いよいよ今週末は、日本山岳耐久レース「ハセツネ」ですね。
71.5kmを、1回の給水のみで、あとは全て自分で背負って、一切の食事の補給はなし。
自動販売機や売店の利用は御法度。
同じ選手やボランティアスタッフから物資を提供してもらうのも、当然ながらNGという厳しい制限に合わせ技で厳しすぎるコース設定。
山頂や峠を20個以上超えていくという、本当の意味での耐久レースです。
私は昨年度このレース、
トレラン王国の「亀ランナー」として、DVDに出演しておりますので、詳しくはDVDをご覧下さい(笑)
(決してカメラつきヘルメットをかぶった瞬足カメランナーとは違います)
さて、今回私が書きますのは、サブ10なんてとんでもない。
狙うのは15~20時間以内の完走だ!という方向けに、勝手にハセツネ連載を始めます(笑)
あくまでも初心者向けの文ですので、素人じゃない方はスルーしてください。
まず、声を大にして言いたいのは、
もしあなたが、自分で思う「たいしたことないランナー」だと思うなら、
装備も補給食も完璧にすべき!
です。
早い人なんて、結局、何であろうとゴールできちゃいます。
でも遅い人は、どうにか、こうにか、這ってでも進まないと、完走はできません。
ウェア、シューズ、補給食、などなど、
「私、別に速いランナーなわけでもないから、なんでもいいか!」
ではなく
「私、速いランナーじゃないから、装備だけはしっかりしよう!」
という考え方にチェンジしてください。
さて、ロングレースの際、皆さんは補給食どうしますか??
おにぎりがいい、パンがいい、クッキー状のバーがいい、などなど
補給食は人それぞれだと思います。
通常のレースでは、何を食べても、何を持ち歩いても問題ないとおもうのですが、ハセツネはエイドでの補給が一切できないため、自分が必要となる水分、食料は全て持たねばいけません。
唯一、42キロ地点の月夜見にて、水orポカリを1.5リットルのみ補給できるのみです。
ということは・・・・
荷物は軽いほうがいいのです。
でも、ウェア等の装備を削るのは絶対にNG!
(その理由も後で書きます)
基本的に、ロングレースの際は、自分が食べたいもので、効率よく栄養に変わるものをどんどん補給していくのが一番いいのですが、荷物の重量があると、それだけでエネルギー消費は高まりますので、更に補給食が必要になってしまいます。
そこで、軽くて、持ち運びやすくて、エネルギー量も計算しやすく、胃腸に負担が少ないのが、ジェルです。
私は、そもそも日常生活を送っている段階で、過敏性大腸だったり、胃炎をすぐ起こしてしまったりする程胃腸が弱いので、レース中は固形物が一切受け付けられません。
受け付けられないというより、信用できないのです。
ジェルは消化にエネルギーをあまり使わずに、栄養吸収し行動エネルギーに変換してくれるので、胃腸が弱い私にとって最適です。
ただ、ジェルの場合、栄養の消化吸収が早いので、きちんと自分で補給のタイミングを逃さずに入れていかないといけません。
私の場合、30~50分に1本のペースで補給すると良いという結果が、これまでの経験&ベスパ齋藤さんが教えてくれた計算式で導かれていますので、必ずそのそのタイミングで、食べたい食べたくない、一切関係なく必ず摂取します。
計算式がわからなったり、経験がない方は1時間に最低1本ジェルを摂取することを決めていけばいいのではないでしょうか??
また、エネルギーだけでなく、足のツリ予防や、ガツンとパワーが欲しい!ということで、
ジェル摂取の4~5回に1回はベスパを合わせて摂取します。
ベスパは本当にパワーになります。
ちょっと高いんですが、足のつりや疲労時の回復にテキメンです。
何度も「やばい、つりそう・・・」という状況を助けてもらいました。
ということで、ハセツネに私が持ち込んだ食料はこちら
ジェルだけで20本以上。
そして、ジェルが足りなくなった際など、念のためのグミを持って行きます。
上記写真は実際、昨年度私がザックに背負った食料です。
これに写真右上のヴェスパのりんご味のゼリー飲料をあと2つ持ちました。
これ、絶対におすすめです!
