先週末は、第二回スリーピークス八ヶ岳トレイルに行ってきました!
去年トレイルランニングをはじめて、大会デビューをしたのがスリーピークスでした。大会前に腸脛靭帯を痛めてしまい、激痛の中、悔しさで涙を浮かべながら歯を食いしばって歩いてゴールしたという、わたしにとっては思い出深い大会です。そして、あのたまらない悔しさとゴールした時にみんなが手を広げて迎えてくれた感動が、後の信越五岳やSTYに繋がったと言えます。
スリーピークスは昨年第一回開催だったにも関わらず、その評判は絶大で、第二回にしてエントリーがクリック戦争になったほど。たった1回で、なにがそこまで皆を虜にしたんだろう?
天気が危ぶまれたけれど、スタートの朝は奇跡の晴れ! 「スリーピークスはほんと何か “もってる” よね~」という声をたくさん聞きました。
今回の私の目標は明確。
この1年の自分の変化と成長を、コース全体で感じること。そして、去年涙ながらに歩いたトレイルを、ひゃっほ~と叫びながらめちゃくちゃ気持ちよく走り抜けること!
だから去年は控えめに後ろの方にいたスタート位置も、極力前の方へ。後半の脚の使い切りに必要以上に恐れずに、最初のゆるいロードと上りをできるだけ頑張る作戦。
スタートして早々に思い出したのは、コースのハードさ。皆がぶっ飛ばす最初のロード、長くてなかなか走れない棒道。気持ちいいんだけど、確かにいい道なんだけど・・・キツイ!最初の5~6キロの時点で既に、『みんな、いい大会!楽しみ!出たい!って言うけど、そうだ、コースキツかったんだ・・・。』ということに気づく(笑)
前の方からスタートしたおかげで、次々に知り合いに遭遇します。この1年で、たくさん山を走っただけでなく、たくさんの人にも出逢いました。ともだち100人できるかな♪どころか、数えきれないほど!いつもパワフルで笑顔で素敵なスリーピークス事務局の松井さんもそのひとりです。選手として参加している仲間だけでなく、ボランティアスタッフにも知り合いがたくさんいて、それはもうどれだけ嬉しかったことか。コースで会うたび写真撮っておけば良かったな~!
編笠山から1stエイド、権現岳分岐あたりがめちゃくちゃ気持ちよかった!!ふかふかで、ゆるやかな下り。前後の人も比較的同じくらいのペースで飛ばして走っていていて。そうそう、大会でこんな風に走りたかった、と思いながら、故障のない状態の脚に喜びを感じていました(笑)
権現岳分岐から三ツ頭の登りは、きっとこの大会の一番の味わいどころ?で、標高1500mから2500mまでいっきに標高1000mも登ります。去年よりちょっとくらい楽に登れるかと思いきや、やっぱり相当キツイ。普段練習で登る山よりも標高が高いので、なんとなく息も苦しく、脚も重い。
笹に包まれる森林や、美しい岩場、高山植物が美しいんだけど、いや~きつい。みんなきついきつい言いながら登ってる。だけど、そんなきついコースでも、みんなが口を揃えて言う「いい大会」。
三頭山の登りの最後で会った記者さんとしばらくご一緒させていただき、去年のこの大会がデビュー戦だったと伝えたら「それはきっと幸せですね、こんないい大会がデビューで。」という言葉をもらいました。その後も何度かお会いしましたが、とても柔らかい雰囲気で取材していらっしゃって素敵でした。
三ツ頭からの苦手なテクニカルな下りでいつものごとく道を譲っていたら、『もしかしてMMAブログの方ですか?奥武蔵の。』と声をかけていただきました。その後も何人かにいつも読んでますよ、と言ってもらえて嬉しかったです(笑)総じて「奥武蔵の人」と言われました。あはは。
2ndエイドからの八ヶ岳横断歩道10kmは、ほんとにここ10kmかよ?!と思うほど長く、途中でずいぶん怠けてしまいました。どうにもちょっと気持ちがだらけてしまい、絶対に走れるフラットやゆるい登りなのに歩いてしまう。リザルトを見ると、ここで20人近くに抜かれていました。今回の一番の反省です。いままであまり感じたことがない腿前の筋肉の売り切れ再入荷待ち感(笑)と股関節が攣るという異変もあったりと、新たな課題と発見でした。
なんとか踏ん張って3rdエイドへ。ここからは念願の最後の8km。そう、ここを、必ず走りたかった!
