VIVA!ビバ練 !

ビバークとは登山やキャンプなどにおいて緊急的に野営を行う事である(wikipedia)

ですので本来、テン場に計画的にテント泊、ツエルト泊をするのをビバークとは言わないのかもしれないけど、トレイルランニングから山のアクティビティーへ活動を広げていった自分にとって、山小屋を利用せず、かつ装備の軽量化(適正化)をして行動範囲を広げていくことは、気持ち的に十分ビバークなんです。ULハイクでもない、トレイルランニングでもない、ファストハイク(?)とでも言うのだろうか、これを楽しむには、装備を軽くするが故に、山のリスクに対する十分な知識と走力、登攀力が必要なんです。トレイルランナーは普通の人たちがなかなか楽しむことのできない領域を、身体的にはすでに手に入れているといっていい。足りないのは山の知識と経験、だからお誘いを受けた時点ですぐに参加決定!自分を含め参加者はOMM JAPANにエントリーしており、装備の試行錯誤を繰り返している。

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歳はさほど離れていないのに自分(右端)が父親のように写ってしまうのはなぜだ!

夜叉陣峠から、指定幕営地である南御室小屋脇の テン場へ向かう。その途中の辻山(苺平)手前で、転倒して歩けずに座っているランナーと同行者を見かけた。出血をしているわけでもなく、挨拶をして通り過ぎてしまったが、その後にヘリの音を聴いた。小屋に着くと、さきほどのランナーが救助を呼んだが、濃霧で小屋脇のヘリポートへ降りられず、まずは小屋まで運ばれてくるという。この時点で、担ぎ下ろす必要があれば自分らも手伝おうという話になった。結局、自分たちが手伝う必要性はなかったが、明日は我が身、十分に注意したい。ツエルト、テント設営後、身を軽くして、天候と時間を見て、状況次第で引き返す前提で鳳凰三山へ。

薬師岳山頂で、なーんにも見えない・

薬師岳山頂で、なーんにも見えない!

と思ったら、北岳が姿を現す。

と思ったら、北岳が姿を現す。

観音岳で目指す地蔵岳オベリスクがわずかな晴れ間をついて姿をみせた

観音岳で目指す地蔵岳オベリスクがわずかな晴れ間をついて姿をみせた。

このメンバーの走力は高い。自分が着いて行くのがいっぱいいっぱいです。

このメンバーの走力は高い。SPAトレイル女子入賞のHさん、かっこいいですよ。

私のお勧めは「オベリスクは登らないほうがいい」です。

「オベリスクは登らないほうがいい」理由は本文中に。

地蔵岳へ着いて、お地蔵さんに手を合わせた後、今日初めて地蔵岳に来たというHさんとオベリスクへ。Hさんはオベリスク(オリベスク)の基部まで登り、自分は時間を決めて登れるところまで。実際に、最後の垂直部数mにフィックスロープが設置してあり、そのロープをつかんだ時点で時間切れ。そこから先はロープをつかんで力だけで誰でも登ることができるのだから、自分としてはそこで満足、そこまでのルートも特にボルダリングのムーブ(動き)が必要なわけではない。かといって、第三者がスポット(落ちた場合、下でサポートしてあげること)できるわけでもない危険な行為です。ロープも誰かが管理しているわけでもなく、いつ切れるかわかりません。クライミングというよりは、ただの度胸試しです。自慢にはなりませんから、自己責任とはいえ、オベリスクには登らないほうがよいでしょう。ヘリコプターを呼ぶわけには行きませからね。

