厄年(役年)を祝う

本厄、大厄です。

厄年厄年というけれど、厄ってなんだろう。
平安時代からあるらしく。

わたくし今年で32歳。そういえば去年は前厄でした。なんだかんだで毎年新年慌ただしく、昨年は結局厄除けせずまま過ごしました。去年の年始にひいたおみくじは大吉だったような気がします。

昔付き合っていた彼が、当時酷く落ち込んでいた私に 『いいこととわるいことなんて、人生を通してみたら、だいたい半分半分になるようになってるから心配しなくていい』 となぐさめてくれたことがありました。以来、誰かの名言かのように嫌なことがあるといつも思い出します。そんな諭し上手な彼はその後学校の先生になったので、今も教壇でそんな風なことを言っているのかもしれません。あ、むかしの想い出に縋り付いているわけではありません(笑)

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当時ダンスに明け暮れていたわたし

30代に突入して “いいこと” と “わるいこと” のバランスが調整され始めているのか、はたまた日頃の行いが良いだけなのか、2015年は前厄の厄をふっとばずくらい、良いことが多い1年でした。故に、年が明けてはじめて、そういや前厄だったわと思い出したくらいです。

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厄年だとは思えないくらい充実した2015年

2016年。
さすがに本厄となれば改めて「厄」って何よと気になりまして検索してみたところ、google先生はこういいます。

災厄,苦しみ,特に病苦の意味。
災難。わざわい。

うーん、たしかに言葉の意味はよくなさそう。さらにたたみかけるように 『特に男性の42歳、女性の33歳は大厄と呼ばれ、凶事や災難に遭う率が非常に高いので十分な警戒を要するとされている。』 と。本厄は主に身体の変化がおきるらしく、健康に気をつけるべしと。身体を動かすことに喜びと生きがいを感じているようなわたしなので、ますますなんだか心配です。

いざ調べてみると厄除け・厄払いにも祈祷のプライステーブルがあったりなんかして。あそこの祈祷が豪華だとかあそこは微妙だからこういう時は奮発した方がいいとか。ちょっとちょっと神様ぁ~、そりゃ~ないよ~。わたしお金ないけど厄除けしたいよ~。

だけどよく考えてみれば、よくないことを乗り越えて、よくなっていくのが成長と変化の常であり、いいことばっかなんて面白いんだろうか。トレイルランナーのほとんどはキツイ・ツライ・ヤバイの三原則が大好きで、自分を苛め倒して苛め倒して、その先の感動に喜びを覚えるMな人ばっかりじゃないですか(笑)

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ボロボロなのに笑って喜んでるって結構変人の瞬間
(この時絶賛吐きそう)

2015年を振り返って、良いことが多い1年だったと思っているけれど、新しいこと苦しいこと辛いことをいっぱい乗り越えた充実感こそが良い1年だったと言える理由である気がします。平々凡々な毎日を送っていたら不満が残っていたかも。こんなんじゃダメだ、って。

一部のサイトにこんな記述がありました。

厄年は社会的な役割や生活環境が変わる頃にあたることから、役割を担う年=役年から厄年になったといわれることもあります。地域によっては厄年に「厄祝い」を行なうところもありますが、厄年が災厄に遭いやすい年というだけならこれを祝うというのは違和感があるかもしれませんね。しかし、厄年が神様から与えられた役割を担う年だとすれば、役割を与えられたことを祝うというのも理解できるのではないでしょうか。

なるほど役年っていいな。
わたしはだれのどんな役になれるだろう。
自分にしかできない役ってなんだろう。
そんな風に考えれば厄年だって役年だって、どーんと来いです。

本厄だと聞いて、ちょっと不安になりながらも、どんな1年になるんだろうかとどこかワクワクしているこの気持ちは、ハードなロングレースに挑戦する前の日に似ているかも。

ズタボロになるかもしれない。だけど2016年のゴールを目指すよ!

・・・などと散々言っておきながら、とりあえず故郷の護王神社にご挨拶に行ってきました。中学から高校までの6年間通学路だった場所。多くのランナーが足を運ぶことで有名な足腰の神様です。(猪の神様)

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トレランザックにはここの御守を入れています。御祈祷をしてもらって、おみくじをひいて、御守を買って。これを身に着けて今年も良い年にします。

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末吉。勝負事・・・勝つべし。べし?(笑)

***

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【京都御所西 護王神社】
京都御所の西側に鎮座する護王神社。平安京の建都に貢献された和気清麻呂公をお祀りしている神社です。足腰の守護神として広く崇敬されており、境内の狛猪に因み「いのしし神社」とも呼ばれ親しまれています。

京都マラソンや全国高校駅伝の時期には特に多くのランナーが参拝に来る“ランナー御用達”で有名な神社。神社好きのランナーのみなさま、京都御所外周ラン&お参りなんてどうでしょうか。

〒602-8011
京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385(京都御所蛤御門前)
最寄り駅 – 地下鉄烏丸線 丸太町駅


旅レース!トレラン益子

ちょっと遡りますが、12月は忘年会的遠征もりだくさんでした。
わたし、年の瀬に離れた友達に会いにいくのがどうやら好きみたいです。

12月2週目の週末は、栃木県 益子町 雨巻山周辺で行われる『トレラン益子』に行ってきました。地方レースに旅行や観光がてら遊びに行くのが大好きなわたし。
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前日入りして現地を観光したり

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餃子を食べに行ったり

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お友達のところに泊めてもらってみんなでワイワイ飲んだり。

普段は挨拶を交わすくらいの方と呑み交わしたり、こういう機会でないと出会えない地方の人と知り合えたり。年末らしく、忘年会的に集まった仲間とたっぶり楽しみました。

で、少々飲みすぎた翌日(笑)、走るのは17km。

会場は朝早くからいくべ会のみなさんが設営してくださっていて、荷物受付、ゴール後に配るためのごはんなどを自分のお母さんくらいの方々が笑顔でニコニコ作業中。

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受付もとっても手際いい

昨今、登山者(ハイカー)とトレイルランナーの共存、トレイルランニング大会の是非や在り方が度々話題にあがります。思うところは色々とありますが、どちらの立場でも山に行く者として、どちらの主張も理解できるもので複雑な思いです。きっと多くのトレイルランナーがそうだと思います。

トレラン益子は『益子いくべ会』という山岳会が主宰となって運営されていて、益子いくべ会は「栃木県益子の雨巻山に集う岳友で結成した」団体だそうです。多い日には1日200人を超えるという雨巻山の登山道を日々、整備・修復作業をされているのだそう。

レースの参加者は150人。順位やタイムも手書きです!貼り出されるって合格発表みたいでなんだかワクワクしちゃうな。
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今回、参加のきっかけはレースやイベントでよく合う栃木在住のチヒロさんがレースに関わっていて、益子は面白いよ!とお勧めしていただいたこと。昨年のBlogのマウンテンサーカス然り、『この人が言うなら(この人がやってるなら)間違いないでしょ!』というノリが大好き。そしてやっぱりさすがチヒロさん。

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HOUDINI,ALTRA,HOKA,ANSWER4と豪華なメーカーブース。チヒロさん曰く「栃木じゃなかなか実物を試したり買ったりできないからね」ということで、人が殺到してました(笑)山岳会の方々もトレランシューズに興味深々。

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さらに招待選手が異様に豪華!HOKA,ALTRA,SALOMONの選手、トライアスリート夫婦などなど。世界で活躍する選手が益子に集結です。

だけどスタートはのんびり。ぞろぞろ選手が集まります。
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手作りのスタート横断幕が風になびくなか、掛け声と共にスタート。

コースは、住宅街のロードから始まり、結構辛い長めの林道をジワジワ走り
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走りやすくて気持ちのいいトレイルを抜けると見晴らしのいい田舎道を通ったりしながら

あれっ、一度スタート会場へ戻ってきます。
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手書きの『ガンバレ!!』フラッグ、みんながジャンプして拍手で応援してくれます。ここからが本格的なトレイルパート。

