ジョーがシアトルにやってきた

ご無沙汰してます。藤岡です。

昨年秋から続いていたレースも3月のチャカナットで一段落し、ちょっと一息ついていました。おかげで体もリフレッシュして、良い状態で夏を迎えられそうです。

さてさて、私がスポンサーを受けるセブンヒルズ・ランニングショップMMAファンにはおなじみのジョー・グラントが話しにやってくるということで、行ってきました。

ジョーは昨年の夏、”14ers”と呼ばれる、コロラド州にある標高14,000フィート(約4267m)を超える53座の山々を、自転車と自分の足で走破するチャレンジを行いました。

私も昨年、妻とそのうちの一座を登りましたが、ご覧の通り壮観な風景。

14ersの一座、Handies Peak(4283m)。

14ersの一座、Handies Peak(4283m)。


ハードロック100でトンネルの天井に頭をぶつけて脳しんとうを起こしてリタイアしたジョーですが、入山許可の関係でその10日後、まだ体調も思わしくない中、自宅から必要最低限の装備でスタート。自転車で山の麓まで走り、そこから険しい山を上り、また自転車に戻って次の山へ…の繰り返し。夜は雨を凌げる木のたもとはもちろん、激しい雨の時には公衆トイレの中で野宿しながら、一ヶ月かけて無事自宅へと戻りました。

このチャレンジはFKTのようにスピードを競うのが目的ではなく、困難を伴うプロセスを通じて今後の人生にむけて何かを学ぶということだった、と話していたのが印象的でした。

この旅の内容を本にする計画もあるそうなので楽しみに待ちましょう。

その翌日はシアトル近郊の山でグループラン。

私が履いていたMMAのパンツを目聡く見つけてくれたジョー。今年もMMAとコラボレーションするんだ、とか、エディさんのプードルは可愛かった、などなど、おしゃべりしながら楽しく走りました。

山の上の方はまだまだ雪だったので、途中で引き返して解散。楽しい一時でした!


速すぎマックス! 〜 Chuckanut 50k

Krissy, Hayden, Max and Sage

Krissy, Hayden, Max and Sage


3月18日に開催されたチャカナット50k(Chuckanut 50k)。地元のクラシック・レースということで、もちろん私と妻も参加してきました。私は6回目、妻は2回目の出場です。

今年は25周年の記念大会ということで、本レースのレースディレクターを引き継いで10年目となるクリッシー・モール(Krissy Moehl)の力の入れようも例年以上。多くのランナーに楽しんでもらおうと参加枠が500人以上に拡大されましたが、さすがは人気レース、エントリー開始後間もなく一杯になりました。

当日は地元の友達だけでなく、アメリカ出張中のMMAブロガー、じろーさんと奥さんのさいこさんにもお会い出来ました。賑やかです。

エリートは超ハイレベル

このレースはIAUトレイル世界選手権のアメリカとカナダ代表選考を兼ねていることもあって、エリートランナーも半端なくハイレベル。

男子はこの距離のアメリカのランキング上位5人中3人が出場。私は飛ぶ鳥を落とす勢いのヘイデン・ホークスの総合優勝を予想していました。

  • ヘイデン・ホークス(Hayden Hawks)… 昨年のThe North Face San Francisco 50 mileでのザック・ミラーとの激闘で一躍有名に。
  • セイジ・カナディ(Sage Canady)…タラウェラやスピードゴート、レイク・ソノマなど50キロ〜50マイルの大きな大会で優勝してきた。チャカナット50kは2012年の2位が最高。
  • マックス・キング(Max King)…2014年のIAU100キロ世界選手権の覇者。同年にチャカナット50kも優勝。
  • デイビッド・レイニー(David Laney)…2013年と2015年にチャカナット優勝。UTMBでも一昨年、昨年と二年続けてトップテン入り。

女子も負けず劣らずハイレベル。

  • カミール・ヘロン(Camille Herron)…昨年数々のレースで優勝して名を轟かせ、今年もすでにタラウェラで優勝。
  • ユー・ワン(Yiou Wang)…昨年のレイク・ソノマ優勝をはじめ、数々のレースで優勝。

さてレースですが、マックス・キングが3時間33分11秒の大会新記録で総合優勝。雨季真っ最中でぬかるんだコースコンディションなのに加えて、コース変更により昨年より少し距離が伸びたにも関わらず、このタイムは凄すぎます。速すぎです。彼は37歳ですが、まだまだ若いものには負けませんね。また女子はダークホースの地元ランナーが優勝しました。

私はマスター上位争い

私はというと、3週間前にひどく足首を捻挫してしまい、十分回復せず痛みが残った状態でレース当日を迎えることになってしまいました。

私の目標はマスター(40歳以上)でトップ3。エントリーリストを見る限り、ゲイリー・ゲリン(Gary Gellin)が速そうです。

走り始めたらアドレナリンで何とかなる範囲かと思ってスタート。まっすぐで平坦な道や上り坂では足首はさほど気にならなかったのですが、細かい起伏とターンが続くややテクニカルなセクションでは危うく同じ箇所を捻挫しかけたため、スピードを落とさざるを得ませんでした。思ったように追い込めず歯がゆい走りを強いられます。前半は同じくらいの場所を走っていたゲイリー・ゲリンにも離される始末。

Photo by Glenn Tachiyama

Photo by Glenn Tachiyama


でも前半に力を温存せざるを得なかったことが幸いして、テクニカルなセクションが少ない中盤以降に盛り返し、30キロ過ぎにはゲイリーを追い抜き、その後もペースを保ったままゴール。タイムはここ4年で一番遅い4時間22分台でしたが、昨年に引き続きマスター優勝することができました。足首の状態を考えると、万々歳の結果です。