気温が低い雨の中でよいシュミレーションができた。

標高2400m 気温が低い雨の中でよいシュミレーションができた。

今回の目的は、標高2400m、気温5度前後、しかも悪天候のおまけつき状況で、現在使用している道具類がどの程度使用できるのか(具体的には結露コントロールと防寒)、他の軽量化の余地はどこにあるかを探し出す事にあった。現時点で自分が、ペグやポールも含めての重量が900gほどの軽量テントをベースに考えている理由は、ツエルトのロングが340g、トレッキングポールが270gで合計600gほど。軽量テントでトレッキングポールを使わなければその差は300gほど。パートナーがツエルトやシェルターであっても雨天の場合、前室を共有できる。ただ、今回、OMMのザックをほぼフル容量で背負って小走りしてみると、背部一点に集中する重さは分散できるほうがよいと感じた。ドリンク類の前面ポケット装着や、天候がよければツエルト利用も再検討したい。また身体の小さい女性同士のペアはテントを二人で使い、分担して持っていた。ツエルトvsテントの論争は無意味で、マットやシュラフ、シュラフカバーを含めたトータルでの結露、防寒コントロールであって、火気類も同じ。そしてそれも自分一人ではなく、パートナーと話し合った上で二人の装備の総重量と、なにを重視し、なにを切り捨てるのか、これはたぶん、普段の山行の考え方をベースに、ここは1晩だけの野営だからこうしようとか、いくら軽くしたって、小さいパックのワインは絶対必要♪ とか楽しく決めていけばいいと思う。上位の順位を狙うガチなペアは、必然的に装備パターンは決まって行くのだろうが、自分たちの装備は、新しく購入するもの、購入しないで現在のものを活用するものと、正解は1つではなく、それぞれのスタイルでコンプリートを目指し、そして安全に下山できれば、それが優勝なんじゃないかと思っています。VIVA ! ビバ練 !

 


伝えたいこと。

あるご縁から、UTMF/STYの報告会の檀上で喋らせていただいた。通常、こういったレースの報告会というのは、日本からの参加者が少ない海外のレースや、有名選手、トップランナーで行われることが多い。自分のような後方ランナーの話など、はたして聞く価値のあるものなのだろうか? ただ、自分の経験から、これから挑戦しようと思っている人たちに伝えたいことはある。自分の経験だから話せることもあるはず。そういう思いで登壇させていただきました。

■UTMF/STY完走報告会2014 ~ 完走できた一般ランナー、7つの物語 ~

 日時:  2014年6月9日(月) 18:30開場、19:00開演、21:30終了
 会場: 「インプレスグループセミナールーム」(東京都新宿区市谷本村町1-1 住友市ヶ谷ビル9階)
 アクセス: 市ヶ谷駅 メトロ南北線改札から徒歩2分、JR改札から徒歩4分
 会費: 1000円(受付で集めさせていただきます。経費実費精算後、残金は「トレイルランニングの未来を考える全国会議」にカンパします)
「トレイルランニングの未来を考える全国会議(http://dogsorcaravan.com/trailrunning-conference/)」
 募集人数: 120人
 主催: UTMF/STY2014出場選手、サポーター有志
 後援: 山と溪谷社

■報告会内容

1) 栗本篤臣  (UTMF男子320位 40:10:15)    「”限界”はどこにある? ~瀬戸際で感じた自力と他力」
2) 今井妙子 (STY 女子20位 18:48:48)    「初めてのロングレース、タイムテーブルをこう考えてみた」
3) 北島淳一 (STY 男子550位 23:11:00)    「こんなに準備不足でもぎりぎりで完走できます」
4) 大川紀子 (UTMF女子58位 42:28:32)    「ここがツライ、あそこがツライ。それでも完走めざして」
5) 石塚彩子 (UTMF女子51位 41:51:51)    「最悪の体調からのリカバリー。メンタルの持ち方」
6) 釘嶋 岳幸 (UTMF男子567位 43:51:40)    「三大会連続完走。UTMFへの臨み方、シニアランナーへのアドバイス」
司会進行: 関谷勝司 (UTMF 男子232位 37:16:50)
※報告者及び内容は予告なく変更する場合があります。

 

自分以外にも、いわゆる一般のランナーの方々が話をされた。MMAブロガーからPsiさんも参加♪ 確かに、失敗も成功も、あまりメディアには乗らない内容の話が多い。自分はチームに所属しており、あるいは鏑木氏の座学で学ぶことが多いので、情報に関して恵まれているのだと思う。自らを振り返ると、山を走り始めてしばらくはそういった仲間がいなくて、他の方のブログを探して情報を集めていた。最近はFacebookが中心になり、限定された範囲にしか情報がシェアされない。又、自分も、この程度のことは、みんな知っているよなあ、と考えてしまい、トレーニングや装備とその結果につて備忘録のようなものをブログには書かなくなっている。そういったことが、募集後、120名もの定員が数日で埋まった背景にあるのではないかとも感じた。

