準備がすべて〜2017年レース・スケジュール

先週サンフランシスコを走った12月第一週の週末は、ウェスタンステイツハードロック100の抽選が行われた週でもありました。全米の100マイラーは、この時期、みんな抽選結果に一喜一憂。

私も両レースの抽選に参加しましたが、あえなく落選。ということで来年のスケジュールがだいたい確定しました。中期目標、2017年の目標と合わせて、公開したいと思います。同じレースを走る方、現地でお会いするのを楽しみにしています。

中期ゴール

今年45歳を迎えました。幸い今のところ、走力については加齢による限界を感じてはいませんが、それでも体重が減りにくくなったり、疲労回復が若干遅くなったりはしているように思います。

年齢に最終的に勝利した人間は誰もいません。私もそう遠くない将来、結果を上げることはもちろん、維持していくことも簡単ではなくなってくると思いますが、なんとかパフォーマンスを劇的に下げないことで、中期的に達成したい目標があります。

それは「UTMBで50歳代でトップ3に入ること」です。今年の私のタイム27時間39分12秒なのに対して、ここ3年の50歳代の3位のタイムは以下のとおり。

  • 2016年…31時間45分34秒
  • 2015年…28時間11分39秒
  • 2014年…28時間20分31秒

そう簡単ではありませんが、実現可能性はそれなりにあるかなと思ってます。

2017年のゴール

2016年の目標は「100マイルレースを昨年以上に上手く走ること」でしたが、結果はザイオン100で優勝、UTMBでも自己ベストで総合40位と、望外の結果を残すことができました。

今年も、中期ゴールへむけて、引き続き「100マイルレースを安定して上手く走ること」を目標に据えたいと思います。

マイ・ルール

私がスケジュールを組むときは、走りたいレースをとりあえず片っ端からエントリー…ということはしません。

まず、一年のうち注力したいレースを1つないし2つ決めたうえで、疲労を残さないように以下のマイルールに従って計画を立てます。

  • レースはA〜Cの三段階に優先順位付け。
    • A…目標レース。年に2つまで。
    • B…Aレースを犠牲にしない範囲で結果を求めるレース。年に2〜3レースほど。
    • C…調整目的のレース。結果は気にせず怪我しないことが第一。
  • Aレース同士は3ヶ月以上離す。(基礎作りからピークに持っていくために最低3ヶ月必要なため。)
  • 100マイルレースは一年に2本が理想。3本が上限。
  • 100マイルレース同士の間隔は最低でも2ヶ月はあける。
  • 50キロ〜50マイルレース同士の間隔は1ヶ月程度はあける。
  • 年に一度は、2週間以上のオフをとる。
  • 100マイルの後は、必ず最低一週間のオフをとる。

レース・スケジュール

ということで、以下が私の2017年のレース・スケジュールです。

1.Hurt 100(100マイル1月14日/重要度A

【レース概要】
ハワイ・オアフ島ホノルル近くで行われる100マイルレース。一周20マイルのコースを5周します。場所柄、日本からの参加が多いですが、アメリカ西海岸のトレイルランナーにも人気のレースです。

【個人的な位置づけ】
私にとっては初めてのHurt 100。というか、これまでハワイには飛行機の乗り継ぎで一泊したことがあるだけで、ほぼ初めてのハワイです。
例年は12月にシーズンオフの休養、1月からを練習を開始していましたが、今年は変則的に8月のUTMB後に休養したあと、このレースへ向けて準備してきました。5位以内が目標です。高温多湿のレースはあまり経験がないですが、残り一ヶ月、良い準備をしたいとおもいます。

2.Orcas Island(50キロ/2月4日/重要度C

【レース概要】
オーカス島はシアトル近郊からフェリーで1時間ほどの週末旅行にもってこいの場所。地元トレイルランニングコミュニティが集まる年始行事のような大会です。

【個人的な位置づけ】
昨年優勝したので今年も、といきたいところでしたが、このレースにエントリーした後にHurt 100に当選したため、スケジュール的に厳しくなってしまいました。常識的にも経験的にも100マイルレースから3週間後に良い走りをするのは難しそうです。
年始行事としてみんなと挨拶して、怪我せずに完走すれば十分。疲労の回復具合によってはキャンセルすることも考えます。