数100mごとに、いくべ会の方々が誘導に立ってくれていて、手には手書き応援旗を持って応援してくれたり、元気にハイタッチしてくれたり。きっと写真担当なのでしょう、「こっちだよ~!ほらポーズして~!」と声を掛けてくれる方も。登り坂の上の方から「ハイ!ここで、タイタニックポ~ズ~!」という声が聞こえたらそこは見晴らしのい開けた場所。

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思わず立ち止まって写真を撮る

細かいアップダウンがあって意外と脚に堪えるけれど、なにせふかふかで気持ち良くて走りやすい。必要以上の整備はされていないけれど、これだけ走りやすいのはきっとマメに整備・修復されている証拠。つまずきやすい枝にはテープが付いていて、危険な箇所に張られたロープや鎖も、不安を覚えるようなものはなく。

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ただ走れる!だけでなく、男性方もヒーヒー唸る登りもあったりして、意外とニクイのがまたいい(笑) ここの登りの上で『ここは脚にくるよねぇ~ほら、がんばってぇ~』なんてニコニコしているおかあさんを見て、登り強そうだなぁなんて思ったり(笑)山の中にいる“おとうさん”“おかあさん”にもとっても安心感がある。同じように山が好きなんだなぁ、朝早くから登ってここで待っていてくれたんだなぁ、と。

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山頂でカメラを向けるとみんながポーズしてくれました(笑)

2015_12_26_15_24_19 (600x450)そんな感じで気持ちよく駆け抜けて、2時間27分。登りは相変わらずだったけど、前日飲みすぎたわりには(笑)2015年の締めくくりとしてはとっても爽快に走れて大満足でした。

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最後は参加者みんなで集合写真

トレイルランニングブームで全国各地にレースがたくさん誕生しています。規模も様々。だけどきっと全国から集まってくるランナーに自慢の山や、観光地や、食を知ってほしいという想いがあるはず。

昨年はハードなロングレースも多かったけれど、レース前後にゆっくり時間を持って、観光したり現地のランナーと交流したりする“旅レース”もやっぱりいいもんですね。レース自体は短い距離だったけど、とっても楽しめました。

海鮮が美味しいから日本海側のレースに出てみようとか、B級グルメのあるあの街のレースに出てみようとか、有名な温泉地があるとか、有名なトレランショップがあるとか、あのトレイルランニングチームとセッションしに行ってみようとか、そんなきっかけでレース探しをしてみるのも楽しいかもしれない。もちろんレース関係なく遊びに行くのも好きだけど、レースならではの醍醐味も結構あったりなんかして。もっと地方のレースに遊びに行ってみたいな!

2015_12_26_15_24_30 (600x450)一緒に遠征した仲間と。
合宿のような遠征は賑やかで楽しかった!


みんながみんな英雄

元旦に山から帰ってきて、たまには寝正月をしてみました。
実はゴロゴロうだうだしながらひたすらテレビを見ているのも好きだったりします。そして関西出身なので、お笑いの番組が盛りだくさんな正月がちいさなしあわせだったりします。日中は箱根駅伝で胸を熱くしたりね。

そんな寝正月に1日中テレビを見ていて、何度も流れたCMがすごく印象的でした。

auの日本昔話のシリーズの新作です。このシリーズが好きかどうかは別として、AIの歌うオクラホマミキサーのメロディに乗せた歌詞がすごく良くて、youtubeを改めて見て、じーんと涙が出ました。あ、涙もろいんで、すぐ泣くんですが。でもなんだか、トレイルランニングをするみんなの胸に響くような気がします。

走って転んで寝そべって(笑) うんうん。振り向けば仲間がいて、悩んでは忘れて忘れては悩んで(そんな感じで身体や気持ちの波を乗り越えて)。うんうん。新しい未来が待ってる。うん。あぁ、まさにトレランのこういうところが好きなんだ~と。

みんがみんな英雄。
うん、うん。速くたって遅くたって、ゴールを目指す、みんなが英雄。

よし、今年のわたしのテーマ曲にしよう。
あ、英雄とau掛けてるのか。うまいな。

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特別じゃない
英雄じゃない
みんなの上には空がある

 

雨の日もある
風の日もある
たまに晴れたらまるもうけ

 

振り向けば君がいる
前向けば友がいる

 

走って、転んで、寝そべって
新しい明日が待っている

 

悩んでは忘れて
忘れては悩んで
明日、あさって、しあさって
新しい未来がやってくる

 

au

 


謹賀新年―青空と雪の西穂高より

あけましておめでとうございます!

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2015年から2016年への年越しは冬の北アルプス、西穂山荘へ標高2,637mの贅沢宴会に行ってきました。去年、入笠山のマナスル山荘で過ごした年末年始がとても良く、すっかり山小屋年越しにハマってしまったのです。テントも好きだけど、特別な日の小屋も好き。今年は山仲間と共に、天気が荒れたら小屋で飲んだくれて過ごすのもいいか〜なんてのんびり計画で。

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お昼頃に着いた西穂山荘はすでに山好きで満員、昼間から大宴会。なんだか荷物が大きい人が多いなぁと思っていたら、ベテラン山屋さん達は一升瓶などを担ぎ上げ、御節料理や酒のつまみをどデカイタッパーにいくつも詰め込んで、周りに振舞っています。さすが年越しが楽しいと有名な小屋、規模が違いました(笑)みんな楽しそうで微笑ましくって、こっちまで嬉しくなっちゃう。

2016_01_04_08_59_22大晦日はあいにくの天気で、小屋に入ったきりそのまま、お酒飲んだり、お昼寝したり、漫画を読んだりと、標高2000m以上で外はマイナス10度以下と思えないくらい、ぬくぬくのんびり。そんなの山の上じゃなくてもできるって?たしかに(笑)でも普段の仕事のがむしゃらな忙しさから解放されて、時計を気にせずすこず贅沢な時間。しかも、山の上という大好きな場所で。

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漫画部屋も充実していて、呑みの合間に山の漫画を黙々と読んだりもして(笑)

食事も特別メニュー。日本酒、大雪渓の振る舞い酒や年越しそばもありました。積雪前にまとめて荷揚げするのかな?山小屋らしさのなかにもきっとこだわりがあって、豪華でなくてもとっても美味しかった〜。
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特別営業のこの日は消灯が0時半。ご飯のあとも夜が更けるまで同じ部屋の方や周りの人達と山話に花が咲き、食べものやお酒を振る舞い合っては色んな話をして過ごしました。
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みんな山好き。楽しくないわけがない。

カウントダウンは小屋の方々総出で大盛り上がり。なぜか支配人は白鳥姿(笑)、スタッフのみなさんも被り物や仮装?して、お客さんにも被り物を配り、もうカオスです。
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ゆく年くる年が流れるテレビの前でゲームで盛り上がり、10秒前からカウントダウン!みんなはじめましてだけど、みんなでおめでとうを言い合ました。

西穂山荘はものすごくホスピタリティにあふれていて、スタッフの方がみんな優しくて笑顔で感じが良く、だからこそ楽しくてますます大好きになりました。心地が良い人達に囲まれている状態ってとってもHAPPY。

そして嬉しいことは小屋の楽しさだけにとどまらず・・・眠い目をこすって起きた元旦は、西穂山荘の支配人で気象予報士でもある粟澤さんが『こんな北アルプスの元旦は10年に1度』だと言うくらいの快晴に!朝まで降り続いた雪、真っ白だったガスが奇跡的に晴れ、西高東低の気圧配置と言われた中で北アルプス付近では等圧線の間隔が広いため、影響は少なく快晴になったのだそう。

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西穂高岳独標へ向かう稜線は、青空と雪のコントラストがまぶしいほどで、景色が本当に美しくて美しくて涙がうるむほど感動しました。ふかふかの雪に足をくぐらせながら、ぐるっと景色を味わってはまた少し進む。

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今年は例年に比べ雪が1m以上も少ないらしく、サラサラの雪の下には岩。ハイマツが出ているところもあり、うっかりアイゼンを引っ掛けそうなほど。ピッケルのきかない雪と岩肌の出た独標直下では渋滞して凍えそうだったけど、独標では真っ白な穂高連峰が顔を出し、雪に太陽の光が当たって見える光の柱(おじさんはダイアモンドピラーと呼んでいた)という幻想的な現象も見ることができました。わたしの経験と実力では今回は独標まで。また次の機会には西穂高山頂まで行こう。楽しみはすこしずつ。

