UTMF2015サポート編~その6~

さて、今回もサポート日記。今回は

すばしりA7。120.5km地点からの様子をお届けします。
前のエイドを9:50に出発した小山田さん。

11:00に待ってるねと約束したので、私も休憩する間もなく移動します。

途中、同じくブーメランチームをサポートしているみんなにアームカバーを紛失したことを伝え、五味君に山中湖きららA8に届けてくださいとお願いします。

荷物をまとめ、すばしりA7に10:50到着。

今回は特に迷うことはなかったけれど、小山田さんと約束した11:00ぎりぎりになってしまいました。

急いでサポートバックの中身を入れ替え、駐車場からダッシュでエイドに向かいます。

須走は雨も降っていず、このエイドにも友人が応援やスタッフで入っていて、そういった友人と話をすることで、私もパワーをもらえます。

 

約束の11:00まであと3分。

胃に優しそうな飲み物のストックが少ないことに気が付きます。

すばしりエイドは道の駅のエリア内にあるので、走って売店へ向かいます。

急いで商品を選び、レジに進み、階段を駆け上がるとエイドの通訳スタッフをしていた友人のSTS山登くんが、階段の途中まで降りてきて何か叫んでいます。

「マツイさん!小山田さん到着してるよ!」

えーーーーーもう来たのーーーーーーー!

時計は現在11:01。

サポートエリアで、きょろきょろしている小山田さんを発見。

「ごめんなさいーーー」

今回も謝りながらサポートスタートです。(なんで毎回こうなってしまうんだろう・・・)

なんと小山田さん。すばしりA7に10:59に到着していました。 1分以上お待たせしていたことになります。

1時間で到着するだろうな~とは思っていたけれど、本当に到着したことが、びっくりだし、うれしくて、自分が待たせたことをすっかり棚に上げ

「すごーい!時間通りーーー!はやいねーーすごいよーーー!」

と、声をかけると

「え??・・・あなたが11時って言いましたよね?」

「はい、言いました。11時に待ってるよ、と言いました。」

「ぼく、ちゃんと来ましたよ。」

「はい・・・私遅刻しました。。。怒ってますよね?」

「こんなことぐらいじゃ驚きませんし、怒りません。」

「ありがとうございます。次はがんばります。」

もう完全に、選手とサポーターの会話ではありません。

気が付くと、周りの友人、知人、そしてサポート中に知り合いになった方まで全員笑ってます。
「また松井さん、何かやらかしたんですね。」

みんな、そんな目線で、温かく見守ってくれてます。

気を取り直して、体調の確認を。。。

気温が上がってきたこともあり、脱水にならないかなど心配していましたが、胃も回復傾向。

序盤で痛いと言っていた膝もまだ平気とのこと。

ならば・・・と、カップラーメンでもどう?とお湯を入れ、渡そうとするとカップラーメンの具の半分を床にこぼす私。。。

優しい飲み物買ってきたよ!と手渡すと、コップに入れた1/3をこぼす私。。。

サポートバックの中の荷物を散らかす、私。。。

そのどれもに「落ち着いてくださいね」と突っ込む小山田さん。

もう、まったく癒されないサポーターです。

サポートシーンを撮っていただきました。写真で見る限り、しっかりやってそう・・・

サポートシーンを撮っていただきました。写真で見る限り、しっかりやってそう・・・

とほほ・・・な状態で、荷物の準備をしていると、小山田さんが言います。

「いよいよ来たね、もう次は山梨だよ。」

「だね、きたね。」

この会話で、なんだか目頭が熱くなります。

小山田さんが生まれ育ったのは山梨県富士吉田市。
UTMFは河口湖をスタートし、静岡を回って、最後は富士吉田を通過し、河口湖に戻るコース。
大好きなトレイルランニングで、しかも100マイルレースで、生まれ故郷を走れるなんてなかなかできる経験では無いし、きっと地元は大きなパワーをくれるはずです。