妻も無事完走

でもって妻も雨に打たれ泥濘に揉まれながら7時間35分で無事に完走。

ヨカッタ、ヨカッタ。

Photo by Glenn Tachiyama

Photo by Glenn Tachiyama


顔が見えるということ – Orcas Island 100 -

3週間前に行ったオーカス島に、今度は昨年に引き続き100マイルレースのボランティアとクルーをしに行ってきました。

シアトルから車で一時間半の場所にあるアナコルテスから車ごとフェリーに乗り込みオーカス島へ向かいます。

島に到着したら、さっそくレース前日のブリーフィングが行われるキャンプ・モラン(Camp Moran)へ。

今年の参加者は60人ほど。昨年からのリピーターや他の100マイルレースで見た顔、地元のレースでよく会う面々やレインシャドウ・ランニングのスタッフなどが賑やかに集い、和気あいあいとした雰囲気です。

アメリカのトレイルランニング・イベントは、しばしば「ロー・キー」(控えめな・慎ましい)と形容されます。エントリー可能なランナーの数は多くても300人前後。ごく少数のスタッフとボランティアで十分に運営可能な身の丈にあった規模で、自然に対するインパクトもある程度限定されます。

レース主催団体であるレインシャドウ・ランニングのオーナーで、レースディレクターでもあるジェームス・ヴァーナー(James Varner)が作るイベントは、ちょうどよい規模感でいつも居心地が良く、心から楽しいと思わせてくれます。

オーカス島は2006年にレインシャドウ・ランニングが初めてレース(Orcas Island 50k)を開催した場所。ジェームスが満を持して彼にとって初めての100マイルを開催したのが昨年で、今年は第二回のOrcas Island 100でした。

一周25マイル(40キロ)の周回コース。雨が多いこの地域ならではの、苔に覆われた神秘的な原生林の中を駆けめぐります。

レース開始後、私もトレーニングがてら軽くコースの一部を走ってみました。

普通シアトル周辺は緯度の割には冬もさほど気温は下がらず雪も少ないのですが、今年は例年と比べて低温で雪の日が多く、レースがあった週末も少し標高が上がっただけでトレイルを雪が覆い始めます。

たまにすれ違うランナーに「その調子!」と声をかけながら、うっすらと粉砂糖をまぶしたようなトレイルを進みます。

コース上で一番標高が高いコンスティテューション山でも730メートルほど。それでも登るにつれて雪の量が増していきます。

コンスティテューション山の頂上には約15メートルの高さの石の塔があります。塔の上からは、天気次第で周辺の島や、カナダやアメリカの町、カスケード山脈などが見渡せます。

この塔は公式なコースには入っていないのですが、登った人にはおまけが付いてきます。

ループごとに一回、計四回塔を登って頂上に置いてあるトランプを四枚すべて集めると「タワー・クラブ」のメンバーになることができます。クラブ・メンバーはカスタムTシャツが貰えます。

登りたくない人は登らなくてよいのですが、今回完走した45人のランナーのうち実に38人がタワー・クラブの会員になりました。

この塔がある山頂に設置されたエイド・ステーションは、私を含むセブンヒルズ・ランニングショップ関係者の有志がボランティアで運営していました。

中には初めからエイドステーションの閉鎖時間までいずっぱりの人も。かなり寒いので、飲んだくれながら自分たちも楽しんでやるのがこちら流。

ランナーが来たら声をかけ様子を見ながら対応します。ループコースではエイドステーションをランナーが何度も通るので、レースが進むに連れてボランティアとの一体感も増していきます。

どのエイドステーションもレース中は当然休まず運営。ボランティアの皆さん、お疲れ様。

妻もランナーのサポートで複数のエイドステーションを行き来していたので、休む暇も寝る間もほとんどナシ。ホントにお疲れ様でした。

二日目を迎えてレースも終盤へ。まだ走り続けるランナーの中には腰を痛めて上半身が完全に傾いた状態で走っている人も。それでも歩みを止める素振りは全くありません。強い。

レースを終えた人やその仲間たちは、ゴール地点で最高の生演奏の中、最高のピザと最高のビールをやりながらランナーを迎えます。宴は最後のランナーがゴールした後も続きました。

2日続いたレースの翌日は表彰式。会場となる町の映画館には「ウェルカム、オーカス島100マイルのランナー達」の文字が。

表彰式では、ジェームスが壇上に完走したランナーをひとりひとり迎え、各々にコメントを送って完走バックルを授与していました。

実はジェームスはこの表彰式で各ランナーに言葉を送るために、レース中寝ずにエイドステーションなどでランナーを迎えて話した内容や気づいたことをメモにとっていました。

この規模のレースならではの、それぞれのランナーを特別に扱う配慮に感心させられます。こんなのを見せられたら、わたしも走りたくなってしまいます。

楽しい週末も終わり、帰りのフェリーへと乗り込みます。

フェリーで座っていると、トレイルランニングの風景を撮り続けるカメラマン、グレン・タチヤマさんが私達の席にやってきたので、ちょっとおしゃべり。

お気に入りのレースは?という話になった時にグレンが挙げたのは、このオーカス島100マイル。その理由を聞かれたグレンの答えに、その席にいた誰もがその通りだと思ったはずです。

「小さいこのレースは、みんなの顔が見えるから。」


Why run anywhere else?