3.Chuckanut(50キロ3月18日/重要度B

【レース概要】
シアトルから車で北に1時間ほどのベリンガム近郊で行われます。今年で25回めを迎えるクラシックレースで、クリッシー・モール(Krissy Moehl)がレース・ディレクター。毎年有力選手が参加し、ハイレベルなスピードレースになります。
今年は世界選手権のアメリカ代表・カナダ代表選考を兼ねているため、いつも以上にハイレベルな闘いになりそうです。現時点で既に先のThe North Face Endurance Challenge Championship で2位のヘイデン・ホークス(Hayden Hawks)と3位のデビッド・レイニー(David Laney)がエントリー済み。

【個人的な位置づけ】
私にとっては6年連続6回目の出場。年始の走力チェック的な意味合いもあります。おそらく例年以上のレベルの戦いになるので順位は下がりそう。ほぼパーフェクトの出来だった2016年ほどの走りをするのはそう簡単ではなさそうですが、マスターでトップ3を目指したいと思います。

4.[未確定]Sun Mountain(100キロ/5月20日/重要度C

【レース概要】
シアトルから見てノース・カスケード山脈の裏側で行われる、人気のレインシャドウ・ランニングが主催するレース。雨季も終わり、花が咲く丘を走ります。大きな山は少なく、走れるコースです。

【個人的な位置づけ】
夏の目標レースに向けたトレーニング的な位置づけ。順位やタイムはあまり気にせず、怪我に気をつけつつしっかり走り切るのが目標です。

5.Andorra Ronda Dels Cims(170キロ7月6日/重要度A

【レース概要】
フランスとスペインに挟まれた小国アンドラで行われる超級山岳レース。累積標高差は、距離が近いUTMBやハードロック100(約10000メートル)をかるく凌ぐ13500メートル、優勝タイムも優に30時間超えと、かなりな難易度のレースです。

【個人的な位置づけ】
今年は一度UTMBをお休みして、アンドラを楽しんでみることにしました。どちらかというと走れるコースが得意な私にとって、おそらく私向きとはいえないレースです。順位を気にしすぎず、未体験の難易度で完走を果たして、なにか新しい発見があればいいなと思います。

6.[未確定]Bear 100(100マイル/9月23日/重要度B

【レース概要】
ユタ州で行われる100マイルレースです。ハードロック100のエントリー資格を得るためのレースの一つに選ばれており、比較的難易度が高いレースです。ロッキー山脈で行われる4つの100マイルレースを一年で完走するロッキー・マウンテン・スラムに含まれています。

【個人的な位置づけ】
このレースについてはそれほどよく知らないのですが、走ったことのある人から聞く限り評判の良いレース。アンドラの疲労が抜けていれば、上位を狙って走ります。

7.[未確定]The North Face Endurance Challenge Championship(50マイル/12月2日/重要度C

【レース概要】
毎年12月第一週に行われる超高速50マイルレースは事実上の全米選手権です。サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡ってすぐのところで行われます。

【個人的な位置づけ】
年末の走力チェックという位置づけのレースです。その時点での体調次第ですが、今年と同じくらいのパフォーマンスができればと考えています。エリートランナーの雰囲気を感じながら、レースの雰囲気を楽しみたいです。

レースの結果は良い計画にもとづいて、どれだけしっかりと準備できるかにかかってるので、調子を見ながら柔軟にうまく調整していきたいと思います。


今年もザ・ノースフェイス50マイル・サンフランシスコ

今年もあと一ヶ月足らず。ということで毎年恒例 The North Face Endurance Challenge Championship 50マイルを走ってきました。6年連続6回目の出場です。

©Nate Dunn

©Nate Dunn


エリート枠で出場するランナーだけでも男女合わせて150人以上、アメリカのトレラン情報サイトirunfarが挙げた注目選手の数は男子女子それぞれ40名超と、名だたるエリートランナーが出場する世界的に見てもハイレベルなスピードレース。事実上の全米選手権です。

サンフランシスコからすぐ近くのところで開催されるのでアクセスもよく、上の写真のように、太平洋岸を見渡せる走りやすく気持ち良いコースなので、アメリカ・カリフォルニアのレースの雰囲気を楽しみたいという方にも、トップ選手の走りを見てみたい、さらにはトップ選手といっちょ脚だめししたいという方にも、おすすめのレースです。