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笠ヶ岳~抜戸岳~弓折岳の稜線

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小さく槍ヶ岳も見えた

憧れの雪の北アルプス。遠いようで意外と近い。エイヤッと思いきって行ってよかった。1年のはじまりに青空の山で過ごせるなんて、なんて幸せなんだろう。

人との出会いも仕事も、山を通じて恵まれた2015年。楽あれば苦ありの充実した年でした。2年前に会社員を辞めて独立して以来、振り返れば仕事もプライベートもトレイルランニングも『やっと自分らしくいられるようになってきた』そんな感触をなんとなく得た1年でした。自由気ままなようで、まだまだ未熟で精一杯で、すべてを独りでやらなければならないことの自分への重責に苛まれる毎日だけど、しあわせのバランスの取り方を覚えてきたのかもしれない。

“為せば成る”がわたしの合言葉。1歩を踏み出さなきゃはじまらない。1歩を踏み出せば、何かが変わる。失敗も成功への布石。そう信じて、つらい時期にとにかく一生懸命になって培ってきたものが、次のチャンスへと導いてくれるという出来事がたくさんありました。そうだ、とにかく経験だ。積み重ねだ。だけど運や偶然も味方につけて。そんなふうに、なんでも自分次第なんだと再確認することができました。

あとは、なんでも、楽しまなきゃね。2016年も初心忘れず、仕事も遊びもたくさんチャレンジするぞっ。唯一のチャームポイント?といえば(笑)、フットワークの軽さ。全国に飛んでゆくので、みなさん今年もたくさん遊んでください!

“幸先いい”ってこういう時に使うんだなぁ。なんか、呼ばれた気がした。
The mountains are calling and I “want” to go.

―そして、こんな自由なわたしを許して受け入れてくれる、すべての人に感謝して。恩返しする1年にしよう。

 


photo by:naoさん


Mountain Circus5 in Niigata ―仲間と山とわたし―

全国各地の交流あるトレイルランニングチームやショップなどの仲間が集って山を楽しむローカルレース的イベント「 Mountain Circus 」(マウンテンサーカス)。 北は新潟、南は九州まで。【日本各地の地元の山を紹介し合い、山を楽しむ仲間達との交流を深める機会と場を作る】集まりで、毎回場所を変えて開催していて、その回ごとに開催場所のチームがホストとなって運営するスタイルです。

と、ここまでは、前回に参加したMountain Circus3 in Shizuoka(hosted by Mt.FUJI UNITED)の時のBlogの焼回しなんですが(笑)、5回目となる、Mountain Circus5に東京からトレイルランニングチームRUN OR DIE!!のみなさんと一緒に参加してきました。兵庫(六甲)、東京(丹沢)、静岡、宮崎、そして、新潟。

そう、今回は新潟遠征です。
主宰はトレイルランニングチームDAIGO!!

TDT参考)の時に出会った新潟在住の大樹さんのチーム。

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この方が大樹さん。あっ、ピントあってない。

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この方が・・・あ、これもピントあってない。

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ごめんなさい、大樹さん~!!ピントあってる写真がこれしかなくて・・・(笑)

でも、調子がわるくとも粘り強い走りをしていて、調子がわるくともフランクで、みんなに愛されるユニークなキャラクターと雰囲気が魅力的な人、というのがわたしの第一印象。きっと面白い楽しみ方をいっぱい知っているに違いない!MC5が大樹さんの新潟だと聞いて、即座に行こうと決めたのです。

さて、当日。東京は晴天!にも関わらず、新潟は荒天との報せ。青空からどんどん暗雲立ち込める新潟に吸い込まれるように向かいました。途中、湯沢あたりを通ったけれど、ゲレンデはまるで草原。雪の「ゆ」の字もなく。12月なのに・・・。

新潟駅から前夜祭会場へ。
全国のトレイルランニングチームが集まるわけなので、ひさしぶりに再会する人や、SNSで繋がっているけどやっと逢えるなんていう人もいて、前夜祭での交流が楽しみで楽しみで仕方ないのです。

今回のマウンテンサーカスは、初の?オリエンテーリング形式。立派な地図にチェックポイントまで書いてあるのです。そんな地図製作をしてくださったという日本オリエンテーリング協会の藤島由宇さんからの簡単ワンポイントレッスン的な地図読み講習もあり。回を重ねるにつれて色々と地元チームのオリジナリティが増していて面白い。みんなで学んでいこうよ、っていうスタイルも好き。

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整地の大切さ。たしかに地図の持ち方意外と御座なりかも。

ちなみに、レースばりの立派なゼッケンを受け取ると
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1番!!なんか嬉しい。
前夜祭では、チーム紹介があったり、抽選大会があったりして大盛り上がり。

こう見えて(?)楽しみにしているわりには意外と人見知りだもんで、あんまりたくさんの人と話せなかったけど、参加するたびちょっとずつ知り合いが増えていくゆるい雰囲気もわたしのペースに会っていて好きなのかもしれません。

翌朝。
今回の舞台は【西蒲三山】。新潟は西蒲原地方の代表的な三山(国上山・弥彦山・角田山)を繋いだ縦走コース。ワンウェイ(スタートとゴールが別の場所)のため、車を置くためにゴール地点の角田浜へ。そして、チャーターしたバスでみんなでスタート地点へ移動します。

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修学旅行みたい!大人の遊びって感じがいい。

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スタートする頃にはすっかり明るくなり、なんだか空も明るい。みんなの日頃の行いの良さを合算した結果ですよね、きっと。

まったりとスタート。
かと思いきや、登りなのに最初からみんな爆走!ひぇ~、まったくついていけません。上着を脱いだりしているうちにすっかり置いていかれ、そのままびりっけつを走ることに(笑)ちょうど2週前にFunTrails100kを走り、過去最大の疲労に苛まれて1週間くらいロボットだったのを、すっかり忘れて呑気に参加してしまったのです。ハイ、そう甘くないわけで。睡眠不足も相まって、心拍数は異常値、まだ動き出したばかりなのに脚が張って痛い、膝関節もギシギシ。ありゃまぁ、気持ちは楽しいのに身体は絶不調~。

序盤は、短いけど激登という場所が多く『あ~もうダメ、最後まで行けないかも~』なんていうへろへろモードなわたしをAnswer4のコバちゃんが引っ張ってくれてなんとか前進したものの、一向に調子は上がらず。コリャだめだということで、一人旅を決意。

のんびり歩いたり走ったりしながらとりあえず身体をなだめて機嫌を取るモードに変更です。地図と地形を照らし合わせて歩いていたら、『楽しそうだねぇ』と地元のおじちゃんに声を掛けられる。しばらく行くと今度は作業着姿のおじいちゃんに『さっき行ったやつらと同じか。この先、迷いやすいから、まっすぐ行ったら左だから、間違えんようにね』と道を教えてくれたり。そんな優しさにどんどん元気になって、ちょっとずつ脚も動くようになるから不思議。地元の方々がほんとにフレンドリーで優しくて、ことあるごとにしゃべっていたらアメをくれて『また新潟おいでよ』なんて言われたりもして(笑)

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いつのまにか青空に。

そんなこんなで夢中で走って(歩いて)いたからか写真を撮る間もなく、ほとんどひとりで、たまに地元の方とすれ違っては「どこから来たのー?」「どこに行くのー?」なんていう声に地図を広げて見せたりして。

IZU TRAIL JOURNEYのような開けた稜線、樹林帯の下り、中盤はほとんどフラットでふかふか柔らかく走れるトレイル。踏みしめるたびにじわっと葉っぱの匂いがする原生林。遠くを眺めれば、青い海が見える。

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大きなロストもなくひとり順調にのんびりランしていたら、後ろからパタパタと足音が聞こえて振り返ると、なんとRUN OR DIE!!のランブラーさん。すっかり自分がびりっけつだと思っていて、どんな風に感動のラストランナーゴールを飾ろうか、ブービー賞あるかな?とか考えていたら、知らない間に前にいた速い人達が大ロストしまくっていたらしい(笑) スピードに乗って駆け抜ける人達は分岐を見逃し、のんびり歩いているわたしはロストしないというまさかのトラップ。いや~、ラッキーラッキー。

とは言え、たいして走れず相変わらずのんびり走るわたしをロスト組が次々抜いてゆき、結局最後のピーク角田山に着いたのは後ろから4人目くらい。

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角田山ポイント

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広い山頂。地元のハイカーさんがいっぱい。

角田山山頂近くにあった小屋では、ハイカーさんが集って飲み交わしていていかにも楽しそう。話を聞くと、みんな『灯台から上がってきたのよ。』と言う。岩場に気を付けてね~、絶景よ~、と見送られてどんな下りかと楽しみにしていたら・・・

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わっ、海!

