大会もひと段落ということで、
完全趣味の活動「Trail Ginger」が再始動。
いや、完全に止まっていたわけじゃないですし、
そもそも、チーム活動なんてものは、これまで1回しかしたことがなく、
普段は完全個人活動なので、再始動もくそもないわけですが、
今回はせっかくだからみんなで行ってみよう!
と、久々に全員集合したわけです。
メンバーは
45歳すぎて、図書館にはまったクボヒデ
墓ディレクター2級免許を持つデーイー
きめ細やかさなら誰にも負けないオーマ
そして、いつも行き当たりばったりのマツイ
以上4名。
この4名で行ってみたい!
巡ってみたい!という話になったのがこれ。
「北山野道」
たまたま、道がまっすぐのスタッフ用駐車場のそばに長禅寺というものすごい立派なお寺がありまして、その立派なお寺の駐車場に「北山野道」の看板があったのが全てのきっかけです。
だいぶ昔に作った看板ですが、甲府駅の北側のエリアの神社や史跡に番号がふってあり、
そこは歴史的にも面白そうなエリアだから、皆さん巡ってみませんか?
みたいな、そんな看板でした。
史跡の数は50個ほど。
距離にして約50km前後でしょうか?
TrailGingerならこれ、走って回れるでしょー
これこそ車なら通り過ぎちゃうとこでしょー
と、みんなで盛り上がりまして、じゃあ「北山野道」行ってみよう!
という話になったのですが、
連日甲府市内なんと30度越え・・・
朝早くから灼熱地獄。
こんな気温の時に走ったら、これ死んじゃうでしょ・・・
と、急遽エリアを狭めることにしました。
「北山野道」は全部で4つのエリアで構成されています。
*表門(うわと)の里(横根~酒折エリア)
*板垣(いたがき)の里(酒折~甲府エリア)
*小松(こまつ)の里(甲府北口エリア)
*志麻(しま)の里(山宮エリア)
この中の「小松の里」に決定。
理由は「なんかここなら行けそう」と思ったから(笑)
だって、手がかりはさっきの看板の地図しかないわけです。
そうなると、なんとなくわかるエリアじゃなきゃ絶対無理(笑)
ということで8:30に武田神社を出発します。
この武田神社も「北山野道」で26番に指定されているところなので、
まずは順調に1つ目クリア。
ここから積翠寺に向かってひたすら道路を登っていきます。
とにかくひたすら。
じりじり言うアスファルトを登っていくと、積翠寺と要害の分岐の小高い場所に
馬頭観音を発見。
なんか、昔この辺の集落の農耕馬がもう寿命が短くなった時に
血抜きをしていた所ですよ~的な説明書きあり。
ほほー。
しばらく観察していると、なんか奥にマーキングテープが見える・・・
私以外全員サンダルランだけど、かまわず藪こぎです。
あれ?もしかして・・・神社がある~!
そう、知らぬ間に「北山野道」31番の「白山(はくさん)神社」へたどり着いていました。
この宝探し感がめちゃくちゃ楽しい。
これ、正式な道も後々見つけるのですが、草ボウボウのこの季節
なかなか見つけるのは手ごわい神社。
狛犬さんは新しめ、祠の台座もだいぶ新しめ(平成のもの)
でも、神社へ伸びる石階段や鳥居はなかなかの良いお味。
「階段の石の積み方イイね~抜群だね~」
という、このチームでなければ出ない会話がどんどん出ます。
とりあえず、このチームの目的の1つ。
カッコつけて写真を撮るを遂行(笑)
さて、そこから更に登って積翠寺「古湯坊」方面へ。
途中なんか登りたくなる階段発見。
登ってみると、ほらやっぱり。
「山の神」と観音様?と思われるような石仏。
この石仏はとても古そうでしたが、囲ってある建物はだいぶ新しく立派。
蚕影観音と書かれている看板があったので、このあたりも養蚕をしていたのね・・・と、
感じることができます。
さて、登ります。
まだまだ登ります。
すると紫陽花が満開のエリアにようやくたどり着きます。
信玄の隠し湯として有名な場所です。
今は「坐坊庵」という名前の立派な旅館があります。
そこから、武田の森のトレイルコースを通って、33番の要害城跡へ向かいます。
ずっと舗装路だったので、やっぱりトレイルは気持ちよい。
しかもここのコースはすっごい走りやすい。
あっという間に要害城跡へ到着。
ここは武田家が戦の時に、使っていた詰城(つめしろ)と呼ばれてるところです。
途中に不動明王の石仏があったり、防備を固める郭などが残っています。
そのまま下って35番「積翠寺」へ。