今年の優勝候補として上がっていたのは、男子では、今年のUTMBで力強い走りで終盤までリードした、いま最も勢いのあるザック・ミラー(Zach Miller)、同じく今年のUTMBで上位入賞したデイビッド・レイニー(David Laney)、ここ数年アメリカのトレイルランニング・シーンの先頭を走ってきたセイジ・カナディ(Sage Canaday)、スペインのミゲル・ヘラス(Miguel Heras)など。女子ではメガン・キンメル(Megan Kimmel)、マグダ・ブレ(Magdalena Boulet)、ラス・クロフト(Ruth Croft/ニュージーランド)、ステファニー・ハウ(Stephanie Howe Violett)など。

実際のレースは、そのなかからザック・ミラーと、ハイデン・ホークス(Hayden Hawks)がガンガン飛ばしてマッチレースの展開。最後はザック・ミラーが2分の差で優勝しました。優勝タイムは5時間56分03秒。走れるコースだとはいえ標高差3400メートルをこのスピードで走りきるのは、凄いの一言。

女子では昨年トレイルランニングを始めたばかりのイダ・ニルソンが優勝。男子の2位となったハイデン・ホークスも、まだ経験が浅く今回が初めての50マイルレースだったそうで、新しい選手が次々に出てくるあたりにアメリカ・トレイルランニングの層の厚さを感じます。

ザック激走の映像はこちらもどうぞ

さてさて。私にとっては初めてのウルトラとして2011年に走って以来、毎年このレースはトップランナーたちの雰囲気を体感しながら自分の実力をはかる良い機会になっています。

過去5回の私の結果は以下のとおり。昨年はレユニオンの疲れが少し残った状態でしたが、今年は比較的余裕のあるスケジュールを組んでいて疲労の蓄積はないので、2014年並の走りをするのが目標でした。

  • 2011年…総合97位(9:21:28)
  • 2012年…総合77位(7:59:13)※46.8マイルに短縮
  • 2013年…総合48位(8:28:43)
  • 2014年…総合30位(7:12:36)
  • 2015年…総合34位(7:29:00)

今年は過去に私が出場した中で一番気候に恵まれて、海辺の最高の景色を楽しめそう。路面はドライ、気温も朝方で8度、日中も15度ほどと絶好のコンディション。

ところが肝心の私のコンディションがいまいち。数日前から風邪気味で喉がすこし痛み、当日も回復せずに体調に不安を抱えながらのスタートとなりました。


走り始めると、鼻水が止まらず呼吸がちょっとしずらく、今後体調がどう転ぶかわからなかったので、序盤は少し自重しました。その結果、中盤以降もある程度脚を残すことができ、安定した走りをすることができたように思います。

結果は7時間9分12秒、総合26位、そして男子マスター(40歳以上)では1位でした。

このレベルのレースでこの結果は十分満足。目標の1月のレースへ向けても、良いトレーニングになりました。


The North Face 50 Mile Championship

The North Face Endurance Challenge Championship 50マイル、今年も走ってきました。

Photo credit: Nate Dunn

Photo credit: Nate Dunn


サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡ってすぐのところにあるゴールデン・ゲート国立保養地(Golden Gate National Recreation Area)がレース会場。私にとっては2011年から数えて5年連続の参加。もはや年末恒例となったサンフランシスコ詣でです。

さまざまな距離のレースが開催されますが、中でも50マイル(80キロ)はアメリカで最もハイレベルな50マイルレース。優勝賞金1万ドルを目指して、毎年全米各地のみならず海外からもエリート選手が集まり、スタートから超高速レースを繰り広げます。
今年は海外からの有名選手の参加はやや少なかったものの、アメリカやカナダから多数の有力選手が集まり、さながら北米選手権の様相となりました。

私には賞金を狙えるような実力はありませんが、このレースを通じて一流選手と自分の差を感じることができるので、私にとってもとても刺激的な大会です。

例年この時期のアメリカ西海岸は天気が不安定。2012年と2014年の大会では雨の影響でコース変更があり、2013年は気温が下がり厳しいコンディションでの大会になりました。今年は幸いなことに気温もさほど下がらず雨もふらず、大会二日前に降った雨でトレイルも締まってよいコンディションとなりました。

一方私のコンディションはというと、2月からはじまった長いシーズンでBighornを含む数多くのレースをこなしたうえに、直近では8月にはUTMB、10月にはディアゴナル・デ・フとタフな100マイルを走ったこともあり、いろいろなところに微妙にガタが来ていました。UTMB以降は調子を整えるのに手一杯で、強度の強い練習は少なめになっていました。