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というかどこを下りるの!?

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ギャー!

高所恐怖症だったらちょっと足がすくむかも。海に向かってまっすぐに伸びる稜線。足元は岩。ほのかに香る海風。あの先を越えて海に下りるのです。こんなトレイル、はじめて。

ひゃーっ!ふーっ!

独りなのをいいことに大声で叫びながら、海=ゴールを目指す。なんていうロケーション。最後は、波のしずくが足元に届く“海抜0m”まで下りて、駐車場につくった手作り会場へ向かってゴール!

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最後くらいは走る

調子がわるすぎて最後まで走り切れないかと思ったけれど、そんなわけもなく、結局は十分すぎるくらいに満喫して走り切りました。ロスト祭りの中ほぼ大きなロストをすることなく、というか立ち止まってぼーっと考えたりしていたからなのだけど(笑)、Do Not Lost=DNL賞を自分に贈呈したいくらいひさびさに「地図を読む」遊びもまたお腹いっぱい味わいました。

前回参加したMC3のBlogにも書いたけど、もう一度書きたい。

また、ぜったい仲間と走りに来たい場所。

やっぱり、みんなの自慢の地元の山は面白い。百名山でもないし、東京で買える地図にも乗っていないし、電車で行くには遠いし、知らなきゃ行かない場所。だけど、同じように山が好きで、トレイルランニングが好きな“同志”なら好きに決まってる。そんな自慢のトレイル。

レースだけじゃない、仲間との山の楽しみ方のひとつのカタチ。・・・というか小難しいことはとにかく、すごく単純なことで、同じマインドの仲間と思いっきり遊ぶ、ってのが最高に楽しいのです。

明るくて爽やかで、仲の良さがたっぷり伝わってくるチーム、DAIGO!! のみなさん、ホスピタリティあふれる最高のおもてなしをありがとうございました!

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また、来ます。

ちなみに女子5位入賞でいただいた新潟名産?加島屋の鮭茶漬けがほっぺがおちるほど美味しかった。あっ、今回、女子の出走は5人。つまり5人中5位・・・すいません。MC3でも5位だったので、そろそろ万年5位を脱するべくがんばります。


はじめまして、FunTrails100K

たまにレース会場で『あ、MMAの、奥武蔵の人ですよね』と声を掛けられるエマです。こんにちは。奥武蔵に住んでる人ではありません。

わたしはいつからか「第一回大会」に興味を持つようになりました。

特にミドル以上の第一回レース。
だけどそういったレースはたいてい・・・

●情報が少ない
●その上ギリギリまでわからないことだらけ
●コースもわりとワイルドな状態だったりする
●運営がちょっと心配
●どのくらいキツイのかわからない
●だいたい思った以上にキツイ
●伝説の第一回が生まれる
●だけど長い距離ってMな人が多いから結局はそのくらいがちょうどよくて意外と翌年にあれ出たいという話になったりする

ような気がするのです。

こういった「あるある」をきっと想定しながらも、エントリーした後に憤慨している方も見かけますが、わたしにとってはワクワクする要素だったりします。情報が少なくても自分で地図を広げてみたり検索したりして調べるのも面白いし、わからないことだらけでもどんな場面でも対応できて完走できることがきっと山力であり強いトレイルランナーなんじゃないかなと思ったり、思った以上にキツくても、色々トラブルがあっても、伝説の第一回に出れるのは光栄!と思ったり。第一回は一回しかないのだから。

そして今年わたしが興味を持ったのが、FunTrails100k
どんなところが面白いんだろうかとちょっくら調べてみました。

 

■国内でも数少ない、4ポイントレース・・・という魅力?
いや、魅力というと語弊があるのはわかってます。誤解を恐れずに書いてみたけど、批判は怖い(笑)国内のトレイルレースではまだ100k以上は多くない。ましてや100mileレースはまだわずか。ポイントのために走るなんて、といった議論はさておき、一度は出てみたい100mileレースがあるならば国内外含めてやはりポイントが必要なことがあるわけで、例えば日本で一番知名度が高いだろう海外の大会UTMBなどは新たなポイント制が導入されたけれど、それでも必要なポイント数が年々上がっていて、長距離高獲得標高の大会が少ない日本国内だけでポイントを獲得するのって大変だなぁなんて思います。

そんななか、新たに4pointレースとなる(予定の)FunTrails100k。が、しかし、わたしの愛すべきホームトレイル奥武蔵もまだまだ知名度が低いのか、それとも地味~な山域だからか、エントリー開始当時はスロースタート。あれっ?と思っていたら、今年のUTMFの大量DNFの後に怒涛のエントリーがあり、一瞬で100kが締め切られたらしい。やっぱりポイントなのか云々の議論はそれでもさておき、今年のハセツネ10年越し優勝の奥宮さんプロデュースの大会。東京近郊の山では奥多摩や丹沢や鎌倉などに比べても劇的にマイナーで素朴で景観も少なく、よく“秩父の手前”扱いな奥武蔵だけど、わたしがトレイルランニングを始めた1年目からひとりで一生懸命通って練習してきた大好きな山域での大会。そんな大会にUTMFに出るくらいの強者が集うのだとしたらますます楽しみ。
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分岐に現れる「山道」とか「登山道」という道標は奥武蔵でよく見かける。知ってるがな~、と言いたくなるオチャメな奥武蔵。

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これ立てたら方向変わっちゃうんじゃないかと思うんですよね。そんな惑わせ上手な奥武蔵。(大会ではおそらくここは通りません)

 

■里山だと思ってナメてかかるんじゃないぜ的なコース設定
100kのエントリー条件は、「過去2年間で50㎞以上のトレイルランレースを2回以上、もしくは、100㎞以上のトレイルランレースを1回以上完走されている方。」。つまりポイントエントリー制ではありません。2年間で50km以上を2回であれば、意外とエントリーできる人は多いような印象。しかも、埼玉県なので、東京からも近く、関東圏のトレイルランナーにとっては、近場で開催される100kレースになる。

奥武蔵か。日和田山とか、伊豆ヶ岳とかね。里山っぽい低山?
そんな風に思っている人もいるかもしれない。(いないかもしれない)でもちょい待ちおじょーちゃん。奥武蔵って地味だけど、エグいんだぜ。こんなコンパクトな場所で100k作れちゃうんだぜ。たかが標高500m~1000mの山だと思ってちゃ痛い目あうぜ。その標高の低さで104km・累積7,617mもあるってーのはどういうことなのか、ほら、ゾクゾクするでしょ?

