少し前の話になりますが・・・
レンガを担いで新たな山小屋作りのお手伝いができる
【西駒んボッカ】を楽しんできました。
この大会を知ったのは、ちょうど第3回スリーピークス八ヶ岳トレイルの準備をしている真っ最中でして、山岳関係者や登山を愛する方々の気持ちに寄り添うためには、どんなことをしたらいいかなー?なんて考えていた時期に、見つけた大会でした。
通常、山小屋の方から犬猿されがちな「レース」
それを、レンガ歩荷をするという名目があったとしても、実施している、実際の現場を見てみたくてエントリーしました。
しかしながら・・・わたし・・・
劇的に登山が苦手・・・
登り坂が大の苦手・・・
下りがなくて、登りばっかり・・・
ちょうど2週間前に出場した「富士見バーチカルレース」も、苦しすぎたのに、
またもや、登りしかない、しかも今度はレンガ付き・・・
案の定、しょっぱなから苦戦します。
標高940mの鳩吹公園をスタート。
ここから、ほぼ登りしかない舗装路を約5キロすすみます。
だらだらとタラタラと長い。。。
でも、この舗装路がなかなか趣深い舗装路。
ところどころ、道祖神、神社、史跡、すごくすごく素敵。
さて、そんなこんなでようやく登山道へ入ります。
それなりに急な、いい具合に急な登り坂を進むと、
湧水が。
このルート何箇所が湧水があり、そのどれもが美味しい。
本当にまろやかで、甘味を感じるお水でした。
さて、樹林帯を進み、
さらに登っていくと、うっそうとした森の中に、
落雷事故を惜しんだ石碑が突如現れます。
正直言って、恐ろしい・・・
実は、レース後に知った事実なのですが
この西駒んボッカのコースは「聖職の碑コース」と呼ばれている、木曽駒ケ岳へ向かうクラシックルートで、大正時代に付近の中学生と引率の教員が低体温症で亡くなったという・・・
その実話をもとに「聖職の碑」という本や映画が生まれたという、ルートだったそうで・・・
詳しくは、こちらをご覧下さい。
正直写真が怖くて撮れませんでしたが、石碑が立っている場所を、しずしず通らせていただきます。
まぁ、そんな若干ヒヤッとした思いをしながら、さらに登っていくと、
大樽避難小屋に到着。
この日はあいにくの天候だったので、スタッフの方も大変そう。
しかし、登り・・キツイ・・・
と思っていたら、ここからが本番。
「胸突八丁」
もう、これ、名前からして、急登を示してます。
でもって八丁・・・
長いってことですよね?
そのとおり、急で長い登り坂が始まり、結構しつこく終わりません。
私がチンタラ登ってくると、上位入賞者が次々と下山してきます。
胸突八丁の登りに苦戦している私に対して
「あともう少しです!がんばです!」
と声をかけてくれます。
応援の声はとっても嬉しい。
でも・・・あともうちょっと、あともう少し、みんなそういうのに全く着かない・・・
「もうすぐ詐欺」
トレランレースによくあるやつです。
あと1キロ!って言う人が永遠3キロぐらい続いたり、
「最後の登りです!」って言われた直後に登り坂来ちゃう、アレです。
ようやく森林限界を越え、分水嶺に到着。
茶臼岳、木曽駒ケ岳などなどが目の前に現れ
その景色に圧倒されます。
そして、ものすごい暴風・・・
天候は下り坂。
なかなか着かない西駒山荘・・・
もうちょっとのはずなのに・・・
ハイマツの間を、ヒーヒー言いながら進むと、やっと小屋に到着しました。
朝6時半スタート。
トップ選手は8時前には到着していたのに、
私が到着したのは10時14分。
3時間44分で到着です。
到着するだけではこの大会は終了ではありません。
そう、レンガを持ってくることが一番の目的なので、
ゴールゲートをくぐっても、ゴールとみなされません。
きちんと、レンガを提出してゴールと認められます。
でも、ここまで必死に上がってくると、
なんか手も足も疲れていて、なかなかレンガが出てこない(笑)
すぐにでも提出したいのに、全然レンガが出ない(笑)
ザックの中にそのまま入れるのが嫌だったので、
新聞とかタオルにくるんでしまったから、
尚更出てこない。。。
やっとの思いで提出したときには
防風で体が冷え切って、ブルブル状態でした。
山頂には中垣さんが待っていてくれて、
美味しいお味噌汁いただきました。
中垣さん、寒い中ありがとう。
山頂の小屋まで登ったら
今度は降りるのよね・・・もちろんね・・・・
ながーーーーーーーーーーーーーーーい下りをせっせと下りますが・・・
同じ道を帰っているだけなのに、こんなに長い???
え?道間違えた??
って思うぐらい遠い・・・
途中降り出した雨はどんどん本格的になり、キツイ登りより、
長い下りの方が結果つらいという・・・
このボッカレースで、久々に友達に再会できてうれしかったり
自分が好きで登っていただけなのに
レンガを背負うだけで、誰かの役に立てたり。
トレイルランニングに出会って
どちらかと言うと、山を走ったり、山の中を登山者より早いスピードで進むことを
嫌がられたりすることが多かったけど、
それでも今回こうやって山小屋再建のための活動に参加できて、
どんな形でも山屋(やまや)さんと言われている
お山をいつも見守り、管理、大切にしている方々と、年に1度でもいいから協力し合う何かができたらどんなに素晴らしいだろうと思いました。
悪天候だったので
スタッフの方はさぞかし大変だったと思います。
参加させていただき、ありがとうございました。