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UTMBが終えた直後から、何故あの様な走れない状態になってしまったのかを考えていた。

調整は上手く行っていた、スタートしてからの走り出しも悪く無かった。ただ、約90km付近で起きた嘔気と嘔吐。それが全てをダメにした。

食事は食べれていたのだろうか、飛ばし過ぎたのかと色々と考えた結果。私はレースに集中し過ぎて食べることを怠っていたと改めて感じた。

スタートして直後のスットク破損などトラブルに少し焦り集中し過ぎてしまい走ることに集中し過ぎてしまったと考えた。
そう思った時、私はすぐにでもこの考えを実践するためにも早く次の100マイルレースにでたいと思っていた。

前日プレスカンファ

 

9月24日(金) 12時30分過ぎ。私はUTMFのスタートゲートに立っていた。

UTMBから約一ヶ月、まさかこの舞台に自分が立つことになるとは考えていなかった。

多くの人に、走れるのか?出るだけ終わるのでは?UTMBの結果よる焦りだけで出るの?などと思われたりしたが、私は間違いなく完走する自信もあったしそれなりに走れると考えていた。

特に根拠と言う物はないが、ただこれまでやってきた練習がその自信を後押ししているのと、あのUTMBを2回完走していると言う事が私をそう思わせていると感じた。

13時になりカウントダウンと同時にスタート。出だしのペースは早くなくむしろゆったりしていた。4分半/kmぐらいで進む。それでもリーダーグループのすぐ後ろにいて10位ぐらいか?こう言うレースを走っているとUTMBとつい比較したくなる。UTMBなら確実に70位ぐらいのペースだなっと。

そして最初に山に入り勾配がでてくる。ペースはあげる事なくここでは心拍を見ながら走る。目標は130〜150切り。無理はしない。そのペースで最初のエイドA1へ到着。

A1エイド
今回のレースにおいては先に述べた通り走りに集中し過ぎずしっかり食べることを意識することに焦点を当てている。なのでエイドにあるご当地グルメは必ず頂こうと考えていた。まずはすいとん?もちもちしていて美味しかった

A2の山へ向かうロードセッション photo by eto

そして、食べたらすぐにスタート。ここで山屋選手や鬼塚選手を見かけ同じぐらいで進む。しかし、山に入ったところでまた単独になりまた心拍を見ながらの走行ヘ。目標心拍で進んでいると、今回優勝したイノベイトの選手と4位のアルトラの選手に追いつく。そして、下りでさらに追いつき同じぐらいでA2へ。

A2エイド
去年はここを吐きそうになりながら来たなって思い出しながら、お粥を2杯食べて出発。

W1
ここからのロード区間も4分〜4分半/kmで進む。本当ならここから竜ヶ岳へ行くのだがコース変更により山を巻いてトレイルの自然歩道へ。時間も暗くなって来てそろそろライトが必要かなっと思ったが、ギリギリ使わずにW1へ。初めてのサポートポイント。カップうどんを食べてゆっくり準備に備える。ここからが前半の山場である天子山塊へ挑む。

天子山塊は昨年のUTMFでボロボロになって辛い記憶しかない縦走地帯。今年はまだまだ元気一杯だったので正直辛いと思うところが無かった。まぁ敢えて言うならコースマーキングが少しわかり難くちょっと苦戦したかな。それ以外は蒸し暑かった・・・。でもそれ以外はなんともなく本当に気持ち普段のトレーニングみたいな感じで進む。ここで4位集団まで順位を上げていく。山をおりてロードと林道のコースがしばらく続く、海外の選手は手加減をしらないって言うのかペースが4km/分でしばらく続く。でもやはり上りになると疲れてきているのかペースが落ちてくる。そんな時は私がペースを作って気持ち良いリズムで走る。しかし、走ろう走ろうにも一向にエイドステーションが見えない・・・。他の海外選手は水を使い果たしたりしており長く続くロードにてだいぶ疲れがみられてきいる。気づいたら単独の4位になっていた。A3へ無事に到着。私自身もう脱水になりかけるぐらい喉が渇いていて、空腹だった。エイドに入ってすぐに水を飲んで、カップラーメン・焼きそばと完食する。さてここから鉄塔が続くコース!!ここを頑張れば約中間地点のこどもの国だからと補充もしっかり行いエイドをでる。

長く続くコース。でも私は昨年の事を思い出しながら、思い出に浸って走っていた。そうすると意外とあっと言う間に鉄塔を終えて林道へ。エイドで一度抜かれ順位を6位まで落としたが気がついたら再び4位まであがっていた。林道は無理をせず走る。平坦は約4分半~5分/km、上りは5分半~6分/kmとリズムよく走る。脈拍も130前後。いい感じだ足も疲れていない。

A4エイド
こどもの国ここでも何事もなく計画的に補給を行い次に向けての準備をする。しかし、ここで重大なミスを私はおかす。ヘッデンの充電だ。ここまで電池の残量が少ないとわかっていたが予備のバッテリーもあり、大丈夫だろうと安易に考えた私ここではバッテリーを交換せずに出発してしまう。暗闇の中ヘッデンの灯りで順調に進んでいた。