<参考>
UTMF:約168.6km、累積約8,337m
八ヶ岳スーパー100マイル:約160㎞ 累積約7024m?
おんたけ100マイル 約160km、累積6400mくらい?
信越五岳 約110km、累積4670m
ハセツネ 71.5km 累積4800m

変なキャラで煽ってすいません。いや~しかしよくも低山かき集めて(繋げて)7,617mも標高積みあがったなと思うんですけど(笑)、つまりは、めっちゃめちゃギザギザギザギザギザギザギザギザザザザなんです。最初に登る武甲山が5~6kmで標高約1,000mUPだけど、そんなどーんとでっかい登りがむしろ後半恋しくなるんじゃないかくらい、も~ギザギザしつこいんじゃぁあああ!!!って気分になる気がします。

私は何より、地図の中にさらりと潜んでいる「飯能アルプス」の部分が恐怖でなりません。高低図では危うく下り基調だと錯覚しそうな魔のゾーン。あれをどのくらいの時間巻けるんだろうかと・・・。

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今回のコースで最も標高の高い武甲山

 

■後半では、MのためのどこまでもMなご褒美が待ち構える
我こそはMだという方にもうひとつ朗報です。
奥武蔵ウルトラマラソンってご存知でしょうか。真夏に開催されている78kmのロードレースで、奥武蔵の峠をどーーーんと標高上げるだけ上げて、くるっと折り返して戻ってくるという真夏のドM灼熱レースです。その、奥武蔵ウルトラのコースはロード脇にずっとトレイルが走っているんです。そう、FunTrails100kでは、その奥武蔵ウルトラのコース脇のトレイルが、70km以降にMなみなさんのためのご褒美かのごとく用意されています。ゾクゾクします。(背筋が)

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奥武蔵ウルトラの高低図 (スポーツエイドジャパンのHPの案内から拝借)

 

制限時間は厳しいのか
ここからは私の勝手な計算なので、あくまで個人の意見として適当に聞き流してほしいのですが・・・。今回のFunTrails100kのコースは、山と高原地図【奥武蔵・秩父】の中にすっぽり収まっています。つまり、登山コースタイム(歩きの場合の所要時間の目安)が判るわけです。これは、わたしのような関門に追われがちなランナーにとってすごくわかりやすい指標だと思います。なぜなら今回のレースのエントリー条件を満たすくらいのトレイルランナーにとって、練習の際にちゃんと地図を見て山を歩いて(走って)いれば、調子がいい時にはコースタイムの何%で、バテると何%くらいに落ちるといった風に、自分がだいたい登山コースタイムの何%くらいの走力なのかを把握しているはずだからです。一部ロードを通るコースは地図からわかる距離と高低図の傾斜をもとにおおよそ想定して算出するしかないのですが、関門の区間ごとにコースタイムを合計して、関門までの時間と比較することができます。

一定のペースを保てないわたしが100kでのペースを平均することなどほとんど意味をなさないと思うのですが、それでもあえて言うならば、(休憩時間を除いて=一切休まない状態で)平均してコースタイムの70%以下で走れなければ関門アウトになるんじゃないか、というのが私の予想です。

70%なら早歩き+下りの走れるところを走るでクリア?いやあくまで『休憩時間を除外した計算』なので、これにエイドやドロップバッグのポイントでの休憩が加わることを考えると・・・うーん。100k超のレースで、夜間や後半、どの程度のスピードで走れているか。歩けているか。トボトボ歩きは登山コースタイムを上回るはず。これを厳しいとみるか易しいとみるか。自分の作ったタイムスケジュールには、休憩時間も考慮して、前半~後半で傾斜をつけ、登りや下りも考えて各エイド間をざっくり何%くらいで進むべきかという計算をしました。

それをまじまじ見つめながら、やってみるしかないな~という心境です。正直、8月のTDSに1年のコンディションや気持ちを合わせ、そこから随分経ってしまった今、ここまで準備してもちゃんと完走できるのかは心配です(笑) ストック使えないからなぁ。わたしの場合、登りでどれだけ貯金を作れるかだなぁ。

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どうせたいして見ないんだけど、地図やタイム表を作るのが好き。というかただ単に、作る工程が好き。ラミネートしてパンチングして、ザックからすぐ出し入れできるようにする。これはTDSの時のもの。

 

■コースの真ん中に、電車がドーン!応援にうってつけ?
もうひとつ、こりゃいいなぁと思ったことがあります。それは、もしかしてすごく応援しやすいんじゃないかということ。FunTrails100kのコースは、西武秩父線という飯能から秩父を繋ぐ沿線の線路をぐるっと囲うようにコース取りされています。奥武蔵の山々は、この西武秩父線の各駅を下りて比較的近いところにトレイルヘッドがあります。

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Funtrailsのfacebookから拝借、線路に青、駅に黄色を入れてみました。

つまり、各ポイントまで駅からちょっとハイキングして、下山したら電車に数駅乗ってまた次のポイントに行くということができるのです。また、山と高原地図に載っている範囲内なので、応援ポイントまでの歩きのコースタイムやルートが判りやすい。これも便利です。ただし注意すべき点は、電車の本数はさほど多くないので(笑)、適当に下山すると時間帯によってはかなり電車を待つことになるため、ちゃんと時刻表を見て計画しておく必要はあります。(夜は当たり前ながら電車が終わってしまうので、夜の応援は車がないと辛い)

ちなみに、ちょっとアクセスが悪いけれど、名栗湖のさわらびの湯や、休暇村奥武蔵のこもれびの湯、横瀬の武甲温泉など温泉がいくつかあるので、1~2カ所応援して、温泉に入って帰るなんてこともできるかも。連休ヒマだわ~っていう人は遊びに来てみると面白いかもしれません。(選手への直接的なサポートは指定されたエイドなど場所が限られています。)

***

このほかにも、実はコース上に結構見どころ・画になるスポットが多いとか(武甲山、名栗湖、竹寺、子の権現、顔振峠、高山不動尊、関八州、金昌寺)、エイドでカップラーメンやらお茶漬けやらフルーツポンチにミニシュークリームまで出るらしいとか、HPには載っていない魅力がたっぷりな予感がします。

100kの参加人数は約500名。おそらく、一人で走るシーンも多くなるような気がします。シングルトラックが多いけれど、制限時間を考えると渋滞しなければいいなぁ。そのへんは当日にならなければなんとも、ですね。

1人で山に登るのが好きですが、さすがに普段夜には行かないので、夜の奥武蔵をレースという恵まれた環境の中で走れるのも、行き慣れた場所の違う顔を見るようでなんだかワクワク。いや、夜走るのが怖い場所も結構あるな・・・。知っているだけに(笑)

書き連ねたFTR100の魅力、実際にはどうだったのか。走ってみてまたレポートします。(あ~完走できますように)

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ギッザギザ~。累積7600mもあるように見えない。(FunTrailsのHPより。)


おひとりやま―リトル比良to比良山系縦走―後編

(前半のハナシはこちら

とりあえず武奈ヶ岳へ来たものの、登山者がとにかく多い。稜線は風が吹き付けて寒く、ちょっと写真を撮ったら早々に退散。

武奈ヶ岳からコヤマノ岳方面に逸れると一気に人がいなくなった。トレイルが通れないほど、あんなに人がいっぱいいたのに。夢を見ていたみたいだ。

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再び、静かな森になる

後半の武奈ヶ岳から蓬莱山までは、前半とは全く違ったトレイルで、わたしを興奮させるトレイルのオンパレード。何がというと、まずなによりも、武奈ヶ岳のメインルートから外れた瞬間に突如として道標もトレイルテープも「なんでやねん!」というくらい少なくなった。

深い森に迷い込んだような道標の少なさと目視では判断つかないトレイルに、たまにすれ違うハイカーは低山なのに殆どがGPSを手にして立ち止まってキョロキョロ。わたしもコンパスと携帯のGPSと地図で頻繁に場所を確認しながら進む。

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うーんと、これは渡渉するのかまっすぐ行くのか

滋賀の山では、とにかく道迷いによる遭難が多い。この日は特に、GPSやMAP、携帯で位置確認をしながら歩いている人を何度も見かけ、その意識の高さ?には驚くばかり。細かいルートがたくさんあり、人が良く通る場所以外はほとんど整備されておらず自然そのもの。そもそも奥多摩などに比べれば登山者の母数がきっと圧倒的に少なくて、当然トレイルには落ち葉が厚くかぶっていて、パッと見ではトレイルが見つけられない。

比較的重要な分岐にすら道標やテープが全くなかったりして、あれ?おかしいな、見逃したっぽいなとウロウロして、地図を読んで山を見て、探り探り歩いてみる、なんていうシーンもあった。いやはや、おもしろい。(コンパス直進みたいなことしてるおじさんいたけど大丈夫かな・・・)

