていたので、ご近所の方々にだいぶ怪しがられました(笑)

興奮しすぎて、肝心な石垣を撮影していないのが、我々らしいです(笑)

道がまっすぐエイドで休憩しつつ(仕事中の小山田さんすみません)

アキトコーヒーで休憩しつつ(ガラの悪い人達が店先を占拠してすみません)

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反省会議。

本日の敗因・・・

看板がざっくりすぎて、エリアが広すぎた・・・

そして甲府が暑すぎた・・・

次は、もっと効率よく回る方法を・・・

でもこの寄り道感がたまらなく楽しいと言えば楽しいからいいのかな(笑)

今日行けなかった場所は、また次回絶対回ろう。

そう約束して、スタートの武田神社まで無事もどりました。

23km、6時間の旅。

近くを車で通ったことは何度もあるのに、知らなかった神社やお寺の数々。

走るからこそ見つけられるし、走りだからこそ簡単に寄り道できる。

やっぱり、TrailGingerおもしろすぎる。

 

しかも・・・

その後、なんと、この北山野道を1冊にまとめた冊子があるとの事実をネットで発見。

ダメもとで、発行元の甲府市教育委員会に連絡してみると・・・・

まだ冊子がのこってるとのこと!!

「売ってください!」

というと、かなり驚かれた様子で

「差し上げます!もともと、無料で配布してる冊子なので・・・」

と。
なんと!素晴らしい。

なにやら、甲府市教育委員会が今から約30年前の平成元年に調べて、作ったそうで、
MAP、神社やお寺、史跡の説明、昔話、地層などなど情報盛りだくさん。
これが無料なんて、なんてお得なんだ!

私が、鼻息荒めだったせいか、20冊もくれました(笑)


ということで、もしもほしい方、興味がある方いらっしゃいましたら、
道がまっすぐにありますので、お声掛けください。

30年前のものなので、少々道が違ったり、建物が変わってたりしますが、特にもんだいありません。

北山野道。

まだまだコンプリートには長い年月かかりそうですが、
この冊子を読みながら、次のルートを計画します。

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さよなら靭帯のその後

去年は分水嶺トレイルBコースに出場していた。


「お前みたいな者は顔洗って出直してこい!」

そう、山塊からほっぺた引っ叩かれたようなレースで、将監峠でリタイア。
私の体調不良だったので、私はツェルト内でヌクヌクと休み、白さんとフジフジはツェルトに身を包んでの野営。何もかもが申し訳なかった。

今年こそ!
そう思っていた矢先に靭帯を切った。

分水嶺トレイルを完走するには、とにかく重い荷物を背負って、長い距離を進む訓練が必要だということがわかっていたからこそ、靭帯を切ってすぐに、リベンジを誓っていたチームメイトに、ごめんなさいと連絡した。

ただ、もし分水嶺に出られなかったら、、、

そんなつもりでエントリーしていた大会が。

「おんたけウルトラトレイル」

靭帯を切って、4月までは全く走れなかった。

でも、みんなが出たくて出たくてクリック合戦にまで発展した大人気のレース。

キツくて辛い

そう言いながら大人気なのには何か出た事がある人にしかわからない魅力があるんだろう。

7月のこのおんたけを目指して、がんばって練習しよう。

そう思って出場を決めたのが5月。

スリーピークスは6月開催で、正直5月〜6月は自分の為の時間を作ることは難しい。

なので、毎年4月〜6月はNO RUNNING期間に突入してしまうのに、100kmもあるレースに出れるもんなのか、、、

正直不安しか無かった。

練習といえば、毎週火曜日にやってるグループランと、たまーに10km程度走るぐらいで、違和感が残る靭帯と、すっかり落ちた体力と、忙しさを言い訳にして、長い距離走り続ける訓練を全く出来なかった。

正直出られる自信が全く無かった。

でも

DNSとDNFが大嫌い。

去年分水嶺トレイルを引っ張ってくれたチームリーダーの藤生さんは、それからしばらくして鋸岳で帰らぬ人となってしまった。

藤生さんに「元気だよー。頑張ってるよー!」って本当は分水嶺のコースで伝えたかったけど、それが出来なくなった今、山は違うけど、おんたけで伝えられたら。そう思って、出場をレース3日前に決断した。

私が決意出来ずにいたせいで、お店の臨時休業も直前の発表となり、関係各所の皆様には大変ご迷惑おかけしました、、、スミマセン

初めてのおんたけ。

夜間走るのが好き、深夜12時から朝4時までが1番元気な私にとって、おんたけのスタートか深夜12時のおんたけは自分に向いてるな、、、

そんな妄想に胸膨らませ王滝村へ。

現実が見えてきて、急に怖くなる。

あれ?前に100km完走してた時、もっとずっと真剣に練習してる。。。

そんなこと思い出したら、不安で泣きそうになる。

制限時間いっぱいの20時間でゴールすれば良いな、、、

いやーー20時間も動き続けられる?

