6月22日、最初の富士登山競争、いや富士登山競走の試走に行ってきました。
富士登山競走(五合目コース)にエントリーを決めた理由は2つ。
1.富士山に登ったことがない。
世界文化遺産に登録された富士山。普段登山をしない人でもチャレンジする、富士山。日本のモチーフとしても度々登場する、世界に知れ渡る富士山。トレイルランニングやハイクなど山が好きで夢中になっているけれど、富士山には行ったことがない。
うん、せっかく行くなら、走って登ろう。
2.今年は登りの年。得意を伸ばすチャレンジの年。
「エマちゃんはきっと登りが強いね」 トレランを始めた当初にそう言ってもらって以来、勝手に自分では下りよりも上りが得意だと思っています。だけど練習に行くと、スイスイ登る仲間に置いていかれる。いや、当たり前なのだけど、上りも下りもダメじゃしょーがない。どっちかというと下りが苦手なら、上りで巻き返す!くらいの強さを身に着けたい。そんなわけで、「ただひたすら登ってゴール、下りはご自由に」というまさに上りが主役なレース富士登山競走に出ることにしました。
標高770m START
スタートは富士吉田市役所。登山口でもなく馬返しでもなく、市役所。ここから一番辛いんじゃないかっていう地獄のロードの上り7.2kmが始まります。
みんなから聞いていました。最初のロードが肝心だと。最初のロードが辛いんだと。決してナメていたわけじゃないんです。でも正直想像以上でした(笑)苦しすぎて写真なんて撮る余裕一切なし!「ぐぁぁ~~」となんども唸りながら、容赦なく脚に負担をかけまくる傾斜と格闘しながら、この世に永遠なものもあるんじゃないかと思うくらいの終わりの見えない坂道と格闘しながら一歩一歩。自分との闘い、精神力。結構な坂だけれど、ロードのフラットと同じくらいの気合いとスピードで行かなければ間に合いません。
標高1,110m 中の茶屋
中の茶屋から馬返しまでの3.6kmは砂利道。さらに傾斜がキツくなり、ヨロヨロ、走っているのか歩いているのかくらいのスピードでしか進めない。情けない~・・・。前で先導してくれている心折れ部のアカシさんに「ここらへんからみんな歩きだすから走って!」とサディスティックな指導を受けます(笑)
標高1,450m 馬返し
やっとの馬返し!ここまでを1時間前後で到着するようにとのアドバイス。10.8kmをこの傾斜で1時間ちょいって・・・ロードでも普段のジョギングでそのくらいのタイムなんですけど(汗)ひとまずこの日は約1時間15分。馬返しからはやっとトレイル。比較的上りやすい傾斜のトレイルが続きます。聞いていたよりも道幅はさほど狭くなく、ここでガッツでじわじわ抜いていかないといけないんだろうなー。
またもここから写真ゼロw
今の体力と走力ではどのくらいで、あとどのくらい練習すべきなのかを試す意味が大きかった試走だったので必死。いずれにしても距離は15km、ひたすらの上りとひたすらの下りしかないので、温存などせずにとにかくモリモリ登る。
1キロくらいずつ、一合目・二合目・三合目・四合目と進みます。徐々に岩場が多くなってちょっと上りにくい。それから苦手な木段もあり。とにかく足を止めずにリズムよく登るしかない。
標高1,970m 四合目
四合目から五合目までは1.5km、標高差260m。最後の上り。ちょっと長く感じたけれど、少しだけ走れる部分もあって気づけば五合目でした。
標高2,230m 五合目
ゴール!休憩中は時計を止めて、走っている時だけ動かしていたのであまり正確ではないけれど、おおよそ2時間20分。今年から五合目コースは制限時間が5分繰り上げ。2時間25分でゴールしなければなりません。ギリギリやん!これでは危険すぎる。せめて2時間10分くらいで走れるくらいの余裕をつけて、本番に挑みたいところ。また来ます。
ちなみにこの日は山小屋の方に聞くと8合目までは雪がなく、だいぶ溶けているのだとか。それ以上上はアイゼンが必要。充分な装備でないと危険です。山小屋でお昼を食べた後、今月末にあのアメリカの伝統的なレース「The Western States Endurance Run 100」(ウェスタンステイツ・エンデュランスラン 100マイル)に挑むアカシさんは下りの練習、といって先に下り、私たちは6合目へ。
六合目から上は雲が多く、下りの時間も考慮して、この日はここまで。下りの練習だと思って、上りで使い切り寸前の脚で下りも激走。やっぱり苦手なガレや岩場はヨロヨロ下りだけれど、ものすごく気持ちよく走れた!当日は人が多くてゆっくり下山かな。
六合目で富士山らしい景色を前に 『あ、わたし富士山に来たの人生ではじめてだ!』 と改めて気づく(笑)結構嬉しかった。ここで大会が行われるなんて!絶対当日はものすごくテンションがあがるな、これは。しあわせ。
富士登山の試走は上りも下りも本当にしつこくて、とくにスタートから馬返しまでのロードと砂利道は精神力を試されるコース。富士登山競走に限らずいい練習になりそうです。今年はたくさん来よう。
OMMを組む、久美子さんと樹海をバックに決意した日。
お互いの目標を目指してこれからの連戦に挑み、最後にOMMで存分に楽しもう!