夢の旅UTMFが終わりました。
完走率はなんと41.7%
半分以上の方が完走できず悔しい思いをされたと思います。
完走された方おめでとうございます。
毎年このUTMFになんだかんだと関わらせていただいていますが、
毎回大きな感動をもらいます。
限界に挑戦し、限界を超えてコ゛ールを目指す姿は、
たとえ泥だらけのボロボロな姿だとしても美しいです。
多くの方が途中でリタイアを余儀なくされ、
このレースの為に、肉体も時間もお金もたっぷりかけてきたわけですから
「悔しい」という一言では終われないと思います。
でも、生きてます。
ちゃんと生きて帰ってきたんですから、
前を向いて、また1歩1歩頑張っていきましょう。
さて、2015年のUTMF。
私はコース整備から始まり、最後は選手サポートをして終わりました。
記憶が薄れないうちに、長い旅の話をまとめようと思います。
25日午前10時会場に到着します。
すでに会場は熱気むんむんで、選手の方もスタッフの方もあわただしく
これから始まる長い旅の準備をしていました。
今回私はサポーターです。
サポートするのは山梨のトレイルランニングチーム
「Boomerung trailholic」のメンバー。
ブーメランのメンバーには、スリーピークス開催に向けて
コース整備、誘導、エイド、物品搬入、受付、案内などなどなど・・・
本当にお世話になり、その恩返しも兼ねてサポートクルーに入りました。
ブーメランから出場するのは
<UTMF>
1.リューGオヤマダ
2.ゆーいっちゃん
3.ポルシェ佐藤
4.オーマー
<STY>
1.幸之助石川
の計5名。
それをサポートするのは、同じくブーメランメンバーの
クボヒデ、ゴミール、シムケン、ひろかっちゃん、ゆーじ、真太郎。
でも、全員フルサポートを行うのはスケジュール的に難しかったので
Booギャル(そんなのあるのか?笑)からミツキを追加。
でもミツキは車の運転ができないので、まさかの時に備えて、ピーちゃんが甲府待機。
それに私の計9名でサポートクルーをつくりました。
私自身もそうですが、サポートクルーも仕事だったり、地域の用事だったりで
なかなか3日間通しでやるのは難しく、みんなで協力し合いながら行こう!と決めました。
(わたしは今回娘の運動会という大イベントと重なっていました。。。)
事前にLineでグループを作り、選手5名にはどこでどんなことをしてほしいかリクエストを募るも、、、
小山田さん以外特にオーダーなし(笑)
みんな大丈夫なのか?どうするんだ?(笑)
不安になりますが、とりあえず私は、小山田さんのサポート物品の手配を始めます。
まず、小山田さんから通過予測と完走予測タイムの表をうけとります。
それに沿って補給食を準備します。
サポート可能エリアで確実に間違えずに渡せるように、
エイド間の通過予測時間を記入した袋にそれぞれまとめておきます。
そして、サポート可能エリアで、飲食する食べ物と飲み物を準備します。
今回は大会側より
◇選手1名につきサポートエリアに入っていいサポーターは1名のみ。
◇サポーターがエイドエリアの飲食を取りに行ってはいけない。
というルールが発表されていました。
これは私の場合だけかもしれませんが、ロングレースになればなるほど、ボトルに水を入れることですら面倒になったり、すぐ目の前なんだけど、取りに行くのが嫌になって補給不足になってしまったり・・・ということがあります。
それを防ぐために、今までサポーターにお願いし、取りに行ってもらっていたのですが、それが禁止となった今回。
大会側が各エイドに用意してくれたものには頼らず、すべて自分たちで用意したほうがいいな・・・と、水、スポーツドリンク、フルーツ、ご飯類等すべて用意しました。
ビックレースになると、ボリュームゾーンより後に到着した場合、エイドの食べ物や飲み物がものすごい少なくなってしまうので、食べたいものが無いという危険性もあります。極力こういった大きいレースでサポートがつけられるなら、自分が必要なものは自分で用意しておいた方が良いと思います。
一昨年のUTMFや昨年の上州武尊、そして今年に入ってからのリューGMFなど、小山田さんサポートを何度かしてきて、その都度状況確認してきたので、ある程度100マイルレースで必要そうな物が私もわかってきました。
特に、大会直前のリューGMFのサポートにより、補給がスムーズにいくジェルの種類や、個数、ジェル以外の食べ物の用意など想定できたので、一昨年より無駄な準備をしなくても済んだような気がします。
さて、、、、
レース当日の会場の話に戻ります。
天候は雨。道路があちこちで混雑。
私たちは予定の1時間遅れで会場入りです。
受付をささっと済ませ、極力体を休ませます。
この華々しいレース。
ついつい、会場に来ているいろんな人とワイワイしたくなるんですが、
立っていたり、歩いている時間が長くなるのは、確実に足に負担がかかるという話を
以前聞いたことがあります。
事実、私が先日出場した分水嶺の際も、選手のみなさんは直前まで座っていて、立って待っている人などいませんでした。
これから始まる長旅に向け、できる限り静かに休める環境で、座った状態を長くし、その時を待ちます。
朝から降り続いていた雨も、スタートが近づくにつれ若干小雨になってきました。
そして、スタートしてか46.5kmサポートが手出しできないため、最終打ち合わせをします。
私から選手にオーダーしたのは3つ。
1)スタート直後の足和田山はトレイルが細く、絶対に渋滞するから、きちんと良い位置(前がわ)でスタートしてほしい。
2)スタートしたら、足和田山渋滞に巻き込まれないように、湖畔沿い4kmはダッシュしてほしい。
3)麓関門は厳しい設定になってるので、そこまで前倒し気味で来てほしい。
しかし、今から168kmも走ると思うと、前半抑え気味になる人も多いですよね?