昨年優勝したOrcas Island 50kに今年も行ってきました。やはりこのレースを走らないと、シアトルのトレイル・ランニングシーズンが始まった感じがしませんね。

© Glenn Tachiyama

昨年走った時のブログ・エントリーに詳しく書きましたが、オーカス島は、シアトルから車で2時間弱の場所にあるアナコルテス(Anacortes)より、車ごとフェリーで行くことができます。

Orcas Island 50kでシーズンの幕開けを迎えるトレイルランナーも多く、レース当日の受付にはたくさんの友達の顔が見えます。

1月にH.U.R.T 100を走った私にとっては、早くも今年二本目のレース。

100マイルを走った3週間後に50キロを走るというスケジュールを組むのはよろしくなく、疲労の回復具合によってはキャンセルすることも考えていましたが、年始行事ということでやっぱり参加することにしました。

3週間前の暑いハワイとは打って変わって、オーカス島は前日に雪が降り、すこし標高があがると雪がかなり残っている状況。

スタートからしばらくは私が先頭を走っていました。昨年優勝したこともあってか、他のランナーは私の様子を見ているようです。

© Glenn Tachiyama

中盤では二人に先行されましたが、どこまで体が回復しているか見極めがつかなかった私は追走せず、慎重に自分のペースで走り進みました。

途中で一人を捕まえて、二番手で終盤にある最大の山場、”パワーライン”の激上りを迎えます。ここに来る前に足を使ってしまうと確実に失速し後続に捕まってしまいます。

慎重に走ってきた私は”パワーライン”まで来ても足が残っていたので、ギアを上げてパワー・ハイクでグイグイとのぼります。山の上はかなり雪が残ってすこし走りにくいですが、グリップのあるシューズを選んだおかげで、苦になりません。

最後の下りを迎える前に、ついに足を使いきり完全に失速してしまっていた先頭のランナーを捉えました。

© Glenn Tachiyama

踏み跡のほとんどない雪の上を進み、下りは心地よくクルージング。ゴールで待つレースディレクターのジェームスと、今年も一番にハイタッチできました。

天候のせいもあって昨年よりも30分ほど時間がかかりましたが、雪のレースを最高に楽しめました。

走ったあとは、レインシャドウのレースではお馴染みの音楽を聞きながら…

飲み放題のビールを飲みつつレース談義。

会場で売ってるグッズもカッコいいものぞろい。レースロゴをプリントした古着もお手頃価格で販売してます。

やっぱり来てよかったオーカス島、走ってよかったOrcas Island 50k。まさにレースを主催するレインシャドウ・ランニングの言うとおり。

「Why run anywhere else?」(”他のレース走ってる場合じゃないでしょ〜♪”)。

また数週間後にOrcas Island 100のボランティアとクルーをしに行きますよ。

See you very soon, Orcas Island!


準備がすべて〜2017年レース・スケジュール

先週サンフランシスコを走った12月第一週の週末は、ウェスタンステイツハードロック100の抽選が行われた週でもありました。全米の100マイラーは、この時期、みんな抽選結果に一喜一憂。

私も両レースの抽選に参加しましたが、あえなく落選。ということで来年のスケジュールがだいたい確定しました。中期目標、2017年の目標と合わせて、公開したいと思います。同じレースを走る方、現地でお会いするのを楽しみにしています。

中期ゴール

今年45歳を迎えました。幸い今のところ、走力については加齢による限界を感じてはいませんが、それでも体重が減りにくくなったり、疲労回復が若干遅くなったりはしているように思います。

年齢に最終的に勝利した人間は誰もいません。私もそう遠くない将来、結果を上げることはもちろん、維持していくことも簡単ではなくなってくると思いますが、なんとかパフォーマンスを劇的に下げないことで、中期的に達成したい目標があります。

それは「UTMBで50歳代でトップ3に入ること」です。今年の私のタイム27時間39分12秒なのに対して、ここ3年の50歳代の3位のタイムは以下のとおり。

  • 2016年…31時間45分34秒
  • 2015年…28時間11分39秒
  • 2014年…28時間20分31秒

そう簡単ではありませんが、実現可能性はそれなりにあるかなと思ってます。

2017年のゴール

2016年の目標は「100マイルレースを昨年以上に上手く走ること」でしたが、結果はザイオン100で優勝、UTMBでも自己ベストで総合40位と、望外の結果を残すことができました。

今年も、中期ゴールへむけて、引き続き「100マイルレースを安定して上手く走ること」を目標に据えたいと思います。

マイ・ルール

私がスケジュールを組むときは、走りたいレースをとりあえず片っ端からエントリー…ということはしません。

まず、一年のうち注力したいレースを1つないし2つ決めたうえで、疲労を残さないように以下のマイルールに従って計画を立てます。

  • レースはA〜Cの三段階に優先順位付け。
    • A…目標レース。年に2つまで。
    • B…Aレースを犠牲にしない範囲で結果を求めるレース。年に2〜3レースほど。
    • C…調整目的のレース。結果は気にせず怪我しないことが第一。
  • Aレース同士は3ヶ月以上離す。(基礎作りからピークに持っていくために最低3ヶ月必要なため。)
  • 100マイルレースは一年に2本が理想。3本が上限。
  • 100マイルレース同士の間隔は最低でも2ヶ月はあける。
  • 50キロ〜50マイルレース同士の間隔は1ヶ月程度はあける。
  • 年に一度は、2週間以上のオフをとる。
  • 100マイルの後は、必ず最低一週間のオフをとる。

レース・スケジュール

ということで、以下が私の2017年のレース・スケジュールです。

1.Hurt 100(100マイル1月14日/重要度A

【レース概要】
ハワイ・オアフ島ホノルル近くで行われる100マイルレース。一周20マイルのコースを5周します。場所柄、日本からの参加が多いですが、アメリカ西海岸のトレイルランナーにも人気のレースです。