2年前も本当に体調が悪いのに出場し

「なんとか山梨に入れば、元気が出ると思うんだ」

そう言いながら、エイド1つ1つ越えてゴールに向かったのを思い出します。レース中に何かあったら・・・。
祈るような思いで、いつもエイドで待っていました。
次のエイドで会えるかな?大丈夫かな?なんて心配していた2年前と全く違い、今年は安心してエイドで待っていられます。(安心しすぎて須走は遅刻しましたが・・・)

絶対次のエイドにも来る、そして絶対走り続ける。
そして、山梨に入れば、もっともっと元気になっていくに違いない。
そんな気持ちですばしりエイドから送り出すことができます。

ラーメンにミルクティ。 まったく合わない組み合わせですが、文句も言わずに食べてくれました。 とにかく食べないと、体力がもちません。

ラーメンにミルクティ。
まったく合わない組み合わせですが、文句も言わずに食べてくれました。
とにかく食べないと、体力がもちません。休憩中は体温が下がらないように、バスタオルをかけて休んでもらいます。でもこのバスタオル、私の娘のものなので(笑)なんか変(笑)

 

11:16 故郷の富士吉田に向かって出発です。

このすばしりA7から山中湖きららA8の区間もこれまでとコース変更になり、コース変更は大会直前で行われたため未知のルートでした。到着予定時刻どおりなのか、それより早いのか、遅いのか全く検討もつきません。

とりあえず、次のエイドの到着予定時刻まで2時間近くあるので、コンビニで買い物し、駐車場で15分で良いから仮眠したい、、、
そう思って山中湖きららに向かいます。

途中、見た事のある姿が目に入ります。

え?でも、だいぶ前にいたはず、、、

そう、その姿は小川壮太くんでした。

ゴールに向かって進む姿はかっこよかったです。

本当に疲れきっていて、写真を撮るのも一瞬ためらいました・・・

 

いつもの壮太くんとはだいぶ違って、心底疲れ切っている姿。トップランナーが思い通りに走れない時、特に怪我や体調不良がなくても、DNFする方が多いのに、諦めず、ひたすらゴールへ向かって進む姿は、ボロボロだったけどかっこよかったです。

壮太君、がんばって。
みんな待ってるから。

そういうと「うん」とうなずくだけ。
そのぐらい満身創痍な走りでした。

きらら駐車場に到着し、車内の片付けやサポートアイテムを準備していると、予備のアームカバーを持った五味君がやってきます。
五味君も寝ずにブーメランメンバーをサポートしているので、すっかり疲れ切ってる様子。
ほぼ徹夜状態なのに、今から家に戻り仕事をしなきゃならないと・・・。

眠たくてつらいだろうに、そんなことより
仲間を最後まで応援できずに辛い、みんなをゴールまで連れていきたい。
せめて帰る前に、小山田さんの走りを応援したい。
そんな熱い思いを語ってくれました。

五味君のその言葉に、私も目頭が熱くなります。

複数メンバーをサポートしていたのでかなり大変だったと思います。ありがとう。

複数メンバーをサポートしていたのでかなり大変だったと思います。ありがとう。

A8にもたくさんの友人や知人がスタッフをしていて、
サポートエリアに入った瞬間に、
「まついさーん」
と、いろんな人が声をかけてくれます。

そんな中にニューハレ芥田さんと、聖整体院の北原先生を発見。
お二人とも、スタート時間からずっと戦い続けてるので、
やっと山中湖まで来ましたよー!と喜び合います。

13:20  135km地点の「山中湖きららA8」に小山田さんが到着。

このエイドは、選手が到着すると、まず装備チェックが行われます。
必携品を1個1個ザックから出していきます。
携帯電話も電源が入るかチェックしていました。

かなり入念に装備チェックをしていました。

かなり入念に装備チェックをしていました。

必携品チェックを終え、ようやくサポートエリアに腰を下ろし
小山田さんが一言。

「マツイさん、さっきアーム無いって話になった時、ザックの中ちゃんと確認した?」

「うん、したよ・・でもなかったし、落としたと思うエイドにも、どうもなかったみたい・・・」

「本当に確認した?」

「うん・・・ごめんなさい・・・」

「これ、なに?」

今、まさに必携品チェックを行っていたザックの中から、
アームが出てくるじゃないですか!!!

