日本ロゲイニング選手権 !!

Photo by Hatamachi ©︎松本ロゲイニング

Photo by Hatamachi ©︎松本ロゲイニング

 

昨年、富士山麓12時間ロゲイニングについて書いたブログ(リンク)の最後を「海外ではスタンダードとなっている24時間ロゲイニング(村越先生談)がいつの日か日本で開催されて欲しいと願っています。」という一文で締めくくっています。そしてその僅か1年後、日本ロゲイニング選手権として24時間制限の大会が開催されました。来月に北米の200マイルレースを控えて、高温順化と夜間行動、装備チェックを兼ねて参加してきました。

MMAウエア 率 

低い(笑)。ユーザー属性が違うといえばそれまでだが、街でのロゲイニングのようなロードランナースタイルだけでなく、トレイルランナー、アドベンチャーレーサー、オリエンティア(TRIMTEX、nonameといったブランド)など様々であり、異種混合競技の様相を呈していて面白い。オフトレイルで何かに引っ掛けて穴が開くのは日常茶飯事なので、藪漕ぎ戦闘態勢と、この季節の市街地でも熱中症を防ぐ通気性という背面両立が求められるウエアリングも、それぞれの経験値から導き出すもので答えは1つではない。

先は長い。ゆる〜くスタート。気温が高く、ウエアリングに工夫が必要。自分はゲーターを下ろして履き、首部分に保水剤を巻いて熱中症対策を施した。中央に自分が写っている。

先は長い。ゆる〜くスタート。気温が高く、ウエアリングに工夫が必要。自分はゲーターを下ろして履き、首部分に保水剤を巻いて熱中症対策を施した。中央に自分が写っている。Photo by Hatamachi ©︎松本ロゲイニング

 

開催地

松本市、安曇野市、これだけですと、北アルプス槍ヶ岳から穂高まで全部が入ってしまいますから(笑)、最高標高1530m と要項に記載されています。それでも広い。広大な範囲へのチェックポイント(以下CP)設定、マップ修正は膨大な作業であったと思います。フィニッシュ後、プロディユーサーの木村氏にお礼と労いの言葉を申し上げに行ったら、「これまでの積み重ねもありますから」というお話しをされていた。松本ロゲイニングとして8回の積み重ねがあるわけで、その蓄積ノウハウがなければ成立しない規模であろうかと思う。来年も松本なのか、あるいは Orienteering.com(リンク)のサイトに?マーク付で記載があるように菅平となるのか、いずれにせよ楽しみです。

競技エリアを首都圏に移し替えるとこうなる。ここに最低標高520m、最高標高1530mという山の標高差が加わる。

広さの実感が湧くように、競技エリアを首都圏に移し替えるとこうなる。ここに最低標高520m、最高標高1530mという山の標高差が加わる。(松本ロゲイニング公式FaceBookより抜粋)

 

マップ

全体を俯瞰できる1/50K 1枚と、ナビゲーション用の1/25K 4枚の計 5枚、国土地理院の地形図をベースに修正を加えたもの。自分の通過した場所では、地図と現地が違うという場所はなかったが、1箇所だけ荒れ方が酷くて迂回した場所があるぐらいで、CP周りの修正は丁寧に施されているように思える。CPのディスクリプションは日本語による記載(尾根、沢、人工特徴物など)作成はオリエンテーリング界では有名な山川エンタープライズの制作で、色のコントラスト、道の表現など、私のROU-GANでも見やすい。

ナビゲーションとプラニング

フォトロゲと異なり、電子カード方式ですので、地形の特徴を生かしたオフトレイルへのCP設定も可能になる。ただし、今回のほとんどのフラグはトレイル脇にあり、設定難易度としてはオリエンテーリングのB(中級クラス)あるいはN(初心者)の難易度ですが、一部オフトレイルの沢地形に設定されたCPは夜間だと難易度はそれなりにあったのかもしれません。ですので自分たちはそのリスクを避けたプランにしました。また、一筆書きしにくい位置関係にあり、登り下りによるピストンが必要だったり、複数ルートから高低差を考慮してのルート選択が必要だったり、また、パートナーの体調、モチベーション変化、気象状況によって修正プラニングをしていくといった ロゲイニング本来の戦略性という醍醐味は味わえたのではないかと思っています。下に書いた反省会にて優勝者の柳下さんのお話を聞き、自分に不足している点はこのルート選択の最適解を早く見つけ出して後半の余裕度を作り出していくこと、そしてその余裕から生まれる修正プラニングの引き出しの多様性にあるのだと感じました。100Km 100Mi の経験のあるトレイルランナーであれば、12時間ロゲイニングでも最初のプラニング通りに突っ走ればそれで高得点が得られるかもしれませんし、ソロのオリエンテーリングなら自分のことだけを考えればよいわけですが、 24時間のチーム競技は、プランの保留、修正、決定を、疲労した状態の脳で考え、チームの合意として進めていく必要があり、OMMを含めてもこれまでに経験した競技とは別物でした。

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帝王柳下さんとペアを組む山田慎也選手。フルマラソンやロードのウルトラから、ロシアのエルブレスなどの難易度の高い海外山岳レースの経験を持つ。PTLの日本人初完走チームのメンバーでもある。チームで走る時の他人への気遣い、視野の広さなど、帝王がパートナーに選ぶのも理解できる。Photo by Hatamachi ©︎松本ロゲイニング

 

仮に菅平や朝霧高原のように、里山とオリエンテーリングのテレインが隣接するエリアであれば、積極的にオフトレイルのCP設置も可能になるのかもしれません。オリエン地図ではなく 1/25Kの地形図で表現が可能な難易度がどこまでのものなのか わかりませんが、OMO(奥武蔵マウンテンオリエン)のエリートレベルがもし設定されたとしたら、参加者の夜間の戦略は大きく変わることでしょう。それが現段階で適切なことなのかどうかは私にはわかりませんが。

 

Photo by Hatamachi ©︎松本ロゲイニング

 

ルートプラニングの戦略性に関しては、優勝チーム、柳下さんブログ(リンク)をご参考に。 その柳下さんや、女子優勝チームもお誘いして反省会(という名の呑み会)を催しました。優勝チームと言えども、24時間の中に、それぞれ揺らぎや迷いもあり、レベルは違えども、同じ競技を戦ったという実感が湧き嬉しく思えました。

今回の男子の上位陣は130km D+4500mほど、女子優勝チームは90kmと距離は短いが、ほとんどのCPを山岳エリアで稼ぎ、D+は4000m以上、混合クラスの入賞ラインは100km D+3500mほど。私のチームは混合中位程度(16位)で80km、D+2800mほど。ロゲイニング競技としての基本的なプラニングとナビゲーションスキルを身につけることが大前提ですが、そのプラニングを実行する為に必要となる山岳走力の目安です。この数字を24時間で地図を読み、考えながらこなしていく。さて、あなたもやってみたくなりませんか?


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