先日、中央アルプススカイラインジャパンに参戦してきた。
中央アルプス、駒ヶ岳の麓の駒ケ根で開催されたこのレース。第一回目ということで、前情報も少なかったのだが、その分ワクワク感満載。エリアや累積高低から(なんと35kで3000m!)、山岳系レースと推測。国内では珍しくストックポールも使用できる。
前日受付なので、土曜日に現地入り。早めに寝て翌朝に備えた。トレイルランニングの大会には基本的にはひとりで行くことがほとんどなのだが、現地では多くのラン友に遭遇。場所柄か関西、西日本勢も。みなさん、好きですねw
スタート時は雨も降っておらず、暑がりのぼくにとっては陽射しギラギラよりいい感じ。しかし、早くも脚をぶよに10箇所以上刺され、出血多数。。。
35kの参加者は300人くらい?いつものようにしんがりからのんびりスタート。
さて、高低図を見るとレースはシンプルに山ふたつ。前半ドカーンと1100mくらい登って、一度下って、後半さらに800m登って、下ってフィニッシュ。おそらく累積3000mはなさそうだ。前半の山は急登、後半の山はゆるく長い林道と予想する。これがドンズバ。
ただ、急登が度を超えた急登だった。。。
ふらふらになりながら1100mを登り、第一エイド「池山避難小屋」に到着。ちょうど大雨が降ってきた。さすがに高度が上がると寒く、身体を冷やさないようにレインを着込む。ここは早めに降りるに限る。
下っていくと、ショートレースに出ているランナーたちと合流。ぼくが出た35kの他に、18kと10kもある。ウェアやギアから「普段はトレイルを走らないのだろう」といったランナーたちが、躍動感いっぱいに楽しそうに走っていく。その姿はトレイルランニングの原点のように感じた。トレイルランニングって、やっぱりいいね。
降りる頃には雨も上がり、時々陽射しも。
さて、ぼくはここまで絶不調。体調も悪く、やめようかどうかずっと悩んでいた。しかし、第二エイド「駒ヶ根高原菅の台」に到着してそばをいただいていると、行けるところまで行こうという気持ちになってきた。スタッフさんの笑顔の後押しもあり、少し休んで出発。
ここから長い長い10kの林道登り。傾斜はキツくないが、精神修行である。秋に100kレースに出ようか迷っていたのだが、この10kの精神的なツラさに、いまのぼくには100kは無理とあきらめた。トレイルにはフィジカルに加えて、メンタルがとても大切。
最後のエイド「宮田高原」では、地元宮田とうふさんのお豆腐!これは醤油をかけても塩をかけても美味しかった。エイドで豆腐をいただいたのは初めてかも。
ここから少しだけ登って、後は下るだけ。雨で足元がどろどろでテクニカルなトレイルを恐る恐る下っていく。そこそこの急下りだが、何年かぶりにチョーケイ痛まで出る始末。5-600mくらい下り、林道に出る。とりあえずがんばって走る。チョーケイが痛くて早くフィニッシュしたかったのだが、気持ち的にはここからが長かった。
山を降りてから距離にして2-3kくらい?あちらこちらとぐるぐるっと回って、橋を渡ってようやくフィニッシュへ。途中、分岐に立つスタッフさんがみんな笑顔で「あと少しだからがんばって」と声をかけてくれる。
なんとか制限時間内に完走したけど、内臓はボロボロ、数年ぶりにチョーケイ痛、爪が数本死亡、ぶよに刺された場所もじんじん痛む有様。全身痛めつけられました。UTA50はほぼノーダメージだったのに、今回は距離も累積も少ないのに満身創痍。。。そこがトレイルランニングの難しさであり、面白いところ。
自分史上最強の35kトレイルレース。まだコースは変更の可能性もあるらしく、来年以降も要チェック。
さて、なぜ今回このレースに参加したかというと、先にも書いたように第一回で情報が少なかったことと、見たことのない中央アルプスの景観を期待してだった。
人によって様々なトレイルランニングの楽しみ方があると思うけど、ぼくは見たことがない景色を見たい。トレッキングや登山の延長上であり、旅。このエリアは観光もできるし、レースも含めたトレイルトリップ。
そして、ローカルレースはゆるい雰囲気が心地よい。コースはまったくゆるくなかったけど。抽選やクリック合戦になる人気レースもいいけど、ローカルレースにはその土地ながらの良さや味わいがある。
かくいう自分自身は、このところ体調が悪くて、しばらくトレイルレースは控えよう。。。
MMAを着ていただいている方を何人もお見かけしました。ローカルレースでも、北アルプスの登山でもユーザーさんを見かけることがあり、このフィールドにMMAが根付いてきたように感じた。