あっという間に着くかと思った下り基調の『金糞峠』までえらく時間がかかって到着。ちなみにこれ、フツー “きんぷんとうげ” って読むと思いません?・・・カナクソ峠らしいです。カナクソって。関西人らしいわ。

そんな金糞(かなくそ)峠からは、なぜかやたら細くて崩落ぎみの激登りを経て堂満岳へ。湖に近づいてきたことでまた岩山に。実は武奈ヶ岳も堂満山もルート的には全然登らなくてよかったのだけど、なんだか“せっかくだから比良山系の頂をぜんぶいただこう”というワケのわからないテンションで、わざわざピストンして山頂へ。

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男らしくてカッコイイ山

がしかし、堂満山以降もまたわかりにくいのなんの。そのおかげでちょっと時間を食って・・・その後のフラットなトレイルに入ったころにはすっかりお疲れモード。徐々に時間が迫ってくる。

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走りやすいしめちゃめちゃ気持ちがいいのだけど・・・

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ぜんぜん着かな~い(笑)はるか向こう~。

あんまりにも着かないもんで、走って走って走って。走って走って走って。ひえ~。遠い。体感にしたら10kmくらい走った気分でやっと峠に着いたと思ったら、びわ湖バレイの麓に。びわ湖バレイというと、滋賀の誇る?スキー場。今年はスカイレースも初開催された場所。

と・・・なると。やっぱ。そうだよね。うん。

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うわ~、最後の最後でゲレンデ登り。遠っ(笑)

しかも、びわ湖バレイは無雪期はゴンドラで登って来れるアウトドアパークになっていて、幸せそうなファミリーやラブラブなカップルがキャッキャウフフとそりゃもう賑やか。この寒い時に半袖短パンなのに汗でビッショビショボロボロのわたしは完全に浮いていて、ヒールを履いたふんわりスカートのママが『あの人に近づいちゃだめよ・・・』と子供をなだめそうな状態。カップルが必要以上に顔を近づけてヒソヒソ言ってるのもわかる。ええ、そうですよね。わかりますわかります。でもとりあえずわたしはあの山頂に立ちたいんですよ。

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ということで現実世界を見て見ぬフリして辿り着いた蓬莱山。

本当は蓬莱山からもう一つ先の権現山というところまで行って下山路を走ろうと思っていたのだけれど、ブーンと鳴った携帯を見ると母親から『もうちょっと早く帰ってこれないの?』というお達しが。時間切れのようです。はい。せっかく登ったゲレンデをくるっと方向を変えて、今度は激下り~。

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そして、し、か、た、な、く、ロープーウェイのお世話になる
1100円。たけぇ。

だけど、標高1000m Downの所要時間は3分でゴザイマス。あぁ、自分の脚で上げてきた標高も文明の利器により一瞬にして終わってしまう儚さよ・・・。しょぼん。

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でも苦労せずとも美しい紅葉が上から見れる

ロープーウェイで急いで下りたはいいものの、実はその後にもうひと罠あり。ロープーウェイ駅からJRの駅までの電車が出たのが1分前・・・。えー!接続してないのー!ってなわけで、電車に間に合わせるべく、アスファルトの峠を4km爆走することに。あー、よくあるよくある。大会の最後の、ゴール地点までの意外と長くて膝ガクガクになるロードっていうやつね。

図らずもなぜかレースを想定したようなプランの約34km、累積約2900m。練習にしては標高コスパのいいトレーニングになりました。ひさびさに1人でこんなに追い込んだかも。今回は時間の制限で結果的に最後の最後まで走ることになったけれど、練習で自分で自分を追い込めるようになれば、もっと伸びるのかもしれない。

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里山のギザギザは楽じゃない

いや、やっぱ、滋賀の山はいいな。
次は冬山で。

<前半>
6:50 近江高島駅 – 大炊神社 – 岳山 – 鳥越峰 – P693? – 岩阿沙利山 – 見張山? – 嘉嶺ヶ岳 – 滝山 – 寒風峠 – ヤケ山 – 大石 – タンヤマノ頭 - ヤケオ山 - フジハゲピーク – 釈迦岳 – カラ岳 – 次郎坊山 – 12:00 武奈ヶ岳

<後半>
12:00 武奈ヶ岳―コヤマノ岳 – 金糞峠 – 堂満岳 – 南比良峠 – 荒川峠 – 葛川越 – 比良岳 - 木戸峠 – 打見山 – 蓬莱山 – (ロープーウェイ・ロード4kmを経て) – 16:30 蓬莱駅

 


おひとりやま―リトル比良to比良山系縦走―前編

わたしとしたことが1ヶ月もお休みしてしまった山から復活すべく、帰省に合わせて“おひとりやま”(おひとり様で山に行く)で滋賀の山へ行ってきました。

そもそも月曜日に名古屋出張があり、だけどもうすぐロングレースを控えていて練習せねばと思っていたところ。最初は静岡の山に行こうかとか、土日で鈴鹿山系をテント泊縦走しようかなど考えたものの、交通の便の悪さと日曜日の雨予報で、1DAYで行ける場所を考えました。

滋賀の山は、これまで雪の伊吹山、比叡山、箱館山、赤坂山、湖南アルプス、高島トレイルなどに登ってきました。それぞれに独特の雰囲気があって、標高を上げれば琵琶湖が望めて、なぜか安心する、そんな山々。

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伊吹山山頂付近から

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赤坂山からの景色

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金勝(湖南)アルプス

そして今回は、『リトル比良』と呼ばれるエリアから尾根を繋いで比良山系縦走路の端、蓬莱山までを走ってきました。山と高原地図の【比良山系】を床にドーンと広げて、

『よし!端から端まで行っちゃうか!』

と、そんな感じです。
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実家が県内だからこそできる早朝6時台スタート。近江高島駅(たぶん標高80mくらい)から旅路は始まります。

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湖西線に乗ってのんびりと(ただし寝過ごすと大惨事)

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海のように広く存在感のある琵琶湖

近江高島駅で下車。駅前にはローソンがあって、意外と便利。まぁひとっこひとりいないですが(笑)駅からはしばらくロードを走って、トレイルヘッドへ。神社の奥にトレイルがあり、入る場所はわかりやすい。かなりしっかりとした獣害対策の網を開けて入る。

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えっ、なんかいるの?

リトル比良は、JR湖西線の北小松駅~近江高島駅を起点にした縦走路。シダがサワサワと脚に触れるような場所や白く大きな岩の山(湖に近い場所はほとんどこの様子に近い)、枯葉でふかふかのトレイルや、ちょっと怖いお寺跡?、意外と急坂もあったりと、10km程度でこじんまりした中でも楽しめる縦走路。最高地点が703m(滝山)、短い距離で標高を上げるので、走ったら結構心臓バクバク~。

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シダふさふさの道

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岩の隙間を通る

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砂山に見えるけど白い岩

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鎖場みたいなところもある

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岳山って、「岳」と「山」おんなじ意味じゃないのか・・・な・・・
リトル比良縦走路には比較的新しい道標が立っていてわかりやすい。

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だれにも会わず、走りまくり。調子に乗ると枝尾根に迷い込んで慌てて戻る。

5時間かかるリトル比良エリアを調子に乗って2時間で走ったもんだから、そのあとが案の定悲劇で、寒風峠というところで一度標高を下げてからの登りがゾンビのようだった。だれかと一緒だったら完全に笑われていたに違いない。寒風峠からはヤケ山、大石、タンヤマノ頭、ヤケオ山、フジハゲピーク、釈迦岳といくつもアップダウンを繰り返し、しかもニセピークが多すぎて真昼間に危うく幻覚を見るところだった・・・。

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綺麗なトレイルだけど滋賀の山はぼーっとしてるとロストするので注意

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整備されすぎていないローカルな山っていい

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ずっと東屋だと思って目指していたものが巨岩だった時のショックたるや

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かつ、目指していたピークが結構地味で風に吹かれた瞬間孤独を感じたりなど

ヤケオ山というピークから釈迦岳の区間は『フジハゲ』というなんとも言えないネーミングで、だけど笑っちゃいけないほど爽快な稜線。細いトレイルの両脇の切り立った崖に足を滑らせないように気を配りながらも、ウヒョーと叫んでみたりして。