きゃーーー!!!!!
あったーーーーー!!!!!
やったーーーーーー!!!!!!

もう私、大騒ぎで大喜び。
エイド内爆笑。
小山田さん、がっくり顔。

「ね、だから僕毎回あなたに落ち着いてって言ってますよね」

もうそんな忠告耳に入らないぐらい
大喜びの私。
もう鼻歌交じりで、ザックの荷物の入替をしていきます。

五味君がわざわざ予備のアームをこのためだけに届けてくれている・・・
そんな事実を大きく棚に上げて、小躍り状態です。

きゃーーあったーー!! の瞬間を、友人の池田さんが撮っていてくれました。 この私の嬉しそうな顔と小山田さんの困り顔・・・笑

きゃーーあったーー!!
の瞬間を、友人の池田さんが撮っていてくれました。
この私の嬉しそうな顔と小山田さんの困り顔・・・笑

さてさて、芥田さん、北原先生にせっかく会えたので、
小山田さんのケアをお願いします。

膝の痛みがずっと心配だったので、
北原先生にしっかりと、マッサージをしていただきます。
それがそれが・・・
北原先生のマッサージは効くんですけど、猛烈に痛い・・・
声がでないぐらい痛いのです。

もう、小山田さん悶絶。

上半身も腰も足も、体のあちこちに痛みが出ています。

上半身も腰も足も、体のあちこちに痛みが出ています。

でも、北原先生、その悶絶顔を満足気に見て、さらに強めに愛情注入。
小山田さんさらに悶絶。

 

とにかく痛くてたまらないと悶絶中。

とにかく痛くてたまらないと悶絶中。

そして、北原先生のおかげで軽くなった足を
テーピングの魔術師、ニューハレ芥田さんにお願いし、テーピングをし直してもらいます。

麓で私が急きょしたテーピングを外し、芥田さんのスペシャルテーピングをしていただきました。

麓で私が急きょしたテーピングを外し、芥田さんのスペシャルテーピングをしていただきました。

疲れもあり、胃が弱ってきている頃でしたが、
ごはん、スープ、ベスパ、ミカンなどを
「もういらない」と言われれても「いいから食べて」と口に押し込みます。
もう、この辺まで来ると、嫌だと言われても、食べさせないと走れなくなってしまうので、私も心を鬼にして食べてもらいます。

壮太くんをサポートしていたジローさんとここで会えました。色々とお話して楽しそう。こういう時間がパワーになりますね。

壮太くんをサポートしていたジローさんとここで会えました。色々とお話して楽しそう。こういう時間がパワーになりますね。

13:47 マッサージと着替えをしたのでいつもより長めの休憩をし、山中湖を出発していきます。
その後、サポート禁止エリアである、二十曲峠A9を経て、最後のサポートエイド富士小学校になります。

エイドを出発する際、エイドスタッフが全員拍手で
「いってらっしゃい」
と言ってくれたのが、なんだか温かく、戦う背中に向かって送るその拍手は、なんだか選手の背中を押しているようでした。

そして、私も次が最後のサポートエイド。
絶対に小山田さんは来るし、絶対ゴールに向かうから、少しでも力になれるように頑張ろう。
改めて気持ちを引き締めて、山中湖を出発しました。

いよいよサポート日記もそろそろ終わりになります。。。


UTMF2015サポート編~その5~

UTMFが終わってもう1か月経とうとしているのにまだサポート日記が終わらないというこの事実。。。
記憶が薄れないうちに・・・と言いながら、そろそろ薄れていきそうな今日この頃です。