なので、今年のレースでは周りのペースに流されず、現状走れる範囲で自分のペースを守って走ることを心がけました。

50マイルレースの累積標高は3000メートルほどですが、一番高い場所でも標高600メートル足らず。さほど長くない上り下りの繰り返しが続く、アメリカらしい終始走れる高速コース。木が少なく遠くまで視界が開けた場所が多く、太平洋もすぐ近くに望め、太陽の位置によって空の色も変化します。余裕があれば気持ち良い眺望を楽しめます。

私が走っていた位置は男子エリート選手の後方グループ、女子エリートの上位あたり。男子の有名どころでは私の周りにはハル・コナー(Hal Coerner)やマイケル・ワーディアン(Michael Wardian)が走っていました。女子ではエリー・グルーンウッド(Ellie Greenwood)に下りで抜かれ、上りで抜き返すというのを繰り返していたら「あんた登り早いわねぇ」と言われましたが、結局最後は彼女に先行されてしまいました。こうした選手たちと一緒に走れるのは本当に楽しい。

今年の結果は7時間29分で総合35位、年齢別3位。やはり調子がピークとはいえず、昨年ほどの結果は残せませんでしたが、それでも自分の調子を踏まえれば、まあまずまずという感じです。

これで今年予定したレースはすべて終了。いろいろ疲労が溜まっているので、来年のビッグレースへ向けて年内はしっかり休養に当てたいと思います。

ちなみに、先日ブログに書いたとおり、私の妻も同じ日に50キロを走りました。結果は、無事完走しOCC参加に必要な1ポイントを無事ゲット。彼女のOCCへの道もまだまだ続きます。


OCCへの道

こんにちは、藤岡です。

2015年も残すところ一ヶ月ちょっと。今年の私のレースも残すところThe North Face Endurance Challenge Californiaだけとなりました。今年で5年連続5回目の出場です。

私が初めて出場したトレイルランニングの大会が2011年のこのレース。当時はトレランに関する知識も浅く、「なんでも日本の鏑木さんという有名なランナーがでるらしい」くらいしかわからないまま出場。無謀にもその鏑木さんにスタートから7キロほど付いていって前半で撃沈。後半の40キロを完全に終わった脚でなんとか完走するという、大変いい勉強をさせられたレースでした。

12月最初の週末にサン・フランシスコはゴールデン・ゲート・ブリッジのすぐ近くで開催されるこの大会。さまざまな距離のレースの中でも、50マイルはここ数年アメリカ国内だけでなく世界からもトップが集まる間違いなくアメリカでは最もハイレベルなレース。アメリカらしい走りやすいトレイルでスピーディーな戦いが繰り広げられます。

現時点で登録されているエリート選手の一部を挙げてみただけでも、男子ではフランソワ・デンヌ、セージ・カナディ、マックス・キング、ザック・ミラー、クリス・ヴァーゴ、アレックス・ヴァーナー、ダコタ・ジョーンズ、アダム・キャンベル、ダイラン・ボウマン、マイケル・ワーディアン、ホルヘ・マラヴィーヤ、ハル・コナー、カール・メッツァー、ジェズ・ブラッグ、ポール・テラノヴァ、ジャスティン・フック…、女子ではマグダレナ・ブレ、ロリー・ボシオ、エリー・グリーンウッド、メラニー・ボス、ラリッサ・デニス、アリッサ・エブラ、ダーシー・ピセウ、エマ・ロッカ、ジョディ・アダムス・ムーア、ミーガン・キンメル、ミッシェル・イェーツ…。日本からも鬼塚智則さんと宮﨑喜美乃さんのお名前が。

いやはや質・量ともにすごい顔ぶれ。私が総合上位を狙えるレースではなく、またレユニオンのあとどこまで体を戻せるかわかりませんが、せいぜい雰囲気を楽しんでこようと思います。

さてさて、今回のサン・フランシスコでは私だけでなく妻も走ります。妻が参加するのは50キロのレース。彼女がこれまで走った最長のトレイルレースは9月のクリスタル・マウンテン・スカイ・マラソンの42キロで、初めてのウルトラ・ディスタンスです。

Crystal Mountain Sky Marathon


妻の目標は、これを完走して来年8月に開催されるUTMBの短距離版OCC出場に必要なポイントを獲得すること。UTMBに出場予定の私と一緒に楽しくフランス・モンブランを満喫できればいいな。

Crystal Mountain Sky Marathon