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紅葉も相まってなんともぜいたくな道

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右奥のちいこく見えているのが比良山系最高峰の武奈ヶ岳。正直、遠い。

やっとのことで釈迦岳に着くと初めてハイカーさんに出会い、ひとときの交流。小屋などなく、水場も少ない滋賀の山。想像以上に暑かったため水をかなりセーブしていて、この後の水場の場所を確認していたら『自分はもうここで下りるから』とお茶をくれました。昔から滋賀の山に足を運んでいるのだとか。比良山系に行くならたいていの人が有名な「武奈ヶ岳」を選ぶのに、あえての釈迦岳を1峰だけ登りに来たらしい。釈迦岳自体は山頂に景観がないけれど、原生林の美しいエリア。その地味な山をちょっとマイナーなルートで登って下りる楽しみ方はその人がいかに山好きかを表している気がする。

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釈迦岳山頂。寝たい。

釈迦岳から再びせっかく上げた標高をガツンと下げ、武奈ヶ岳の麓に到着。昔スキー場があったけれどもう廃れて無くなってしまった。武奈ヶ岳は比良山系最高峰で日本200名山のひとつ。標高は1214m。琵琶湖側ではなく、京都側からコースタイム2時間40分ほどで山頂まで登れるために、ハイカーの多い人気の山。

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右奥のギリギリ見えているところがピーク。うん、遠い。

登山口からの4時間半、たった1人にしか会わなかったというのに、武奈ヶ岳の麓に着いた瞬間にどこからともなく人が湧き出てくるようにどんどん増えて、あっという間に人だらけ。半袖短パンの私は白い目で見られつつ、ランチタイムで盛り上がる麓からそそくさと登りに逃げ込んだら、焦りすぎて道を間違えた。がーん。

遠回りのルート・・・まぁトレーニングだな。と思ったら、怪我の功名、そこは滝のように水が流れる沢があって、天国のような場所だった!それまでカラッカラ、水の気配など一切しない山だったのが嘘のよう。まだあと5km以上先の沢まで今ある水でセーブしようと思っていたので、思わぬ水源に水を飲みまくり、固形物をもりもり食べました。ちょっとハンガーノックぎみだった身体が一瞬にして復活。あー、最高、染み渡る。

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水、水、みず~~~~!

沢沿いを登り、ガレた岩場を通り、稜線に出たら武奈ヶ岳はもうすぐそこ。真っ白で何も見えないかと思っていた空も、曇ってはいるけど遠くの山まで見える。いや~ツイてる。

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樹林帯から稜線に出れば景色はご覧のとおり

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山頂はそりゃーもうすごい人だった
(他の山頂は超絶地味なのでいちおう撮ってみた)

ここまで10時間超のコースタイムを5時間くらいで来れて、かなり順調。だけどここからが途端に山が豹変することに・・・。

<前半>
近江高島駅 – 大炊神社 – 岳山 – 鳥越峰 – P693? – 岩阿沙利山 – 見張山? – 嘉嶺ヶ岳 – 滝山 – 寒風峠 – ヤケ山 – 大石 – タンヤマノ頭 - ヤケオ山 - フジハゲピーク – 釈迦岳 – カラ岳 – 次郎坊山 – 武奈ヶ岳

後編へつづく


テールエンダー100mileへの挑戦(の前の100mile RIDE)

***

わたしはいわゆる“テールエンダー”(最後尾)。
ロングレースになるとだいたいボリュームゾーンかそれより後ろで、関門に追われながら走る。

100mileへの挑戦は、UTMBに外れ、UTMFに外れ、未だ経験のないまま、『100mileにこだわるわけではないけれど、やっぱり見てみたい世界』という想いだったのに、神様は“まだまだ練習足りんわ!”とその機会をくれなかった。

わかりました、とかわりに100km超のレースに出たり、100km近い縦走登山を繰り返してきた。やっと120kmくらいまでの距離が「未知の世界」でなくなり始めて、ますますチャレンジしたいと思うようになった。

***

 ハセツネ同日、午前中に武蔵五日市へ行った後、夜からT.D.T100mileの応援に行ってきた。

T.D.Tとは、トレイルランニングチームDMJの井原さん(TOMOさん)を中心とした仲間のロング走トレーニング。レースではない。みんなでおおよそ同じペースで100mileを走るというもの。羽田あたりから、多摩川を上流に向かってひた走り、高水山を登って折り返してまた羽田まで走る。ほとんどロードの100mile。

===TOMOさんのBlogより===

T.D.Tって何ですか?えっと、、、愛です!
-Tomokazu Ihara

~T.D.Tイズム~
いい人であれ!人に敬意を払え!何事にも責任感を持て!クールな人であれ!

~T.D.Tをやる3つの理由~
#1 大好きな仲間と一緒に楽しい時間を共有すること。100マイルを一緒に走る。
#2 なんか少しでも良いことをしたい。クリーンアップ活動をする。
#3 自分達より苦しんでいる仲間達を助けてあげたい。ドネーションをする。
===========================
http://tomokazuihara.blogspot.jp/2015/11/28-1-tdt-2016ss-entry.html

T.D.Tは、そのメッセージ性や表現、考え方、雰囲気が素敵だなぁと感じていて、ずっと興味があって。親しい仲間が関わっているし、今年の信越のペーサーがT.D.Tで初100mileに挑戦するというので、間近で応援して恩返ししたい&T.D.Tの雰囲気を体感してみたいと思ったのが発端。

実はもともと、今年のUTMFのエイドをひとりでチャリで回ろうと計画していたけれど、真っ暗で狭い峠を自転車で走るのは危険だと言われ、その部分をうまく迂回する方法が見つからず、さらには信越で故障したことで計画は中止、車に乗せてもらって応援に行くという出来事があった。(あいかわらず馬鹿なことしか思いつかないわたし)

さて、T.D.Tの応援に行きたいけれど、中途半端な時間に行ってもその後の足がない。そして、レースじゃないから人数も少なく、一か所だけに応援で立っていても、皆は通り過ぎていくだけで一瞬でしかない。それに応援が少ない夜にサプライズで登場した方がおもしろい。

そうか、だったらチャリで行って、並走すればいいじゃないか!

ただそれだけの発想で、武蔵五日市から一時帰宅後、お風呂に入ってご飯を食べて準備をして、おもむろに家を出た。出たはいいが、よく見たら30kmくらいだろうと思っていた家から目的地までの距離が45kmもあったのは途中で気付いた。ちなみにクロスバイクなのでたいしたスピードも出ない。

何人かに一緒にチャリでTDTを回らないかと提案してみたけど、さすがに無理だと言われ、あれ?100マイルを走るみんなに並走って面白いと思うんだけどな?なんて思いながら、まぁとりあえず家を出てみよう、夜なら走りやすくて気持ち良さそうなんていう調子で走り出した。

夜の国道は、バスは走っていないし、車も少なく、唯一ロードバイクでかっ飛ばすサラリーマンと競争するくらいで、かなり気持ち良い。風を切って走る爽快感に酔いながらただひたすらに新青梅街道を走る。

でも、調子にのりすぎて25kmを超えたあたりからはいつもと違う筋肉を使ったことで脚が重くなり、ポタリングと化して羽村に着いたのは0時半頃。そこでサポート組が青梅にいると知って、結局青梅まで漕いで45km。やっと合流。

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だけどすでにほとんどのメンバーは通過済。あれっ、思っていた以上に速い。今度は引き返して福生まで、福生から多摩川に入るとヘッデンの灯りが見えた。発見!