20時間かーーーーー

どう考えても泣きそう。

そんな中100mileが20時にスタート。

いつもはサポートする小山田さん。

今回はノンサポートの100mile。

頑張ってね、無事帰ってきてね。

そう言い握手。

でも、どっちかって言うと、無事帰れないのは私だな、、、

見渡せば100mileランナーはみな、練習してきた、走りこんできた、準備し切って来た方ばかり。


そんな方々とスタート前に。


競技説明会も緊張感たっぷり。


御岳という場所柄なのか、スタート前には神主さんのご祈祷があり、いよいよスタート。

暗闇に消えていく、ライトと熊鈴の音。

とにかく、かっこいい。

派手さはない。おしゃれでもない。

男臭いかっこよさ。

甲子園を目指す男子校の野球部みたいな雰囲気。

一気にテンションが上がり、自分がスタートする24時まで出来るだけ寝たいのに、全く寝られない、、、

バタバタしながら、気がつけばスタート時間。

ATC storeの芦川さんから、第1関門までが大変だから、そこまで頑張れ!とアドバイスを貰い、私も暗闇の中スタートします。


スタート前に。

今回山梨から一緒に行った五味くんとはスタート位置が違いすぎるので、ここでお別れ。

わたしは後半からゆっくりスタート。

スタートして間もなく、、、

OSJクオリティ満載(笑)

分岐誘導スタッフとか全然いない(笑)

看板のみだし、マーキングもほぼないし、看板も少ない(笑)
20km地点、小エイドまでもう少し。

周りはだんだん明るくなってきて、私もようやくライトを消して、ガレ場の下りを走る。

走りやすい下りなんて一箇所もない。

THE 林道!

気を抜いた瞬間に、つまづいて転ぶ。

転んだ瞬間に両足のふくらはぎが攣り、江頭2:50のようにピーンと突っ張ったまま飛び、ゴロゴロ転がる。

見ず知らずの方が

「大丈夫ですか?」

と。声をかけてくれるので、

「大丈夫じゃないです!」

と訴え、攣りが治るストレッチをしてもらう。

あの時のあの方ありがとうございます。本当にありがとう。誰だったんだろう。是非会ってハグしたい。

完全に攣りが治らないけど進むしかないので、攣ったまま進み、だましだまし走る。

だましだまし。

ようやく小エイドに到着。

エイドも水と塩しかない(笑)

全然キロ表示も違うし、エイドの場所もあってない。

でも、自己責任のスポーツ。そんなのに文句言っちゃいけない?こんな山の中に水があるだけでありがたい。

みたいな感じで、とにかく第一関門目指して進みます。

でもその第一関門が、全く現れる気配がない(笑)

何回カーブを曲がっても出てこない(笑)

仕方ない、これはOSJだから、、、そう言い聞かせても、全然たどり着かない(笑)

第一関門への道のりに嫌気がさした頃、

「グンモーニン、グンモーニン」

という、怪しい声。

振り返ると小山田さん。

おんたけは100mileと100kmが1部同じコースを進むので、タイミングが合えば100mileの選手に会えるよ〜とは聞いていたものの、ここで会うと思ってなかったので、驚いたし、疲れていた時間だったので、会って話ができて、気持ちが軽くなって、パワーもらえました。

100mileの第2ループを回ってきた小山田さん。

すでに距離は70km越え。

そんなのも感じさせない、走りと元気。

「関門もうすぐだからがんばれ」

そう言われて、一緒に第一関門間で向かいます。

32km関門制限時間6時。

私が到着したのは5時10分頃。

たぶん、37kmぐらいの所に関門があったよね(笑)


エイドの黒ちゃんが撮ってくれた写真。黒ちゃんありがとう!

いやー厳しい。

ギリギリじゃん。

トイレに行きたいけど、恐ろしい渋滞で並ぶ気がしない、、、

私の計算上5時30分には関門を出なければ、次72kmの関門に間に合わない、、、だって関門はきっと72kmじゃないから、、、

そう思って、トイレも、ゆっくり休憩も諦めて進みます。

基本ジェルのみで進んでいるので、補給は動きながらする事に。

眠気もなく、割と順調かもーー

と、いい気になってたら、雨。。。

雨のレースは嫌いじゃないので、レインを着て進みます。

雨は降ったり止んだりを繰り返していて、

しかし、トイレ、、、

コースが林道だから、ちょっとお花摘みに、、、みたいな行為が一切出来ない。

かなりいいペースで進んできたけど、諦めて次の小エイドでトイレ休憩をする事に。

これが間違ってた、、、

30分。

完全に30分トイレ待ち。

止まってる間に雨だからどんどん体は冷えて、足も痛みが出てくる。

ようやくトイレを済ませて、リスタートするも
足が動かないし、やたら眠くなるし、
とりあえず「止まらない、動き続ける」と念仏のように唱えて、1歩1歩カメさんなみのスピードで進む。