【個人的な位置づけ】
私にとっては初めてのHurt 100。というか、これまでハワイには飛行機の乗り継ぎで一泊したことがあるだけで、ほぼ初めてのハワイです。
例年は12月にシーズンオフの休養、1月からを練習を開始していましたが、今年は変則的に8月のUTMB後に休養したあと、このレースへ向けて準備してきました。5位以内が目標です。高温多湿のレースはあまり経験がないですが、残り一ヶ月、良い準備をしたいとおもいます。

2.Orcas Island(50キロ/2月4日/重要度C

【レース概要】
オーカス島はシアトル近郊からフェリーで1時間ほどの週末旅行にもってこいの場所。地元トレイルランニングコミュニティが集まる年始行事のような大会です。

【個人的な位置づけ】
昨年優勝したので今年も、といきたいところでしたが、このレースにエントリーした後にHurt 100に当選したため、スケジュール的に厳しくなってしまいました。常識的にも経験的にも100マイルレースから3週間後に良い走りをするのは難しそうです。
年始行事としてみんなと挨拶して、怪我せずに完走すれば十分。疲労の回復具合によってはキャンセルすることも考えます。

3.Chuckanut(50キロ3月18日/重要度B

【レース概要】
シアトルから車で北に1時間ほどのベリンガム近郊で行われます。今年で25回めを迎えるクラシックレースで、クリッシー・モール(Krissy Moehl)がレース・ディレクター。毎年有力選手が参加し、ハイレベルなスピードレースになります。
今年は世界選手権のアメリカ代表・カナダ代表選考を兼ねているため、いつも以上にハイレベルな闘いになりそうです。現時点で既に先のThe North Face Endurance Challenge Championship で2位のヘイデン・ホークス(Hayden Hawks)と3位のデビッド・レイニー(David Laney)がエントリー済み。

【個人的な位置づけ】
私にとっては6年連続6回目の出場。年始の走力チェック的な意味合いもあります。おそらく例年以上のレベルの戦いになるので順位は下がりそう。ほぼパーフェクトの出来だった2016年ほどの走りをするのはそう簡単ではなさそうですが、マスターでトップ3を目指したいと思います。

4.[未確定]Sun Mountain(100キロ/5月20日/重要度C

【レース概要】
シアトルから見てノース・カスケード山脈の裏側で行われる、人気のレインシャドウ・ランニングが主催するレース。雨季も終わり、花が咲く丘を走ります。大きな山は少なく、走れるコースです。

【個人的な位置づけ】
夏の目標レースに向けたトレーニング的な位置づけ。順位やタイムはあまり気にせず、怪我に気をつけつつしっかり走り切るのが目標です。

5.Andorra Ronda Dels Cims(170キロ7月6日/重要度A

【レース概要】
フランスとスペインに挟まれた小国アンドラで行われる超級山岳レース。累積標高差は、距離が近いUTMBやハードロック100(約10000メートル)をかるく凌ぐ13500メートル、優勝タイムも優に30時間超えと、かなりな難易度のレースです。

【個人的な位置づけ】
今年は一度UTMBをお休みして、アンドラを楽しんでみることにしました。どちらかというと走れるコースが得意な私にとって、おそらく私向きとはいえないレースです。順位を気にしすぎず、未体験の難易度で完走を果たして、なにか新しい発見があればいいなと思います。

6.[未確定]Bear 100(100マイル/9月23日/重要度B

【レース概要】
ユタ州で行われる100マイルレースです。ハードロック100のエントリー資格を得るためのレースの一つに選ばれており、比較的難易度が高いレースです。ロッキー山脈で行われる4つの100マイルレースを一年で完走するロッキー・マウンテン・スラムに含まれています。

【個人的な位置づけ】
このレースについてはそれほどよく知らないのですが、走ったことのある人から聞く限り評判の良いレース。アンドラの疲労が抜けていれば、上位を狙って走ります。

7.[未確定]The North Face Endurance Challenge Championship(50マイル/12月2日/重要度C

【レース概要】
毎年12月第一週に行われる超高速50マイルレースは事実上の全米選手権です。サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡ってすぐのところで行われます。

【個人的な位置づけ】
年末の走力チェックという位置づけのレースです。その時点での体調次第ですが、今年と同じくらいのパフォーマンスができればと考えています。エリートランナーの雰囲気を感じながら、レースの雰囲気を楽しみたいです。

レースの結果は良い計画にもとづいて、どれだけしっかりと準備できるかにかかってるので、調子を見ながら柔軟にうまく調整していきたいと思います。


春のクラシック 〜 Chuckanut 50k

こんにちは。藤岡です。

3月19日、チャカナット50キロ(Chuckanut 50k)を走ってきました。

今年で24回目となる伝統のレース。私は5年連続5回目の出場でした。結果は総合6位、マスター(40歳以上)1位。レースの格と現在の自分のレベルを考えると、これ以上は望めない大満足の結果でした。

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)


チャカナット山の位置と気候
レースが行われるのは、シアトルとバンクーバー(カナダ)の真ん中あたりにある町ベリンガム(Bellingham)のすぐ南に位置するチャカナット山(Chuckanut Mountains)。10月から4月まで続く長い雨季のため、この辺りはアメリカで最も日照時間が短い場所と言われています。

レースディレクターはあの偉大なランナー
レースのディレクターを務めるのはベリンガムが生んだ偉大なランナー、クリッシー・モール(Krissy Moehl)。

UTMBやHardrock 100をはじめとして数々のレースを制してきた彼女。日本でも第二回UTMFを優勝しましたね。クリッシーは一時期コロラド州ボルダーに拠点を移していましたが、今年に入ってベリンガムに戻ってきたとのこと。私は今年に入って何度かチャカナット山を試走しましたが、結構な確率でクリッシーに遭遇しました。

