UTMF2018が無事終了いたしました。
渋井さんもブログで書いてらっしゃいますが(リセット(UTMF/STY 2018))、
コース変更、開催月変更、雨天中止等、様々な困難を乗り越えての2018年。
開催できることも、無事終了したことも、関わっている方すべてが
「あーーーよかったーーーー」と、胸をなでおろし、感動したと思います。
ここはUTMF、STYの全選手が通過する足和田山エリアです。
UTMFは4月開催ですが、どのエリアもほぼ1年かけてコース整備を行っています。
このエリアも、危険個所の確認、修復でかなり時間をかけたエリアです。
私は出来上がったトレイルをチェックしマーキングをするだけでしたが、整備に関わったスタッフの皆さんがどれだけ大変だったか容易に想像できました。
最大2400人が通過し、その全ての方が夜間に通過するため、慎重にチェックしていきます。
朝7時にスタートして、休みなく作業をしても、なかなか終わらない・・・
直したところが気になって直したり、気にならなかったところが気になりだしたり、次から次へと作業は増えていきます。
足和田山が終わったら、今度は杓子山へ。
今年から新ルートへ変更された杓子山。
元々あった登山道ですが、利用者が減ったことにより廃道となってしまった区間です。
地元の方々の力により、廃道が整備され、そのコースをさらにUTMFチームが整備を繰り返し、この度通過することになりました。杓子山Zコースと名のついたこの登山道を選手は下ってきます。
実は2年前もこのコースを使おうと、整備を行っていましたが、直前の長雨により、トレイル状況が不安定になり、コースとして使用することが出来なくなりました。
この日は作業というより、安全確認の為杓子山へ行ったわけですが、
杓子山はほんと、ほんと、ほんと、急。
登りも下りもみんな急坂。
ここを120㎞走ってきて登って下る選手の方は本当にすごい。
いやーーきつい。そんな山です。
2年前と大きく変わったのは、整備がさらに進み、木段、土嚢、ロープ等が増え、
急坂だけれど、危険な登山道ではなくなったという印象でした。
どれだけここの整備に時間がかかっただろう?どれだけ大変だっただろう?
前の姿を知っているだけに、整備に関わった皆様には頭が下がる思いでした。
さて、、、
この日問題が発生します。
そう。
24日の夕方から25日の朝まで、大雨が降る予報が出ていました。
みんなの頭の中に、2年前の悪夢がよみがえります。
予報では25日午後からは雨が上がり、その後は夏日になるとのことでしたが、
天気予報ほどあてにならないものはなし。
今後の雨量、現在のトレイル状況等加味し、雨天迂回コースを選ぶのか?今のコースのままいくのか?
正直厳しい時間帯が今年もやってきていました。
前文に書いた通り、大会は3日間のみですが、どこのコースもほぼ1年かけて、整備を繰り返しています。
その為、何とか変わらずコースを使いたい思いは計り知れないものがあったと思います。
ただ、2年前の雨天開催により失ったものも大きかったのが事実。
強くなる雨に、なんとか早く止んでくれと、祈るような気持ちで過ごしました。
雨は強かったものの、大雨警報が出るレベルにはならず、また予報より早く雨が上がり、気温が上昇してきたことで、
コース変更はなく、大会準備も慌ただしく再開されます。
この日も私は杓子山へ。
いよいよ2年前に直前で変更を余儀なくされた、杓子山新ルートのマーキングと整備です。
実は2年前にそこを使うか使わないか決める日にも私はそこにいました。
六花先生、鏑木さん、私。2年前と変わらぬメンバーがそこに集まりました。
六花先生は「2年前あんな話になって、がっくりしたのに、また同じメンバーが集まるなんて不思議だよなー」とぽそっとつぶやきます。
鏑木さんは、安全面が気になって、眠れない日が続いていると言いながら、
真剣に、確認とロープ張を繰り返していきます。
ここもロープを足そう、あそこもロープを足そう、あっちもロープを足そう・・・
あのエリアを走った選手の方なら思い出してみてください。
ものすごい数のロープが張ってあったと思います。
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ロープが足りなくなると、鏑木さんが登山道の下に停めてある車まで取りに行く、
それでも足りなくなるので、また鏑木さんが走って降りるの繰り返し。
3回?4回?5回?何度も走って登って走って下ってを繰り返す鏑木さん。
このトレイルを走らせたい、でも走るなら安全を確保したい。
その一心で、ひたすら作業をおこなっていました。
この作業を行っている最中に、前日の雨と風で、マーキングテープが外れたり、切れたりしている箇所があることが発覚。
あわてて全エリアのコースマーキングの見直しが始まり、各自がとにかく慌ただしく必死で作業を行い、気がつけば日も暮れ、夜になってもまだ確認が終わらない場所もあったほどでした。
全ては選手の安全のために。
トレイルランニングは自然の中で行われるもので、
木の根も、倒木も、石も、岩も、みんな大事なトレイルの1部です。
それでも、安全を重視し、できる限り走りやすい状況にしたい。
3日間だけは、ランナーにとって走りやすい、楽しめるコースになるように。
そして、大事な山をお借りしているのだから、きれいな状態でお返しできるように。
精一杯の作業を大会開催ぎりぎりまで行っている人たちが、今年も沢山いました。
さて、長くなってきたので、今日はこの辺で。
次回はいよいよUTMF本番の日の話を。。。
(早めに書こう・・・あ、分水嶺の話もまだ途中だ・・・)