さて、今回は97.8km地点「富士山資料館A5」からのお話。

エイド間はだいたい20km前後離れている場所が多いのですが、ここは前のエイドから7kmしか離れていません。
なので、選手到着に間に合うように、サポーターも必死です。
駐車場に到着し、サポートエリアで準備をしていると、磯村さんもやってきました。
磯村さんがサポートしてるのは奥様のチエちゃん。
そのチエちゃんと小山田さんが、ほぼ同じぐらいの時間帯で走っているので、麓エイドからほぼ一緒に移動しているような感じです。

磯村さんは国内外のいろんなレースに出ている方なので、UTMFのサポートもお手の物という感じで、落ち着いて準備をしています。

私は、どんな時でもどんなエイドでも、ドタバタと準備をしています。

磯村さんは、自分がサポートしている選手の状況だけでなく他のランナーの通過状況まで確認していて、それから推測するに・・・といったような話をしてくれます。

私は・・・小山田さんの状況を把握するだけで精一杯です。。。はい。。。

 

A5に到着したころにはあたりは明るくなり、朝露で草木が濡れているような状況でした。

暗闇の中走っていると、疲労と合わさって眠気が襲って来たり、弱気になったりしますが、太陽が出ると不思議なもので、目も覚めるし元気も出てきます。
小山田さんの胃も復活してくれればいいな・・・と思いながら、準備を進めます。

6:24am 富士山資料館A5に小山田さんが、予定時刻から遅れることなく、到着します。

調子を確認すると、やはりまだ胃の調子がいまいちと。。。
これから太郎坊へ向かう長い長い登りになるため、漢方薬の胃薬を渡し、雑炊、フルーツ、ゼリー飲料など、胃に入りそうなものをすすめていきます。

とにかく食べれそうなものを。飽きないようにいろんな味のゼリー飲料を用意しました。

とにかく食べれそうなものを。飽きないようにいろんな味のゼリー飲料を用意しました。

ちえちゃんも到着。 落ち着いた磯村さんは淡々とサポートしていました。私と大違い。

ちえちゃんも到着。
落ち着いた磯村さんは淡々とサポートしていました。私と大違い。

今まで口の中をさっぱりしたいという理由で、柑橘系のフルーツやジュースを口にしていたのですが、炭酸飲料も含め、刺激が強いから優しい飲み物を飲みたいという要求をされます。
それまで雨でかなり濡れてしまったこと、また足への疲労、気分転換などなどいろんな意味で靴を履きかえ、このエイドもトイレ休憩含め20分でoutしていきます。

靴の履きかえや補給を終えて、出発の準備を進めていきます。

靴の履きかえや補給を終えて、出発の準備を進めていきます。

応援に来ていた小野くんと、楽しそうに話しながら出発していきます。

応援に来ていた小野くんと、楽しそうに話しながら出発していきます。

エイドを出る前に

「次の太郎坊A6まで、かなり長い登りになるから、予想時刻からかなり遅れると思う」

と、少し元気なさそうに小山田さんが言います。
さすがに100km近い距離走っていれば、元気もなくなってきますよねぇ・・・と心配になりつつも、

「予定時刻より1時間早いペースで来ているから、心配しなくて大丈夫だよ。すごいいいペースだよ。」と伝えます。
そして、

「待ってるからね!」

と、大きく手を振ってお見送りです。

その時の私の正直な気持ちは

「うわーー胃がまだ調子悪いのかーーー。大丈夫かなーーー。
危険個所はないから、走ってる最中に怪我するとかはないけど、
ここからずっと登りでしょ・・・
しかもなー、小山田さん太郎坊鬼門なんだよねーーー。
2年前もこのあたりで車内で寝込んでるのよねーーーー。
昨年もこのあたりで1時間近く寝込んでるのよねーーーー。
今年も太郎坊で寝込んじゃうとかあるのかな・・・。
今調子悪いながらもいいペースなのになぁ・・・。
とりあえず太郎坊で何時間でも待とう。
太郎坊にさへ来てくれれば、マッサージでも何でもして、元気になってもらおう。。。」