A5エイド
順位は4位と変わらず、これまでと変わらず補給をしっかり行いここでは餃子を食べてそして、A6に向けて出発した。

草原の様なコースを走っていてそこから新しいコースのトレイルへと入って行く。正直走り易くいい感じだ。この調子で太郎坊まで行けるかなっと思った時にヘッデンの灯りが弱まりゆっくりと消えていった。一瞬暗闇が私を襲って来たが、すぐに予備のヘッデンを装着し灯りを点ける。しかし、予備っと言う事もあり暗い。正直走るのにはもう少し灯りが欲しいと思えるぐらいだった。暗いトレイルを例えを言うならロウソクの灯りの様なヘッデンで進む。
足元がよく見えないので何回転んだか、コースのマーキングがよく見えないからの何回ロストしたか、その様な状況でさまよっていると順位は5位6位と落ちて行く。
焦りの様なものと諦めの様なものが一度に押し寄せてくる。
「ここまで頑張って来たのに、ライト一つでこのザマか・・・甘く見ていたな」っと。途中降りしきる雨の森の中でポツンと1人暗闇を進む。大きな急勾配のあるところで転びつけていたコンタクトも片方落としてしまう。
あ〜。まさに絵に描いた様な最悪なケースだなとここまで来ると笑えてくる。
途中ガサガサ動く草の音が聞こえると、熊じゃないかとビクビクする。
精神的にも肉体的に疲れてきた。
この区間がとても長い。しかし、少しづつではあるが、登りを登っていくとトレイルが砂礫へと変化していくのがわかり、もう直ぐでエイドが近いのではないかと思い始め希望を胸に進め始める。空が明るい。遠くに人の声が聴こえる。安堵感が半端でなかった。やっと着いた。そして私はなだれ込むかの様にエイドに入った。

A6エイド
もうボロボロだった。シューズにつけていたタグは両足共切れてなくなっていたが気付いた、エイドスタッフにて至急予備を準備してくれた。何より空腹感もあったのでここでもしっかり栄養補給を行う。ライトも予備の予備を準備していたので装着。

食べます!! Eーライトオンリーはきつかったです。

よしいける!!また戦える。そして、勢いよく太郎坊からの下りを走り始めた。

A7区間
この区間は下り基調の走り易いコース。今はただただ前を追う様に走るだけ、さっきの身体的な疲れが嘘の様に身体が動く。1時間かからない程度で次のエイドに当着する。

A8区間
エイドを出ると1300mもある里山越え。流石に傾斜が強くなって来ると歩きも多くなるがまだ走れる。ここの山はリズムで乗り越えていけた。ただ問題なのは降りてからの巻道コース。やはりロードが長く感じて辛かった。

A9区間
エイドに多くの知り合いがいて安心するが、正直空元気になってきた。無理ありテンションを上げるために使った体力のツケがここに来たか。でもまだまだ勝負はこれからとエイドを勢いよく出て行く。

W3
杓子山への続く道。登り下り共にリズムよく走る。二十曲にはあっと言う間に到着。そして果物を摂取して次へ。
そ〜言えば、昨年はこの辺りを調子乗って上位で飛ばしていた姿を思い出し少し感慨深い。その一年後にまさかまた上位で来れるとは思ってもみなかったかな。

杓子山へ
途中クライミングの様な急登を両手を使い登る。全身運動によりこれまで蓄えていた疲労感が溢れてくる感じ。でも休むことをせず一歩一歩足を動かしていく。
そして、よりによってこのキツイところで、小原選手(イノベイト)が追いて来る。その時の私には他人と競う事を持ち合わせる体力は皆無。辛いけど我慢して離れていく背中を見送る。多分この時が今回のレースで1番辛く悲しい時間だった思う。悲しいのは負ける事へではなく小原君を1人で行かせてしまう自分自信の実力のなさと情けなさに対してだったと思う。汗か涙かわからないけどこみ上げて来る物を拭い。Peakを越えて下りパートへ。下りも上手く走れなくなってきたが、それでも前を追って一生懸命持てる力を吐き出すかの様に走る。下山してからエイドまでのロードもここも長く感じ、杓子において全てを出し切っていた私は風前の灯火の様な状態で倒れ込むかの様に最後のエイドA10へ。

起きてますw photo by asakura

A10エイド小原選手がまだ少し出発準備をしていた。笑顔がみられているが、どうやら二人とも強がっていたみただwヤル気スイッチなる物を押したりして明るさを振る舞い小原選手は先を急ぐ。私も3分遅れでエイドを出発。しかし、身体におけるダメージは予想以外に大きく出て走り出すまでに時間を要した。歩道橋の階段があんなに辛かったのは初めな事であったのではないか・・・

今後も競う合うんだろうな・・・

ゴールまで霜山は最後の山。辛い中でももうこれしかないと思うと自然と足が動き始め、強気に前を終える自分がいる事に気付く。「よし!!」行こう。登りも集中する事で気が付いたら終えていた。後は下りのみ。現在持てる力を全て出し切り悔いが残らない様に走る。途中ゴールの河口湖とゴールのテントが見えてくるとやっと帰ってきたと感じられる。最後のロード区間も正直これまでにないぐらい辛かったが最後まで足を止めず走る。ゴールに近づくにつれて観客の応援も多くなりやっと終わると思える様になった。ラストゴールまでの直線はもう正直もう出しっ来たしか言えないぐらいの疲労感しかなかった。

100マイルレース。長い道のりの中何が起こるかわからいので、それを全て対処できる事が必須であると思うが。やはり、最期まで楽しんだ者が勝者と言う事を改めて感じた。今回学んだ経験が私を成長させてくれると実感し、また次のステージへと歩み始めたい。

 

 

TOP10

今回のレースは多くの方に声援を頂き走り通す事が出来ました。
本当にありがとうございました。
そして、長く駄文な長文をご朗読ありがとうございました。