そう、夜は得意だけど朝が苦手。。。

眠すぎる。。。

すごい、抜かれる。
ふらふら登り、平坦なところもふらふら歩いてるから、どんどん抜かれる。

とにかくすごい眠い。

そして、すごい土砂降り。

土砂降りだってなんだって、眠いもんは眠い。

早く、ドロップバックを預けてある第2関門に到着したいと心から思っているのに、
やっぱり来ない(笑)
72kmじゃない(笑)

第2関門には最低でも11時には到着して、いろいろ食べたり休んだりしたいのに、
全然たどり着かない・・・

ふらっふらのへろっへろになりながら、第2関門のドロップポイントに到着したのは
11時15分ごろになっていた。

びしょびしょのウェアを着替えたいけど、女性が着替えられるようなスペースはないし、相変わらずトイレは混んでるし、愚痴を言い出せばきっときりがない。

でも、進まなきゃゴールできないし、
進めばゴールできるし、
もうここまで来れば、体なんてどこが痛いかわかんないぐらいみんな痛いし、
走力なんてものはそもそもないわけで、あとは根性でしょ。

そう気持ちを切り替えて、第2関門を11時30に出発。

そのあとは基本的に下りがメインで、下りが好きな私にとって、ラッキーなコース設定。
登りはもうベッタベタに遅いけど、下りなら走れるし、下りは走りきりたいし。
そう思って、重力に逆らわず、下る。

第3関門でそうめんを食べて、でも長く休むといやになるから1分ぐらいで再出発。

このあたりから、距離表示がどこもかしこもバラバラで、自分が一体あと何キロ地点にいるのかさっぱりわからなくなる。
たぶん、あと20kmぐらいなんだろうけど・・・
とにかく進めばゴールは見えると思ってひたすら長い長い長いガレ場の下り道。

長い下りだけど、
この間行った黒戸尾根と比べれば、走りやすいし、距離も短いな。

そう思って、下る。

膝が時折痛くなるし、股関節も痛いけど、
90kmぐらいになれば、みんなどこもかしこも痛いし、
TDTの時は、こういうのを「熟成した」って言ったなー。
熟成しきったら、今度は何になるんだろう?

とか、とにかくネガティブにならないように、考えて走った。

それに、もちろん藤生さんのことをすごい思い出した。
今フジフジだったらなんて言って励ましてくれるだろう?
「松井さん、足動いてますよ、すごいですよ」って、全然動いてない足だとしてもほめてくれるだろうな・・・。

フジフジはもういないけど、
私は変わらず生きてるし、
生きてる人は、いない人の分まで走らなきゃな。
分水嶺はダメだったけど、
おんたけはぜったいあきらめない。

そう強く思い、進む。

とにかく長い下りがやっと終わり、
久々の舗装路、そしてやっと待ちに待った最後のエイド(小エイド)。

このエイドにはもう1つ矢印が付いていて、
100mileはここから最後のループへ行くコースだという事がわかる。

小山田さんはきっと行ったんだろうなーと漠然と思う。
きっと彼は絶対リタイアしないし、関門もパスするだろうな・・・と。

もうあと10km。

最後の小エイドを出たとき、この間サポートに行ったスパトレイルを思い出す。

仲間の池ちゃんが、関門ギリギリで最後のエイドを出て、
絶対完走したい!という思いで、全力出し切って、走り切ってゴールした姿。

私も絶対に走り切ってゴールしたい!
今から頑張って走れば17時までにゴールできるかも。
そう思い、16時頃最後のエイドを出発。

走り切りたい、全力出し切る!

そう、念仏のように心の中で唱えて、とにかく進む。

最後の1kmは猛ダッシュ。

その甲斐あって16時間55分でゴールしました。


ゴールを100mileを1位でゴールした大瀬が撮ってくれた。

ボロボロな私。

いや、ほんと、のろいし、
走ってないし、
途中「あれ?ハイキング?ずっと私歩いてるよ」と思うことは何度もあったけど、
今この状況で100km走れてよかった。

長い時間、自分自身に向き合えて、
余計なことなんて一切考えずに、
約17時間走れる(歩ける)ってなんて贅沢な時間だろう。
コースはあんまり好きじゃないけど(笑)
楽しかったなー。

そう、素直に思えた「おんたけウルトラトレイル」だった。

今回はまぐれの完走で、こんな練習量でレースに出るなんて、どうかしてる。

でも、靭帯が切れてから、全然動けない日々を経て、ようやく走れたことは素直にうれしい。

今年も夏山へ行こう。
いろんな山で遊ぼう。

でも、その前に、日ごろの練習ちゃんとやろう。

練習はやっぱり裏切らないから。


Only time will tell.