そんな感じですが、まさか言葉にも表情にも出せません。
とにかく笑顔で送り出します。

さて、、、悲観的になってる時間はありません。
なにか優しいものを食べたり飲んだりしたいと言っていたな・・・
手持ちのゼリー飲料も減ってきたし、ちょっと買い足すか・・・

そう思って検索すると、一番近いコンビニまで車で20分以上ということが判明。
そうそう。
UTMFのコース上、「こどもの国周辺エリア」はなかなかお店がないのです。

遠いなぁと思いつつも、優しい食べ物を求めてコンビニに向かいます。
私もまだ朝ご飯にありつけていず、というよりも、サポーターもご飯をしっかり食べているような時間はなく、移動中にちょこっとパンやおにぎりを食べるか、サポートエリアで選手の食べ残しを食べるといったかんじで、しっかりご飯を食べている時間が無いのです。
何かを食べたい・・・でも、寝てないから私自身も胃がだいぶムカムカして来て、眠気覚ましのコーヒーはもう受け付けない状況。

ようやくたどり着いたコンビニで、優しいミルクティやバナナなど、小山田さんの分と、私の分の優しい食べ物や飲み物をゲットし、さぁ再出発です。

「太郎坊A6」には8:30頃にはたどり付きたいな・・・
と思って車をスタートさせたら・・・
なんででしょう・・・
気が付けば同じところをぐるっと回っている・・・
googleナビ入れたのに、どう考えても同じところを回ってる。。。
これは、何かの呪いか?
まったく太郎坊に向かえない・・・。

まずいと、ブーメランサポートクルーのクボヒデ兄さんに電話。
「兄さん、なんか私、ぐるぐる回ってる!太郎坊はどこなのー!」

かなり切羽詰って連絡します。
サポートクルーはLINE HEARというアプリを入れて、現在位置を方向しっているのでクボヒデ兄さんが速攻で私の場所を確認してくれます。

「そのまま、水ヶ塚に向かえばいいんだよ」

「わかった、水ヶ塚に向かう・・・」

ナビを水ヶ塚にセットし直し、リスタート。
すでに1時間近く迷っていた事実にびっくり。

とにかく急いで水ヶ塚に向かいます。
水ヶ塚のある交差点で、看板を確認。
「新5合目登山口」方面へ車を走らせます。

ぶぉーーーん

エンジンを吹かせて必死に車を登らせます。
早く着かなきゃ!早くしなきゃ!
焦ってるのに、なかなかたどりつきません。

標高が2000mを越えたころでしょうか。
1本の電話が鳴ります。
相手はクボヒデ兄さん。
そしてこう言います。

「松井、どこに向かってるの?富士宮登山口に向かってるよ」

ひょえーーーーーーーーーーー
まじでーーーーーーーーー

どうやら、水ヶ塚のあの交差点で、御殿場方面は右折、富士宮方面は左折だったらしく、そこでばっちり左折したようなのです。
LINEのアプリの位置検索によって、発見された私の迷子情報。
もう、すでに2時間近く迷子になってるので、半べそ。
もぅぅぅぅぅぅどうしたら太郎坊にたどりつくのよぅぅぅ。
心配して見つけてくれたクボヒデ兄さんにも

「もうたどりつける気がしないーーきぃぃぃ」

と、逆切れ(兄さんごめんなさい・・・)

「マツイ、落ち着け、俺向かってるから、良いから落ち着け」

「落ち着けないもん。もう着いちゃうもん。もーーーん」

「車のが走ってる人より早いから」

「小山田さんのが早いもん」

「そんなことあるわけないでしょ、落ち着いて」

「早いんだもんー」

「とりあえず安全運転で向かって」

「うぅぅぅ(涙)」

というやりとりを繰り返し(なんて迷惑な私)
半べそ状態で太郎坊にたどりついたのは、なんと9:20am。

太郎坊は霧に包まれて、少し小雨が降っているような状況。
小山田さん到着予定は9:30.。
サポートエリアには、すでに、小山田さんと順位が近い方々が続々と入ってきます。