写真 のコピー

©MK

自分は年長者のためか、最後に登壇することになっており、紅白で言えば、さぶちゃん、北島三郎ですよ、などと冗談を言っていた。仕事では、現在は人前でプレゼンする機会は少なくなったが、一時期はそれが仕事という時期もあった。ビジュアルの使い方や、参加者とのインタラクティブなど、プレゼンのテクニックのようなものにはある程度の自信はある。しかし、今回、再認識したのは、そういった表面的なことはどうでもいいのだ。スピーカーには伝えたい想いがあり、参加者はそのリアルな言葉、その人の言葉を聞きたいのだ。緊張して声がうわずろうが、カミカミだろうが、なにか編集者のフィルターを通したきれいな文章や映像ではなく、今、自分の目の前にいる人から発するリアルな体験にもとづく言葉を望んでいる。UTMF/STYというウルトラトレイルを経験した人間が発する言霊を望んでいたような気がする。自分も久しぶりに、伝えたいことを短い時間ながら熱弁させていただいたつもり。主催者の熱意にも脱帽。もう、喉はカラカラ、ビールが美味しい一日でした。


地球を走ったよ

富士山御殿場登山口新5合目太郎坊駐車場にて、駐車場の管理人なのか、この悪天候の中、軽卒な登山者がいないか山岳関連のパトロール的なものなのか、私はその場にいなかったのですが、職務質問があったようだ。

「どちらまで?」

「次郎坊までです」

40分後、2本目スタート時

「どちらまで?」

「次郎坊までです(笑)」

もはや3本目には聞かれなかったそうな。不審者ということではないが、変人というカテゴリーにすっぽり入れられたらしい。変人なら富士登山駅伝の練習に来ているランパンにシャツはイン!的な方々がおられるではないか?などと思わず突っ込みたいところだが、そこはどうでもいい。そう、この練習は400mの高低差を一気に駆け上がり、下りでは心拍を整え、また一気にランニング姿勢を維持して駆け上がるレペテーショントレーニング。歩いてはだめ。足場が埋まる砂礫は脚の深層部の筋肉に負荷を与え、ランニング姿勢を維持する体幹に効く。

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左に宝永火口が見える。ここから大噴火が起こったのだ。

 

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本日ではなく別の登山日に撮影。宝永火口から御殿場方向。

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これも別の日の撮影だが、火口脇から山頂方向の写真。噴火のすさまじさが想像できる

 

3年前に初めて参加した時には、1本目からランニング姿勢を維持できなかった。去年はきちんと走りきれたことが嬉しかった。今年は、そこそこ走れているつもりなのだが、チーム最後尾をひたすら走る。俺ってこんなに遅い?と思って過去のログをみると、そうでもない。むしろ速い。チーム全体のレベルがあがっているのだ。これは喜ばしいこと。老兵は死なず、ただ去るのみなのか?いやいや、今年もしぶとく3本こなしましたよ。3本目に、前を走る方との間隔が3分近くあいてしまい、ホワイトアウトの濃霧のような中、自分一人になってしまった。聞こえるのは、地の底から這い上がってきた溶岩が砕けた砂礫を踏む音と、風の音のみ。時折、風で霧が晴れると少し視界が開ける。

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最後尾ですが何か?

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自分一人、地球を走っていた(笑)

そこである曲が頭の中をリフレインしていた。まあ、トレラン女子のツボになるような曲だとか、こだわりのあるロックなんてのだと、とてもカッコいいのだろうが、自分の場合はアニメソング(笑)

やつらの足音(はじめ人間ギャートルズ)40歳以上の方、久しぶりにどうぞ。

午後には溶岩流がむき出しになっている幕岩(世界文化遺産)を通る。往路は濃霧でなにも見えなかったが、復路でははっきりとその荒々しさを見せていた。

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一昨年の春に撮影。なかなか写真では大きさが伝わらないが、本当に大きく荒々しい。

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この幕岩までアプローチは苔むす美しい森が広がる。

地球を走った実感のある、そんな一日、でも筋肉痛激し。