まず、このヴェスパのゼリー飲料は、味がめちゃくちゃ美味しい。
甘すぎず、さっぱりしすぎずの、別妙な味わい。
ヴェスパ製品ならではの、栄養◎
でもって、水分量も適度にあるので、ハイドレの水分を消耗せずに済むという、素晴らしい存在。
これ、まだ飲んだことない方、騙されたと思って飲んでみてください。
私はどのレースでもかならずお供に最低1つは持ちます。
ちなみに前文で書いたように、私は固形が受け付けなくなるので、グミをこれだけ持ちましたが、実際に食べたのは3粒?4粒?ぐらいでした。
補給がしっかり出来ていたおかげか、気温があまり低くならなかったせいか、胃腸の不調は一切ありませんでした。
気温が低下すると、胃腸がおかしくなる人がグッと増えます。
なので、腹時計ではなく、きちんと時計を見て、自分の消費量にあった補給を繰り返していってください。
ただし、今まで一度もジェルを試していない方がレースで突然使うのはやめたほうがいいかと、、、。
今まで使ったことない方は、重たいですが、いつも食べ慣れてる食料を持って行ってください。
ただし、肉体疲労と内臓疲労で消化吸収しにくくなってますので、必ずいつもより、よく噛んで噛んで噛んで、噛みまくってからゴックンしてください。
普段の調子で食べてたら、確実に内臓を痛めます。
次に、水分量。
これは、かなり難問です。
私は2012年に、ボランティアスタッフとして、西原峠から数馬のリタイアテントまで選手を下ろすという業務を行っていました。
西原峠は、三頭山手前なのですが、そこに至るまでに水がなくなりリタイアを余儀なくされる方がかなり多数いました。
2012年はあまり天候が良くなく、夜間は寒くて震える程でした。しかし、水切れリタイアがかなりいたのです。
2013年は日中かなり暑く、スタート前から太陽がジリジリと・・という感じでした。
なので、私は、ザック内ハイドレに1.5リットル、ボトル2本、ペットボトル1本の合計3リットルを背負ってスタートしました。
かなり重い・・・ほんと重い・・・でも、42キロまで給水ですら不可なので、自分が普段どのぐらい摂取するのが、知っておく必要があります。
本来は、体重を計って、走ってという、きちんとした計測が必要なのですが、ズボラな私は
「普段、水分摂取多いしなぁ」という安易な理由で3リットルを背負うことにしたのですが、結果正解でした。
月夜見で吸水を受ける際に、残りの水分は250mlしか残っていなかったからです。
ハセツネはかなりアップダウンが激しいので、心拍数が上がります。
心拍が上がるということは呼吸数が増えるということで、そうすると喉の渇きも強くなります。
なので、自分が思っているより多めに水分を持っていくことを進めます。
あと、同じ味の水分だけだと飽きますので、色々と混ぜたほうがいいです。
ちなみに私は・・・
ハイドレ内(1.5l)→MUSASHI
ボトル1→水(スパークリングウォーター)
ボトル2→オレンジ&アップルジュース
ペットボトル→コーラ
というラインナップでした。
余談ですが、STYに出た際に、残り10キロ地点で、どうにもこうにもスポーツドリンク系が受け付けなくなりました。口に含むだけで吐き気に襲われました。その時予備で持っていたコーラにめちゃくちゃ救われました。
なので、同じ種類の水分ではなく、色々と持っておくと便利ですよ!
ということで、今回はここまで。
次は、装備品について書きまーす。
1 コメント
今年レースデビューで3戦目、初ハセツネでございます。補給は不安で仕方なかったので非常に参考になりました。ありがとうございました。装備編も早く読まなければ。