霧雨に長時間さらされてるから、温かいものを食べさせてあげたい。
胃に優しいものがいいから、スープを作りたい。
なのに、到着予定時刻まで10分もないから、お湯を沸かしなおす時間もない・・・。
選手エリアにポットはあるけど、あそこでお湯をもらうこともできない。
もーーーどうしよう。。。ってさらに半泣き状態。

明らかに慌てている私を見かねた、サポートエリアにいた友人が
「マツイさん・・・お湯分けてあげるよ・・・」
とお湯をくれました。
(ありがとう、高木君・・・)

9:32am 109km地点
「太郎坊A6」に 小山田さんが太郎坊に到着します。
(ぎりぎりセーフ。あぶなーーーい。)

霧雨模様の太郎坊。ずっと長い登りを登り切って到着した姿に感動しました。

霧雨模様の太郎坊。ずっと長い登りを登り切って到着した姿に感動しました。

「ほんとこの区間やばいー」
と言いながら入ってくる小山田さんの表情も、疲労の度合いがさらに高くなっている気がしました。

でも、もうダメだ・・・というような感じはなく、
色々痛いけど、まだまだ行くよ。
そんな感じは伝わってきます。
用意した、スープや飲み物、バナナをちゃんと食べてくれて
すこしほっとします。

ポタージュスープとカルピスとバナナ。とっても優しい組み合わせを提供しました。

ポタージュスープとカルピスとバナナ。とっても優しい組み合わせを提供しました。

いつも通り、ほかのエイドと変わらず、ゴミや補給食のセットをしていくと

「マツイさん、アームがザックに入ってなかったんだけど」

と、小山田さんから衝撃的な申告が。

「え?アーム入れたじゃん、子供の国で・・・」

と言いながら、ザック内を探すも、やっぱり出てこない・・・

あ・・・
もしや・・・
富士山資料館で・・・
荷物入替しながら・・・
わたし・・・
落とした・・・???

「私、富士山資料館で落としちゃった・・・のかな??」

「もーーーーーーー。
なんで毎回忘れたりなくしたりするの?」

そうです、
私の『忘れん坊将軍』っぷりは今に始まった話ではありません・・・

2年前のUTMF。
あの時は麓に小山田さんのウィンドシェルを忘れ、
山中湖キララ出発時に小山田さんのザックのチャックを閉め忘れ、
二十曲峠で小山田さんのザック中身の一部が無くなる(レギュレーションはOKだったけども)事件を引き起こし、、、それに懲りず、昨年の信越五岳では、エイドに小山田さんから預かった荷物一式を忘れるという事件を起こしています。
信越五岳での出来事は、以前ブログに書きましたので、こちらからご覧ください。

「ごめんなさい・・・。
でも、きっと、
ゴールしたら忘れ物預かりのテントに戻ってくるよ!
私いつもなくすけど、ちゃんと見つかるじゃん!」

「そーゆー話じゃないよね」

「はい」

今回も、サポーターが選手に迷惑をかける展開は変わりません。。。

「ほんと、落ち着いてね。」

また言われます。

・・・。

そんなこんなで太郎坊を出発です。
9:50out

太郎坊からすばしりA7までは、下り。
下りが得意な小山田さん。
2年前はこの区間1時間ちょっとで通過していました。
なので、エイドを出ていく小山田さんの後ろ姿に

「すばしりに11時に来てね。11時だよー。待ってるからねー!」

そう言ってお見送り。
小山田さんも片手をあげて、いつも通り出発。

迷子やら落し物やらあったけど
無事に魔の太郎坊を通過したのでした。