エリート選手にとってのチャカナットの位置づけ
チャカナット50キロは本格的なトレイルランニングシーズンの幕開けを告げるレースで、このレースを皮切りに夏へ向けて調整をしていく国際的なエリートランナーも少なくありません。昨年UTMBで総合3位だったデイビッド・レイニー(David Laney | Nike)やウェスタン・ステイツ女子優勝、CCCで女子準優勝だったマグダレナ・ブレ(Magdalena Boulet | Hoka)も、昨年このレースを走っています。

今年の有力選手
今年も強者エリートが参加し、レベルの高いレースが予想されました。男子の有力エリート選手は以下のとおり。

そして女子はここ数年ほぼ毎年チャカナットを走り何度も優勝しているエリー・グリーンウッド(Ellie Greenwood | Salomon)が今年もダントツの優勝候補です。

エリートじゃないランナーも多いコミュニティに根ざしたレース
多くのエリート選手が走る一方で、初めてウルトラ・ディスタンスを走ろうという人が多いのもこのレースの特徴です。テクニカルな箇所は少なく走りやすいコースなので、とっつきやすいレースといえます。
また長く続く地域のコミュニティに根ざしたレースで、たくさんのボランティアに支えられており、だれでもウェルカムな雰囲気でトレイルランニング初心者も迎えてくれます。

私にとってのレースの位置づけ
私にとってはOrcas Island 50k以来のシーズン二戦目。年初に目標設定をしたとおり、このレースは夏のレースへ向けて現時点での自分の力を把握するのが一番の目的で、昨年(4時間7分台で7位)や一昨年(4時間5分台で9位)と比較してどの程度の結果が残せるかが一つの指標でした。

やっぱり過去の結果を下回りたくないという思いは心のなかにあって、レース前は若干プレッシャーを感じていました。

コース
コースプロフィールは以下のような感じ。(コース詳細はこちら)。最初の10キロと最後の10キロはほぼ平坦、その間が山というコースですが、実はこの平坦な区間がレースの結果を左右する最大のポイントです。

レースの振り返り
今年は例年とは異なり好天でトレイルのコンディションも良好。気温も下がりすぎず絶好のトレラン日和になりました。

このレースは全般的に走れるコースで、逆に言うと走れる人にとっては休めるところがほとんどありません。最後までしっかり足を残して走り抜くのがレース攻略の鍵になります。中間の山の区間で足を使ってしまったランナーは、最後の平坦区間で失速し、順位を落としてしまいます。

したがって私は前半は無理をせず、先行するランナーを意識しすぎずに自分のペースでレースを進めました。中盤以上はしばらく周囲にランナーが見えず単独走状態になりました。自分のペースで走れている感触はあったもの、前のランナーが視界に入ってこないので「前は本当に速いなぁ」と感心しながら走ってました。35キロ地点から5キロの下りを経て最後の10キロの平坦区間へと続く終盤は、前半に無理をしなかったおかげで強い足取りで走り抜き、結局この区間で3人を抜くことが出来ました。

このコースで良いタイムの目安となる4時間切りも達成できました。最後の10キロは「こんなにトレイルコンディションがいい今年に達成できなかったら一生できないよ」と自分に言い聞かせながら必死に走りました。

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)


上位10名の前半(スタート〜13.3マイル地点)、中盤(13.3〜21.4マイル地点)、後半(21.4〜ゴール地点)の区間ごとのタイムは以下の通りで、私は最初の区間タイムは11位でしたが、その後徐々にペースを上げて最後は区間4位のタイムだったことがわかります。

前回のOrcas Island 50kで昨年を上回る結果を出したのに引き続き、今回も自己ベストのタイムでゴールできました。ハイレベルの大会で良い結果を出すことができ、とても満足しています。

妻も走ってました
ちなみに、OCCを目指す私の妻も走りました。

彼女にとっては二度目のウルトラでしたが、無事、制限時間内に完走を果たしました。スバラシイ!

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)

Photo © Glenn Tachiyama (tachifoto.net)


コミュニティって素晴らしい 〜 Orcas Island 100

Photo © Glenn Tachiyama


Orcas Island 100の週末の体験は、一週間経った今でもじんわりと心地よく心に残っています。

オルカス島で開催された「Orcas Island 100」は、主催者であるレインシャドウ・ランニングにとって初めての100マイルレースで、今年が第一回でした。

オルカス島はレインシャドウが11年前に初めて50キロのレースを開催した場所。レースディレクターのジェームス・バーナーにとっても思い入れのある地で、彼曰く「今では色々な場所でレースを行うようになっているけれど、100マイルのレースは本当に大丈夫と思える今になってやっと開催できるようになった」とのこと。満を持しての開催です。

一周約40キロのコースを4周するループコースで、私が先日走ったOrcas Island 50kと同様、パワーラインという激坂が最大の難所です。

私は今回はランナーとしてではなく、エイドステーションでのボランティアや日本から来た西城さんのサポート、そして地元やその他各地からやってきたランナーの応援にやって来ました。

普段、自分のレースで感動することはあまりありません。レース前にちゃんと計画・準備し、レース当日には集中して冷静に走ってきっちりゴールに辿り着くことは、言ってみれば自分に課したミッションのようなもので、上手くいけばホッとするし、上手く行かなければ問題点を反省する、といった感じです。

一方、ランナーではない今回は、ランナーの様々な場面での様々な体験を共有し、感情の起伏を勝手に追体験させてもらいました。スタートラインでリラックスする人、集中する人、レースの場面場面で力を温存する人、スピードを上げて追い込む人、エイドステーションで低体温症気味で震える人、痛みを訴える人、リタイアを決断する人、ゴールして厳しいレースから開放される人など。他のランナーを見ている方が心が揺さぶられます。