でも、UTMFの関門設定時間を見たとき、
明らかに天子山塊手前の麓エイドの設定タイムが厳しいなぁ・・・と思いました。
それに、この天気・・・。
トレイルが滑り、下りもそんなに飛ばせる状況じゃなくなるだろうし、登りは確実に渋滞になるだろう・・・と。
天子山塊にうまく入れるか?を序盤の鬼門と位置づけました。
いよいよスタートです。
心配していた雨も気にならない程度の小雨。
スタートの合図とともに、一斉に飛び出していきます。
相変わらず華々しいスタートで、応援する側も興奮。
そしてなんだか涙が出てしまいます。
あぁ、ここのスタートラインに立つまで、みんな色々あったよな・・・なんて。
ブーメランメンバーも、沢山の友人が元気にスタートゲートを飛び出していきました。
でも、いつまでも浸ってる時間はありません、序盤のサポートクルーは、ゴミール、ミツキ、松井のみ。
車は2台しかないのに選手は4人います。
すでにスタートの準備で、ごった返した車内整理する時間もなく、我々もスタートします。
湖畔沿いを車で抜けると・・・
そうです、足和田山に入る選手で湖畔沿いがすでに大渋滞しているのが見えました。
4人がこの渋滞に巻き込まれてはいないか?無事抜けられたか?
心配になりながら横目で見送ります。
鳴沢氷穴に車で先回りで到着。
ここでしばし分岐誘導スタッフとして、選手を見送ります。
トップ選手がすごい勢いでやってきます。
すごいな~速いなぁ~なんて感心していると、
ほどなくして、リューGが到着。
それに続き、ゆーいっちゃん、ポルシェ、おーまと順調にきます。
みんな渋滞を見事パスきてやってきた様子。
「よかった・・・」と胸をなでおろし、分岐誘導を続けます。
ボリュームゾーンの選手誘導を行った後、パノラマ台登山道入り口の分岐誘導へ向かいます。
毎年、スリーピークス八ヶ岳トレイル実行委員会は、UTMFの際は分岐誘導のお手伝いをしています。
今回も実行委員メンバーで力を合わせて・・・と思っていたのですが、シルバーウィーク中だったり、運動会だったりで、みんな中々スケジュールが合わず困っていたところ、スリーピークスゲストスタッフの皆さんが20人も手を挙げてくれました。
そのスリーピークスメンバーが誘導している箇所の1つが、このパノラマ台登山道入り口です。
ここから3キロちょっと、きつい登りをへてパノラマ台へ到着すると、またその先の分岐誘導をスリーピークスが担当。
みんな雨の中、登山を開始し、選手の到着を待っていました。
私も14時過ぎにようやく到着。
トップ選手はすでに通過していましたが、ほぼ先頭集団に間に合いました。
どの選手も始まったばかりのレース、静かなる闘志むき出しで、山を登っていきます。
ほどなくして、リューG到着。
相変わらずいいペース。腕立て伏せまで披露してくれます。
ここも、ゆーいっちゃん、ポルシェ、おーま、みんないいペースで進みます。
時刻が夕方16時を過ぎたころ。
大会関係者より、本栖湖関門1時間延長が発表になり、この瞬間から分岐誘導チーム大忙しになります。
「関門延長」を全選手に伝えなければなりません。
が・・・
インターナショナルなこのレース。
外国人の方にどう伝えるわけ???と。
片言英語で伝えるも、明らかに、フランスの方や中国の方には伝わってるのかどうか不安。。。
でも、気持ちで伝わるでしょ!と声を張り上げて、関門延長を伝えます。
関門延長に胸をなでおろす人、なんだよー頑張ったのにーって怒る人、
本栖伸びたって麓伸びなきゃ意味ないじゃん!って言う人、いろんな人がいました。
ふと時計を見ると17時。
スタートから約20km地点のこの場所は、16時~17時半がボリュームゾーン。
日没は18時ごろですが、相変わらず小雨が続くなか、どんどん暗くなっていきます。
この先の登山道でライトの準備をしたら、また渋滞が起きるかもしれない。
暗い中準備したら、色々落としてしまうかもしれない。
とっさに
「そろそろ日没せまってるのでライトの準備してください。ここで出して次に備えましょう!」
と声をかけます。
すると、みんな「そっかー」と立ち止ってライトの準備をしてくれます。
思いかけず立ち止ってくれた、ランナーたちと、いろいろ話ができたり、
出場している仲間の元気な姿に会えてうれしかったです。
それに、このエリア、私が事前にコースマーキングを担当したエリアで、
みんなが迷わず、ここの場所に来てくれたことがうれしかったし、
これから進む道、本栖湖まで迷わず行ってくれ!!と祈りを込めて、みんなにエールをおくりました。
18時手前に分岐誘導終了。
さて、いよいよ、サポート開始。
麓エイドへ向かいます。
こんなに長い文章なのに、なんとまだサポートの話にならない・・・
皆さん気長にお楽しみください(笑)