去年泣きべそかきながらも、みんなの待つゴールを信じて歩いた道。あまりに感慨深くて、一瞬立ち止まって1枚。
走れることが嬉しすぎて、この1年の色々を思い出しながら一生懸命走りました。売り切れ入荷待ちだった脚がちょっと復活し、なんだか元気も沸いてきて、どろんこ地獄に笑いながら最後の8kmを存分に楽しみました。追いつきそうで追いつかない知り合いの背中を視界に捉えつつ、最後のロードまで自分なりにしっかり走りきった!
7:35:44でゴール。
去年が9:05だったので、ちょうど1時間半、自分の記録を更新しました。反省はいっぱいあるけど、目標は達成!今年も走ってみて、やっぱり、いい大会でした。
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いい大会ってなんだろう?
走りながらずっと考えていたことです。
わたしが感じたことは、「多幸感」と「地元愛」にあふれているということ。そして、その感覚を事務局の方やボランティアスタッフ、地元の方、そして選手もきっと皆感じていて、共鳴している感じがしました。そういえば、昨年の熊野古道のレース時も同じような気分に包まれたのを思い出しました。
コース上にいるスタッフや応援の方、会場で対応してくれる方、マーシャルの方、去年よりも多く感じたカメラマンの方、みんな明るく元気いっぱい。とても心温まる対応で、いい意味でルールに縛られていない人間的な温もりをたくさん感じました。細やかな気遣いが本当にありがたく何度も助けられました。最初から最後までスタッフと選手、選手同士、スタッフ同士のなかで「ありがとう」という言葉が自然に飛び交っていました。
こんなキツイコースなのに、38kの完走率はなんと93.75%!
驚くべき完走率。それがすべてを表しているんじゃないかと思います。きっと去年リタイアしてしまってリベンジした人もいると思います。今年リタイアしてしまった人は、きっと来年もリベンジに行くんじゃないかと思います。だってきっとまた愛のあるスタッフの方々が迎えてくれるから(笑)
「イベントが好き」「山が好き」「八ヶ岳が好き」「トレイルランニングが好き」「人が好き」色んな好きがあるけれど、そのどれかが必ず共通していて、“この人もわたしと一緒だ~”と思える瞬間が何度もありました。
共通の“好き”を持つ人と、時間や喜びを共有できることって本当に楽しい。いい大会って、感じ方は人それぞれだけど、愛のある大会、スリーピークスにまた来年も帰ってきたいと思います。
3 コメント
emmaさん
スリーピークスお疲れ様でした!
本当にいい大会でしたね。
僕は当日棒道の終わりで分岐誘導してました。
38kと23kの両方が行きも帰りも通るポイントだったのでほとんどの選手を見送って迎えたんですが、僕も終始「多幸感」を感じていました。
コース含めてあの会場一帯の空気感がとても心地良かったです。
今回は僕含めて県外から参加しているスタッフが結構いたんですが、みんなが山を愛していて、出身地関係なく地元愛を持っていたような気がします。
自分もあの大会を作ってる一員だという感覚も強く持てて「みんなの力になりたい!」と自然と思うようになっていて、気づいたら他のスタッフにも選手にも感謝しているようなとても後味の良い大会でした。
やっぱり凄く楽しそうなコースなので次回は出場するつもりですが、次々回以降もスタッフとして参加するつもりです。
みんながスリーピークスを楽しみ続けられたらいいですね^^
本当にお疲れ様でした!
記録更新おめでとうございます!!
コメントありがとうございます。
きっと私も誘導していただいた1人ですね!本当にスタッフの方、選手の方、みんなの空気感がすばらしかったから皆満足そうな顔だったのだと思います。心がいっぱいになる、そんな感じですね!スタッフおつかれさまでした。また来年、会場で!
[…] 登りの年と決め込んで、スリーピークス、キタタン、富士登山、安達太良山などにチャレンジしました。上州武尊は後方ながらも無事完走。大きな自身に繋がりました。 【あの山の記憶―YNMC120k vol.1 vol.2 vol.3 最後に】 […]