さて、私の週末を簡単に振り返ると、金曜の朝にレースが始まってからしばらくはトレイルのあちこちに先回りして、先頭集団を走る西城さんや井原さん、その他のランナーの応援をしていました。

夜9時からはレースの最高地点となるコンスティチューション山のエイドステーションでボランティア。

今回のレースでは、全てのエイドステーションがシアトル近辺のトレイルランニングコミュニティによって運営されていました。私がスポンサーを受けるセブンヒルズ・ランニングショップのチームが担当したのは、長い上りのあとにある、ループの中で一番最後のエイドステーション。夜はかなり冷え、ランナーにとっては厳しい区間です。焚き火やハロゲンヒーターのぬくもりと、歌って踊るボランティアがランナーをお迎えしていました。ループコースでは同じランナーに何度か会えるのが良いですね。

私がエイドにいた頃、西城さんは3周目を終えたところで脚の不調でリタイア。良いポジションにつけていたので残念でしたが、来年また是非チャレンジするとのこと。来年は必ず木製のバックルを貰いましょう!

最初のボランティアのシフトが終わったら、スタート・ゴール地点に戻ってランナーをお出迎え。結構きついコースだと思うのですが、トップの二人は20時間を切るタイム。三位に入ったのは井原さんで、これで26回目の100マイル完走。流石の走りです。夜が明けるとチームメイトのジョーダンが女子一位でゴール。まだ一周残すランナーもいて、最後のループへ向けてスタートしていく後ろ姿に声援を送ります。

寝る暇もないくらい色々なことがあって、本当に充実しています。

土曜の昼から再びエイドステーションでボランティア。レース開始時間に遅刻して、30分以上も遅れてスタートしたシアトル在住の近内さんも無事、関門時間内に通過。

最後にやってきたのは地元の友だちビビアン。完走を目指す彼女をみんなで送った後、エイドステーションを撤収してゴールへと向かいました。

日曜日の表彰式は島の映画館で行われました。そこにいる誰もが笑顔だったことが、このレースが大成功に終わったことを物語っていました。

地元のランナーのみならず、アメリカ各地や国外からのランナーも参加したOrcas Island 100は、地域のトレイルランニング・コミュニティと合わさって、走ってない私にとっても本当に素晴らしい体験になりました。


シーズン開幕!〜Orcas Island 50k

こんにちは。藤岡です。

2月6日、レインシャドウ・ランニングのが主催する数々の人気レースの中でも最も歴史があり、レインシャドウの象徴とも言えるOrcas Island 50kを走ってきました。二年連続の出場です。私にとって今年最初のレース。結果は、自分の想定を上回る優勝(!)でした。以下、レースレポートです。

オルカス島
オルカス島(Orcas Island)はアメリカの左上の隅、シアトルから北北西に150キロほどの場所に位置し、カナダとの国境もすぐ近くです。サンファン諸島を構成する大小さまざまな島々の一つで、苔生す美しい原生林と、コンスティチューション山から望む島々とピュージェット湾が印象的です。

レースの魅力
50キロのレースの一週間前に開催されるOrcas Island 25kは、アメリカの雑誌「Competitor Magazine」が選定する「最も景色が素晴らしいレース」の一つに選ばれています。

したがって当然ながら自然も美しいのですが、それ以上にこのレースを素晴らしいものにしているのは、トレイルランニング・コミュニティがつくりだす雰囲気です。ワシントン州からはもちろんのこと、隣接するオレゴン州やカナダ・ブリティッシュコロンビア州、遠くはアメリカ国外からも、シーズンの幕開けを楽しみに待っていたトレイルランニング好きが、フェリーに乗って島に集まってきます。

コース
コースは、スタートから5マイル(8キロ地点)までの長い舗装路の上りのあと、湖沿いや原生林の中でさほど大きくない上り下りを繰り返します。21マイル(34キロ地点)から始まる悪名高い激坂パワーライン・トレイルが最大の難所。そのあと更に島の最高地点コンスティチューション山まで上ったあと、4マイル(6.5キロ)を下ってゴールします。

概ね走れるコースですが、例外はパワーライン・トレイル。基本ハイクで上ることになります。ちょっと雨が降っただけで道は泥でツルツルになり、四肢を使わないと前に進めなくなります。(以下の動画の5分27秒くらいからがパワーライン・トレイルです。)

有力選手
今年は海外で活躍する程のエリートの出場はなかったものの、パシフィック・ノースウェストの実力派選手が出場していました。特に注目は以下の二人。

  • ネイト・ジャカ(Nate Jaqua)…ポートランド在住で、元はメジャー・リーグ・サッカー(MLS)シアトル・サウンダースのプロサッカー選手。昨年はオレゴンの人気レースPine to Palmで優勝、私も走ったbighorn 100とOrcas Islandでどちらも2位。レース中盤以降にどんどん順位を上げていくスタイルで、常に安定して上位に入ってきます。
  • マックスウェル・ファーガソン(Maxwell Ferguson)…ワシントン州の最優秀トレイルランナーに選ばれたこともある、ツボにはまると手がつけられない韋駄天。Orcas Island 50kのコースレコード保持者。

私にとってのレースの位置づけ
私にとっては休養明けの初めてのレース。日々のトレーニングもまだまだ基礎を作っている段階ということもあり、今回のレースの目的は前回のブログで書いたとおり今の調子を確認すること。調子を図る目安としては昨年と同じくらいのタイム(4時間49分49秒)で走れれば良いと考えていました。先に上げた二人の選手は過去の実績からみて私より実力が上で、正直、先着するのは難しいかなと思っていました。