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真夜中なのに、参加者は皆スピードに乗っていて、自転車でゆるゆる走って同じ速度。100kmも走ってきたとは思えないほど。途中で明るいトンネルで一時停滞して仮エイドもやってみた。案の定驚かれ(そりゃ夜中のトンネルに突然人がいたら驚くか)、でもたいしたものを持ってこれなかったから役立ったのかはよくわからない。

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ザックに忍ばせてきたレッドブルやお味噌汁。

その後は走る参加者の前後を走ったり話し掛けたりして並走。T.D.Tは、100mileを24時間以内に走ることを目指していて、参加している人の多くがベテランランナーや俊足ランナー。瞼の裏を見ていても(眠くても)、足が熟成していても(足が痛くても)、すこし休んで、そして走り出すと、そのペースは速い。

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カバンの中を探ったりしているとすぐ引き離される

ベースとなる走力がてんで違う。抜きつ抜かれつで皆でゆるくまとまりながら走っているけれど、各々のメンタルの強さで遅れてもいつの間にか追い付いてくる。こちらは自転車で走っているというのに、ちょっと休んでいるとものの数分で追いつかれる。

夜が明けていく中、ただただ真っ直ぐ海に向かう多摩川の河川敷を走り続ける。表情には決してネガティブさはなく、勇敢で、力強く、それでいてどこか楽しそう。昨日の朝から走り続けているというのに、楽しそうだから不思議。

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カッコいい立ち姿。勇者、いや、猛者か。

みんな一体どんな雰囲気で走ってるんだろうと思って来たものの、ひとことで表すと「ただ黙々と走り続ける」。まっすぐ続く多摩川の単調な河川敷を、ただただ足を止めることなく走り続ける。高水山を除けば、山のようにアップダウンがあるわけでもなく、景色が大きく変わるわけでもなく、特段変化があるわけではないその道をただただ走り続ける、それが凄い。なんてこった~、こりゃキツイ。メンタル、メンタル、メンタル。

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夜が明けていく

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ほとんどが舗装路

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砂利道も楽じゃない

明るくなると周りには散歩やジョギングする人が増えてくる。すれ違う人は一見すれば、みんなのことを普通のご近所ランナーだと思うかもしれないけれど、もうすでに100km以上走っているなんてきっと誰も想像すらできないはず。太陽の光と共に、なんとなく全体的にペースが上がり始めるからすごい。集中力が増していくのが伝わってくる人もいた。

それからおもしろかったのは、おそらく早朝に自宅を出て応援に来た仲間が、RPGのように次々に彼らの通る道に現れたこと。その手にはいろんな復活のアイテムが握られている。参加者も楽しかったに違いない。

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エディさんが現れた

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マサシさんが現れた

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石井さんが現れた

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ドミンゴさんが現れた

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キドゥンが現れた

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トモヤくんが現れた

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ゴリさんが現れた

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ももこさんとやいちゃんが現れた

そのほかにも私の初対面の人がたくさん突如として河川敷に現れて、飲み物や食べものをふるまって、ランナー達をねぎらう。もちろんあくまでボランティアなのだけど、レースのようなその愛されっぷりは「T.D.T」に賛同する人達の人徳そのものだ。

明るくなってもまだまだ道は続き、わたしのおしりも次第に熟成しはじめた。前夜22:30に自宅を出発して以来もう100kmを越えていて、無計画に飛び出した私はサイクリングタイツなど履いてなかったのがちょっと失敗だった。でも、すでに150kmちかく走り続けているランナーに比べれば、なんてことはない。

わたしが前後をうろちょろしていて迷惑でないだろうかと思いつつ、最後まで見届けたい思いでなんだかんだ結局並走を続けた。

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長い旅もあと数キロ。ランブラーさん、いい顔!

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もう150km走っていると思えない笑顔

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多摩川沿いのサイクリングロード、たまリバーもここまで

最後は、次々と戻ってくる仲間をすでに100mile走り終えたTOMOさんが大きく手を広げて迎え、ひとりひとり抱きしめる。黙々と走り続けていたみんなが、ここでやっと涙を浮かべたり、全身で喜ぶ姿になんだかホッとした。

P1290986だめだ、もらい泣きしそう

100mileという途方に暮れるような距離。
たいてい何かが起きるという。速い人、ゆっくりな人、前半型、後半型、体調不良の人、故障を抱える人、途中で止めるという英断をする人。160km、24時間という長い距離と時間の中でそれぞれに身体や気持ちのアップダウンやトラブルがある。ベテランの人もいれば、初めての100mileの人もいる。

約半分を、通して並走してみて見えてきたのは、速い遅いがあるはずなのに、思った以上にその時々に一緒に走っている人が入れ替わっていて、ごく自然に互いに引っ張り合い、得意不得意も補いあって、支えあっていたこと。なんだかうまく表現できないけれど、それがすごく印象的だった。

あくまでFun Runの集いなのだけど、目標を同じくするみんなで挑戦するが故の「連帯感」と「支え合い」。仲間に共通するマインドみたいなものが、ひとりでは乗り越えられない壁、無謀だと諦めがちな壁を越えようという強い気持ちを生んでいるのかもしれない。みんな望んでこのチャレンジをして、それを共感し合っているからこその、「愛」だ。それから、そんな風にみんなを夢中にするTOMOさんの魅力もやっぱり素敵だった。

そして、100マイラーの走る背中からは、普段の努力や強い気持ちが滲み出ていて、自分の甘さに恥ずかしくなった。

すっかり刺激を受けたわたしは、羽田から自宅までの30kmを再びチャリに乗って都内を大横断。途中でこれでは150kmで終わることに気づき、せっかくならと10km遠回りをして、“100mile RIDE”にして帰宅した。

***

はじめて100km越えをしたとき、100mileなんて到底むりだと思った。だけど、わたしもやっぱり挑戦したい。鈍足なわたしだけど、無謀かもしれないけれど、こんなにもみんなを魅了する100mileとやらを仲間と一緒に越えてみたい。

神様はわたしに、よしそれならやってみろ、と言ってくれた。

2016年4月、初の100mileにチャレンジできることになった。
これは最高のチャンスだと思う。さて、いっぱい練習しよう。みんなと一緒に楽しみたいから。

 T.D.T 2016SS
(今回の完走者による推薦→抽選する方式で、春のT.D.Tを走る27人のうちの1人となった)
http://tomokazuihara.blogspot.jp/2015/11/28-3-tdt-2016ss-entrants-waiting-list.html
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photo by. Yuki Kurokawa


わたしの見たUTMB

トレラン王国のレースレポート 「UTMB 至高の道」が公開となりました。

TarzanやRUN+TRAILでもUTMBウィークの記事が掲載された号が続々発売になりましたね。もうすでに読みましたか?

わたし自身のTDS参戦記については連載EMMA-SONの方ですでに事細かに書いたんですが(TDS挑戦記詳細「為せば成る」)、それとは別にUTMBの特集も書かせていただきました。わたしゃあいかわらずへたっぴな文章ですが、藤巻翔さんや柏倉陽介さんの写真がかっこいいです!

英語もフランス語も話せないわたしですが(笑)みなさんの助けを借りながら、町のあちこちを歩き回ってみたり、レース中は携帯でメモを取ってみたり、TDS後にはUTMBのコースへ繰り出してみたり、そのへんの選手にボディーランゲージで話かけたり(?)しました。

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自分自身がTDSに出場したもので、UTMBのコースを全て回ったわけではなく、その過酷さや選手たちの表情、苦難、様々なドラマは、見れていません。いや、そういったことは熱い記事の数々がいろんなところで読めることをわかっていたので、、、

UTMBウィーク初日から最終日の町が普段の姿に戻っていく時まで滞在したことで感じた町や大会の雰囲気についてまとめました。わたし自身、DVDでレースの様子とかは知っていたけれど、はじめての海外レースで “実際、町とかレース中とかはどんな雰囲気なのかな??”ということが知りたかったんです(笑)

もっと書きたいことはいっぱいあって、細かい装備のこととか、しょーもないこととか、どんな過ごし方をしたのかとか、レース以外は何が楽しかったのかとか、美味しいビールの銘柄とか、ハイカーなら聞いてワクワクしちゃうようなこととか、個人的に思うところもいっぱいあったりとか、それはさすがに書ききれませんでした。

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まだ想い出で胸がいっぱいのうちに、そう、Ultra-Trail du Mont-Blanc2016が始まる前に、少しずつ書き留めていきたいと思っています。

レースはエントリーしたその時から始まります。
あの景色をもう一度。

Ultra-Trail du Mont-Blanc®2016
エントリー開始:2015.12.16

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