武田信玄が生まれるときに産湯として使った井戸があるお寺です。
そのすぐそばに、北山野道に指定されていませんが、
深草観音のご本尊が普段安置されている「瑞岩寺」へも立ち寄り。
ここの馬頭観音にしばしうっとり。
馬頭観音は頭の上に馬が乗っているのが特徴です。
一人一人、お顔の表情が違うのはモチロン、頭の上に乗っているお馬さんの表情も違います。
2体も頭の上に乗せている観音様までいらっしゃいました。
お寺さんはその日法事をおこなっていらしたので、
名残惜しくも、そそくさと退散、次の目標「興因寺」へ向かいたいのですが・・・
ああ、この道祖神気になるから立ち寄ろう・・・
ああ、こっちのお地蔵さんも素敵・・・
あのお墓だってなかなか素敵・・・
町並みだって、石垣だって、橋だってみんな味わい深い・・・
積水寺周辺、気になる石仏が多すぎて、なかなか先にすすめません(笑)
後ろ髪引かれつつ、積水寺から相川方面に舗装路をどんどん下ります。
標高が低くなればなるほど、甲府盆地の熱波が近づいてきます。
30番「興因寺」についた時にはすでに灼熱じりじりの太陽です。
すごい立派な山門。
気品あふれるお寺です。
この時点で、今日小松の里を全部回るのはむりだな・・・という話になり、
とりあえず、範囲を絞って回ることに。
まずは、25番「護国神社」
とにかく立派。
ちょうど入り口の一番大きな鳥居は改修工事ちゅうだったので
ブルーシートの中でしたが、境内の迫力とかわいい狛犬にうっとり。
24番「信玄火葬塚」
信玄のお墓ではなく、火葬したといわれているマニアック(笑)な場所。
これ、ものすごい住宅街にあるので、私も初めて来ました。
住宅街に突然現れるので、山梨県民でも知らない人が多いはず。
22番「大泉寺」
武田信玄のお父さん、信虎のお墓がある神社。
まるで絵画のような総門とその先の参道の雰囲気が、とんでもなくかっこいい。
その代わりに、なぜか本殿の柱の彫りが、なんかすごい中途半端。
あれ?作成途中なのかな?まだ下書きなのかな?
住職が書いちゃったのかな?と、思うような出来栄え。
(違ったらごめんなさいw)
19番「妙恩寺」
今日はこのお寺でおしまいです。
このお寺は、近くにトンネルが開通したのですが(愛宕トンネル)その際に、石垣を積みなおしたそうで、デーイー曰く、
「こんな職人技が光る、すごい石積みはない、すごすぎる」
そうです。
なので、興奮状態で大人4人が石垣をみつめていたので、ご近所の方々にだいぶ怪しがられました(笑)
興奮しすぎて、肝心な石垣を撮影していないのが、我々らしいです(笑)
道がまっすぐエイドで休憩しつつ(仕事中の小山田さんすみません)
アキトコーヒーで休憩しつつ(ガラの悪い人達が店先を占拠してすみません)
反省会議。
本日の敗因・・・
看板がざっくりすぎて、エリアが広すぎた・・・
そして甲府が暑すぎた・・・
次は、もっと効率よく回る方法を・・・
でもこの寄り道感がたまらなく楽しいと言えば楽しいからいいのかな(笑)
今日行けなかった場所は、また次回絶対回ろう。
そう約束して、スタートの武田神社まで無事もどりました。
23km、6時間の旅。
近くを車で通ったことは何度もあるのに、知らなかった神社やお寺の数々。
走るからこそ見つけられるし、走りだからこそ簡単に寄り道できる。
やっぱり、TrailGingerおもしろすぎる。
しかも・・・
その後、なんと、この北山野道を1冊にまとめた冊子があるとの事実をネットで発見。
ダメもとで、発行元の甲府市教育委員会に連絡してみると・・・・
まだ冊子がのこってるとのこと!!
「売ってください!」
というと、かなり驚かれた様子で
「差し上げます!もともと、無料で配布してる冊子なので・・・」
と。
なんと!素晴らしい。
なにやら、甲府市教育委員会が今から約30年前の平成元年に調べて、作ったそうで、
MAP、神社やお寺、史跡の説明、昔話、地層などなど情報盛りだくさん。
これが無料なんて、なんてお得なんだ!
私が、鼻息荒めだったせいか、20冊もくれました(笑)
ということで、もしもほしい方、興味がある方いらっしゃいましたら、
道がまっすぐにありますので、お声掛けください。
30年前のものなので、少々道が違ったり、建物が変わってたりしますが、特にもんだいありません。
北山野道。
まだまだコンプリートには長い年月かかりそうですが、
この冊子を読みながら、次のルートを計画します。