レース展開
雨季なのでレース前日までは雨が続いていましたが、当日は晴れ間ものぞく天気。走りやすい路面コンディションになりました。朝の気温は4度ほど。

レーススタート後、ハナを切る選手がおらず、自然と私が先頭に立ってしまいました。のっけから若干想定外の展開ですが、そのまましばらく舗装路の上り道を先頭で進みます。4〜5キロ上ったくらいのところで、それまで私の後ろについていた馴染みのない二人のランナーが抜いて行きました。まだまだ序盤で無理するところではないので、無理に追いませんでした。現在三番手。

舗装路を終え、原生林のトレイルに入って行くと、次第に先頭が見えなくなりましたが、自分のペースを守って三番手を進みました。

Photo © Glenn Tachiyama


中盤くらいで先行していたランナーの一人が失速し、私が二番手に。途中でマウンテンバイクの男性から「先頭と3分差くらい」と教えてもらいました。

その後、後ろから馴染みのない別のランナーが追いついてきて、私と並走。難所パワーラインの手前、20マイル(32キロ)地点のエイドステーションに一緒に入ります。エイドのボランティアによれば「先頭と1分差」とのこと。先頭のランナーはペースダウンしているようなので、どうやら捕まえられそう。あとは今、並走している人とのレースになりそうな気配です。

二人でパワーライン・トレイルをハイクで登り始めると、案の定、トップを走っていたランナーが見えてきました。ぐんぐんと差を縮め、上りの途中でそのまま追い抜きました。後ろから別のランナーが追いついてくる雰囲気はなく、あとはさきほどから並走しているランナーとの一騎打ちです。

パワーラインの上りで、並走しているランナーの様子を観察していると、上るに連れて疲れてきているように見えました。自分のペースを守って走ってきた私はまだ余力があったので、パワーラインを上りきった23マイル(37キロ)地点で、ここが勝負どころと一気にスパート。振り向かずに出来る限りのスピードで距離を離しにかかると、奏功。あっという間に差を作ることに成功しました。このあたりで優勝を強く意識しました。

とはいえ力を抜けば後続が追いついてくるので力を抜かずにプッシュし続け、またせっかくのリードが台無しにならないようにコースロストに気をつけて走り続けました。

Photo © Glenn Tachiyama


最後はふくらはぎが攣りそうになりながらも、後続に追いつかれることなく1位でゴール。やりました!加えて、ゴール後に初めて知ったのですが、4時間22分という記録はコースレコードまであと19秒に迫る好タイム。

Jumping finish! (Photo © Jeff Barber)


2位はパワーラインの頂上まで並走していたデイヴ(David Bresnahan)。

3位にはやはりネイトが入ってきました。ゴールラインで話していてわかったことなのですが、実はデイヴも昨年私やネイトが走ったBighornを走っていたとのこと。実はトップ3全員が既に同じレースを走っていたのでした。

あまり景色を見る余裕はなかったですが、思う存分レースを楽しめました。うまいレース運びができ、会心のレースになりました。またOrcas Island 50kという人気レースでの優勝は本当に嬉しい!

レースの全結果はこちら

勝因
順位的にもタイム的にも当初の目標を大幅に上回る結果になりましたが、考えられる主な要因を上げると以下の3つあたりでしょうか。

  • コースの知識…私は昨年既に同レースを走っており、後半のタフさを知っていたのに対し、レース序盤で先頭を走りながらもパワーラインで失速したランナーや、2位に入ったデイヴにとっては今回が初めてのOrcas Island 50k。私のほうが力の掛けどころ、抜きどころがわかっていたことが間違いなく結果に影響しました。
  • フレッシュな体調…昨年は数多くのレースをこなし、12月のレースでは疲労が完全に抜けない中でのレースになってしまいました。その後、数週間は完全にトレーニングを休み、12月後半からじっくり体を作ってきたので、疲労も抜けてよいコンディションでレースに望めたことが良い結果につながった可能性があります。
  • コア・トレーニングの導入…今年の10月には45歳。やはり若い人にくらべると筋肉が落ちやすいということもあり、今年初めからコア・トレーニングを取り入れました。結果として、筋肉系の怪我の予防と、バランス感覚の強化につながった可能性があります。

レースの後のお楽しみ
レースは終わりましたが、お楽しみはここから。

島内のブリュワリーIsland Hoppin’ Breweryのビールを飲みながら、一緒に走ったランナーやその家族とおしゃべりしたり、ゴールする選手に拍手を送ったり。レースは忙しかったのですが、レースの後はのんびりと時間が過ぎていくのでした。


FAT ASS!

こんにちは。藤岡です。

シアトル界隈のトレイルランニング・コミュニティの新年は、今年もウェスタン・ワシントン・ファット・アス(Western Washinton Fat Ass)というイベントで幕で開けました。

例年、年明けの第一土曜日に、シアトルから車で30分ほどのところにあるタイガー・マウンテン(Tiger Mountain)で開催され、一周25キロのコースを一周または二周します。今年は1月2日に行われ、私の知った顔もたくさん集まりました。

ファット・アス」はアメリカではいろいろな場所で時期を問わず行われているイベントで、走るのが好きな人が一緒に集まって純粋に走るのを楽しむ非公式の行事です。多くのばあい無料で、コースマーキングもなかったり、あっても最低限。エイドステーションもなければ、ゼッケンもなく、レースでもなければ表彰式もありません。

ファット・アスは日本語に訳すと「太った人、尻の大きな人」といったような意味。クリスマス休暇明けでたるんだ体に刺激を入れるのには持ってこいです。

私は25キロの予定で走り始めましたが、途中で道を間違えて、結局10キロ余分に走りました。タイガーマウンテンは標高915メートルほどの高くない山ですが、それでも上の方は結構な積雪。楽しいですなぁ。