第4回スリーピークス八ヶ岳トレイルが終了し、1ヶ月が経とうとしています。

早く参加してくださった皆様、ご支援くださった皆様へお礼の言葉を、、、

と、思ってはいたのですが、この1ヶ月。正直、大会について話をするのが苦しくて、文字にする事も出来ませんでした。

お店のスタッフをしているので、お店に来て下さった方々とは大会の話をするのですが、その時もなんとなく避けてしまう。そんな感じです。

なんで言葉に出来ないかと言うと。。。

大会について思い出すと、いかに自分が無能であったかを、再認識しなければならないからです。

なぜあれが出来なかったんだろう?

なぜもっと気を使えなかったんだろう?

なんでこんなにいい加減なんだろう。

どうしてもっと優しく話せないのだろう。

どうしてこんなにバタバタしてしまうのだろう。

ミスが多くて死にたい。

会場のスタッフが負荷が高すぎて、休憩も満足取らせてあげられず申し訳ない。

ゲストスタッフさんに頼みすぎて、頼んだ割には放置して、申し訳ないし情けない。

もう、反省の言葉をあげたらきりがないほど。

正直、大会が終わったら、関係者の方やゲストスタッフの方から石を投げられても仕方ない、、、と覚悟していた程。。。

それに相反して、大会にご参加くださった方から頂く、称賛の声。

良い大会だった。

楽しかった。

スタッフの皆さんが全員親切だった。

とにかくスリーピークスはすごい!

私が予想もできなかった量の称賛の声を頂き、嬉しくもあり、そんなにたいしたことできていないんだよ、、、と思うと苦しくもあり。。。

そのギャップが埋められずに、苦しくて、胸がギュッとなります。
1つ1つ思い出して、前に進まなきゃなぁと思うのですが、なかなかどうしたもんでしょう。

不器用なもので、まだまだ消化できずにいます。

でも、大きな怪我人が出ることなく、レースが終了したこと、地域の方々が大会開催を喜んで下さっていること、選手の方々のたくさんの笑顔を見れたこと、スタッフの皆さんの優しい心に触れられたこと、全てに感謝の気持ちでいっぱいです。

第4回スリーピークス八ヶ岳トレイルにご参加いただきありがとうございました。

なんか出来そう!自分で大会開催したら楽しそう!

そのぐらいの思いつきで始めた大会が、年々大きくなり、毎年大会を愛してくださる方が集まってくれる、暖かい大会へ成長しました。

私1人では決して出来ず

沢山の方々の支えがあってこそ。

全国見渡しても、レース開催後、コースにゴミが1つも落ちていない大会は、スリーピークスぐらいではないでしょうか?

これは、選手がゴミを落としていないだけでなく、落ちていたゴミを拾いながら走っていた選手やスタッフがいた事を意味しています。

人のゴミだから関係ない、ゴミは大会関係者が拾ってくれる。

そんな風に思う方は誰もいず、頼まれたわけでもないのに、当たり前のように拾い集めてくれた暖かい気持ちに感謝いたします。

ゴミが1つもなかったことは一例に過ぎず、すべてのスタッフが選手を喜ばせたい、楽しませたい、大会を無事に終えたい、そう自分のためだけでなく、大会を思って行動してくれた事が嬉しくてたまりません。

スリーピークスは人です。

武田信玄も言いました。

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり。

意味は

どれだけ城を強固にしても、人の心が離れてしまえば世の中を収めることができない。 熱い情を持って接すれば、強固な城以上に人は国を守ってくれるし、仇を感じるような振る舞いをすれば、いざという時自分を護るどころか裏切られ窮地にたたされる。

私もスリーピークスで多くの方々に救われました。その恩を少しづつ返していけたらと思っています。

なかなか落ち着かない性格で、お礼も遅く、不義理な対応をしてしまってるとは思いますが、マツイだもんな、しょーがねーな。ぐらいに思っていただければ幸いです。

気がつけば7月。

冒頭に申し上げた通り、まだまだスリーピークスについて話をするのは胸がギュッっとなります。

でも、時が経てば、もっといろんな事が見えてきて、良い面も悪い面も受け止められると思います。

第5回大会を開催するには、9月から準備が始まります。

今は心やすらかに、また前を向いて進めるように、いろんな大会に遊びに行って、いろんな山に行って、パワー充電したいなーと思っています。

沢山のごめんなさいと、

沢山のありがとうの気持ちを込めて。

また八ヶ岳で会える日を夢みて

松井裕美