いよいよ今月末。
UTMFが開催となります。
世間も、というかSNS上でも日々UTMF関連の投稿が増え
盛り上がりを見せています。
色々意見はあるでしょうが、トレイルランニングレースの中で
日本最大がUTMFと言うのは大げさではないと思います。
それは参加人数もですが、そこに関わる人間が多く
スタートの華やかさ、そこに向かう選手の気迫、海外参加者の多さから言っても
UTMFは日本最大と言えると思います。
かく言う私もUTMFは山梨がスタート&ゴールになっている為
2013年より、様々な面でUTMFに関わっています。
2013年。
私はスタッフであり、サポートでもありました。
レース前のコース整備やマーキング作業に関わらせていただき、
その後のスリーピークスでもマニュアル作成の面でとくに医療、コース整備は参考にさせていただきました。
そして当日は、小山田さんのサポートとして大会コースをめぐりました。
今であれば当たり前の光景である
100mileを走る小山田さん、サポートする松井。
でも、思い起こせばこれが初めての100mileで、これが初めてのサポートでした。
当時、100mileを周りに走ったことがある人はほとんどいず、
いるとしても、エリートランナーと呼ばれる人たちばかりで、
一般ランナーの小山田さんが走るのに、どんな練習や準備が必要かわからず、
ましてやサポートという分野についても、分からないことだらけ。
必要な装備も、食料も、飲み物もわからない。
それなのに、2013年のUTMFのスタート直前に小山田さんが39度の熱を出し、
こんな状態の人を走らせていいのか?とスタートを見送ってから心配、不安、ご家族へ申し訳ないという気持ち・・・
そんなものが溢れ、泣いてしまったのが昨日の出来事のようです。
結局その年は40時間でゴール。
走る方も大変だけど、サポートする側も大変。
眠気も、空腹も、疲れも、すべてがマックスでした。
当時、トレイルランニングをやっている仲間も少なく、
地元開催なのに、地元の人の方が知らない。
(これは2018年の今もあまり変わらないかもしれません。。。残念ながら。。。)
とにかく、走る人も、サポートする人も、どうしたらいいかわからない中で
試行錯誤して戦ったのが2013年でした。
2014年。
私はコース整備、マーキングを大会前に行い、大会当日は【STY】を走っていました。
この頃のSTY、本当に人気のない、エントリー募集開始しても、しばらく定員が埋まることもない、
ついでに言えば、そんなレースあるの?ぐらい、地味な存在でした。
どのぐらい地味だったか。
UTMFの陰に隠れ、STYなんて全く光が当たらない。
大げさじゃなくて、そんな存在でした。
それをなんとか盛り上げようと、渋井さんがこんなブログを書いてくれたほど(笑)
一応私のことも紹介してくれてます(笑)
[SC] STY/Shizuoka to Yamanashi 2014 有力選手紹介
しかもこの年のSTY。
大会1か月前に、コース変更発表され、
70㎞ちょっとの予定が突然91.5kmへ変更されました。
大会1か月前に20㎞近く延長になったわけです。
詳しくは当時のD/Cをご覧ください。
えーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
と、クレームを入れる人はいず、出場者全員粛々と受け入れる(笑)という、
STY参加者全員、色んな意味で分をわきまえていました(笑)
その当時、やっぱりロングレースの花形は100mileで、
100mileコースがあるのにそっちに出ずに、短いレースを選択した方には、何とも言えない負い目があったんです。
2018年と2014年はたった4年しか経ってないのに大きな違いがあり、
STYに対する、認知度も市民権も全然ちがいます。
でも、これが、トレイルランニング文化の成熟なんだなーと、すごく感じます。
さて、2014年STYへ出場した私は21時間でゴールいたしました。
直前で膝を故障し、ガッチガチにテーピングして、なんとかしのいでスタートした私は、正直30㎞地点の西富士中で辞めたかったのです。
でも、諦めずにゴールした理由は夫の存在でした。
そう、サポートを夫に頼んでいたのです。
夫は別にトレイルランニングが好きなわけでも、レースが好きなわけでもない普通の人で、
そんな彼にサポートを頼んだ私は、終始彼のことが心配で(笑)
エイドにたどり着けてるのか?お願いしたものを持ってきてくれてるのか?
眠たくないか?などなど、夫のことが心配で、速くたどり着こうという一心で進んでいました。
なので、彼のおかげでゴール出来たわけです。ありがとう、マツポン。
2015、2016年も変わらずコース整備&マーキングをおこないましたが、
大会当日は選手ではなく、小山田さんのサポートをしてます。
この2年間のUTMFについてはMMAブログに書いてありますので、探してみてください。
さて、今年で6回目のUTMF。
2018年、私は何をするかと言いますと、
はい、例年通りのコース整備、マーキング、小山田さんのサポートです。
UTMFも毎年、サポートスタッフが増えているので、私が手伝うのはほんの一部。
大会直前のマーキング程度ですが、少しでもお役にたてれば・・・と、今年も大会前に少しだけお手伝いさせていただきます。
前文に述べたように、私が小山田さんのレースサポートをするきっかけは2013年のUTMFでした。
小山田さんが私に依頼した理由は、当時もうスリーピークスの準備が始まっており、
色々な面で言いやすい、頼みやすいという理由でした。
結局2018年の今に至るまで、たぶん10本ぐらい彼のレースサポートをしているのですが、
2013年に私がサポートについた時、周りは
「なんで?サポート必要?」とか「知識の薄い松井がサポートで大丈夫?」と言われました。
でも、時を重ねると、変化していくもんで、
今年、いろんな方からUTMFについて質問を受けるのですが、
その質問の大半が
「サポートって何したらいいですか?」
という質問です。
気が付くと、私のことを「ランナー」として認識している方はほとんどいず、
「サポーター」として認識している方が多いという、思ってもなかった結果です。
私はUTMFが無ければ、走る誰かをサポートすることなんてなかったし、
サポートをする面白さを感じることはなかったかもしれません。
小山田さんをサポートしたのをきっかけに、他の選手サポートを頼まれてしたこともあるので、
そういった質問をいただくのだと思います。
サポートって何をしたらいいのか?
答えは、その人によって違います。
折れそうな心を支えてほしいのか
距離や累積標高や今後のルートを知りたいのか
荷物を持ってくれるだけでいいのか
ご飯を食べさせてくれればいいのか
10人いれば10人してほしいことは違ってきます。
なので、もし、サポートをすることになったら、
何をしてほしいのか、何を求めているのか?を良く確認した方が良いと思います。
まえに、自分のブログに、サポートって何をしたらいいか?を書いていたので、もしよかったら参考にしてみてください。
今年はすでにコースが違いますし、私も書いた割にはこんなに色々できていないのが現状ですが(笑)
さて、相変わらずの長文になりましたので、
タイトルに戻ります。
「UTMFって何だろう?」
答えは、走る人も走らない人もみんなが楽しめるお祭り。
トレイルランニングフェス。
なんだと思います。
色々言う人もいるけど、色々言うってことは、それだけ結局注目してる証拠だし、
エイド準備の内容、医療体制の充実、コースマーキング、整備、スタッフの献身度
どれをとっても質が高い、みんなが楽しめる大会だと思います。
さて、今年ももう間もなくUTMFがやってきます。
今年はSTYがまずスタートし、UTMFがその背中を追いかける展開です。
どちらの選手も、サポートも、そしてすべてのスタッフの方にとって、
悔いのない3日間でありますように。
さて、マーキング頑張ってきまーす。