ケビンからみた信越五岳

シアトルに住む友達のケビンが先日信越五岳に参加した時のレースレポートが彼のブログに上がっています。彼には日本のレースがどんなふうに映ったのか、全文や写真は彼のブログをご覧いただくとして、こちらではざっくりと内容を訳してみました。私も機会があったら参加してみたいなぁ。


イントロダクション

  • 何百回も「ガンバッテ」って声を掛けられた。「ガンバッテ」っていうのは英語だと「Good luck」にあたる言葉だけど、文字通りの意味としては「Do your best」に近い。自分のコントロールが効かない「運」に委ねる「Good luck」より、自分がコントロールできる「努力」に訴える「ガンバッテ」のほうがいいよね。

レース前

  • 自分にとって初めてのアメリカ国外のレース。信越五岳ではレース主催者とは別の組織が企画する海外在住者向けのパッケージが用意されていて、そちらを使って参加した。飯山駅での出迎えや、ホテル、レースチェックイン会場、レーススタート地点の送迎などをやってくれる。各場所をいろいろ動きまわるのは忙しかったけど、送迎は便利だった。
  • チェックインは、なんだかロードのマラソンのような感じ。机が並べられていてボランティアが受付をしたり、エキスポがあったり。アメリカのレースではトレイルレースのチェックインはもっと緩い感じ。
  • 海外からの参加者向けに英語でのレースブリーフィングがあった。別段驚くような内容はなかったけれど、内容を再確認できると安心する。
  • レース直前に日本に入った。レース当日の朝早く起きるのは問題なかったのだけれど、あとあと走る段になってやっぱり堪えた。
  • レース当日の朝飯は、シリアルとおにぎりと弁当から選べたけど、レース前なので冒険せず、食べ慣れたコーンフレークにした。

レース

  • スタート時、観客の声援はすごかった。ハイ・ファイブをしてランナーを送り出してくれた。レースのスタートの時にこんなに笑顔になったことはなかったかも。おかげでレース前の緊張はどっかにふっとんじゃった。
  • 必須の装備品の一つに「ポイズンリムーバー」というのがある。そんなもの聞いたことがなかったのだが、調べたら蛇に噛まれたり、虫やハチに刺されたりするときに使うものだとわかった。で実際にレースを走ったら数マイル行ったところでアキレス腱をハチに刺されて、さっそくポイズンリムーバーを使うはめに。でもポイズンリムーバーはぜんぜん効かず、結局手で針を抜いた。
  • 走れる登りがたくさんあった。シアトル近郊カスケード山脈のきつい登りに慣れていて、長い距離を走らされることはあまりないのでちょっときつかった。約15キロの地点でやっと最初の大きな登りが出てきたときは一安心。ここでモリタニさんという英語が話せるランナーに会って、いろいろ情報をもらったよ。
  • この大きな登りの頂上から下るとき、地面がぬかるんでいてバランスをとるのが大変だった。でも周りのランナーをみるとそんなに苦労してなかった。自分の体格が日本の人々と比べて大きいからかなぁ。
  • まだ25キロという地点で、すっかり疲れちゃった。多分、時差のせいだと思う。こっから45キロ地点までは辛かった。
  • その後、アメリカから参加しているランナーと並走したり、日本のおいしい梨をたべたら復活。
  • ドロップバッグがある65キロ地点で、エネルギーが切れて、加えてハチに刺されたところも痛くて、レース後の日本のバケーションを考えたらもうここでやめとこうかと思ってたんだけど、ちょっと休んで補給したら行けそうなのでコースに戻ることにした。
  • 神社を通るセクションは楽しかった。
  • 92キロ地点のエイドステーションは最高だった。蕎麦がすごく美味しかった。おにぎりと味噌汁も美味くて、再び力もみなぎってきた。
  • 最後の5キロは元気で、10人くらい抜いたよ。抜いた人も声援をくれた。
  • ゴールはエキサイティングだった。ゴールでは新しい友達と話したり、味噌汁を飲んだり、脚を伸ばして休んだりしたよ。
  • 素晴らしいレース、すばらしい体験だった。

レース翌日

  • エレベーターがないホテルで、みんなが階段を苦労しながら降りてくるのを見るのはなかなか楽しかった。
  • 朝ごはんは、なんだかちょっと変わってた。ケチャップのスパゲッティは普段朝ごはんでは食べないからね。でも朝ごはんがおいしくて、おかわりしちゃった。
  • 表彰式はこんなのは今まで見たことがないくらいの大イベントだったよ。
  • レース時の写真が500円って安い!
  • 表彰式会場で食べたカレーはすごく美味しかった。
  • 海外参加組のコリーヌ・ウィリアムスが女子で優勝した。彼女はまだ二回目のウルトラだった。トロフィーやいろんな賞品をもらってた。おめでとう!
  • 男子の方では、今年の春Chuckanut 50kで知り合って、Gorge Waterfalls 100kも走った西城さんが表彰台に。彼なら表彰台に登ると思ってた!

感想

  • 本当に素晴らしいレースだった。今まで一番参加した中で、一番組織されていた。初めて参加する海外のレースとしては申し分ない。自分の走り以外に心配することは何もなかった。コースマーキングもしっかりしていたし、エイドステーションの備蓄も十分、それに美味しかった。ボランティアもとても応援してくれるし、コースの要所ではちゃんと目を配ってくれるし素晴らしかった。表彰式も楽しかった。みんな歓迎してくれた。走るという面でも、文化的な面でも素晴らしい体験だった。
  • 皆さん有り難う!特に、レースディレクターの石川弘樹さん、アヴィド・アドベンチャーズのハリー・オハラさん、本当に有難う!