やっと暖かくなってきましたね。
桜の季節がおわり、ぶあついコートを脱いで、やっと春がやって来た実感が湧いてきました。風に乗って季節の変わり目独特の香りがします。(とある漫画にそんな台詞があって妙に納得)
暖かくなると、着込んでいた重く固い服を脱ぐことで身体の関節の可動域がひろがり、寒さで首や肩を縮こめていたところからなんとなく開放的になり背筋も伸びます。両手を広げて天を仰いで深呼吸をしたくなります。そんな明るく前向きな気分にしてくれる春は、新しいことをはじめるにはぴったりの季節だと思っています。
今年のレースと言えば、東京マラソンを完走し、その後IZU TRAIL JOURNEYを完走しました。そのITJの様子をトレラン王国のレースレポートで書かせていただきました。
【トレラン王国】
IZU TRAIL JOURNEY2015 雪のち快晴、そして伊豆のご褒美
http://www.trailrunning-ohkoku.jp/race/1504/index.html
写真を撮りながら、周りの選手に声を掛けながら、レポートが書けるように記憶しながら、72.5kmを旅するという経験はとても面白いものでした。完走は大前提、その上でレポートをする。走る時に疲れてくると足元を見がちですが、下ばかり見ていてはその様子は伝えられません。無心で走っていたらぽっかり記憶が抜けてしまったりします。12時間という長い時間の中、常に顔を上げて周りを見渡し、森や景色を感じ、選手達の奮闘ぶりや周りで起こる色んなドラマに感動したりして、皮肉にもいままでで一番レースを満喫できた気がします(笑)
完走証を受け取る時、そのスタッフの方がプリンターから出てきたわたしの名前を見て、『あっ、エマさん、ブログ読んでます!』と声をかけてくれました。ありがたいことに、コース上やエイドなどでたくさんの方に声をかけていただき、こんな私でも地道に続けてきたことで、徐々に読んでくれる人が増え、名前を覚えていただいたりして、今回のレースレポートのお仕事に繋がったのだと思います。
そんなわけで、せっかく文章を書くのも、写真を撮るのも、人とコミュニケーションを取るのも、楽しんで走るのも好きなので、 『参加者と同じように山の全コース走りながら取材&レポートをする人』 をはじめることにしました。実力はないけれど、逆に、ドキドキしつつ参加する選手の方々と同じ目線で走るリアリティがあると思っています。全国全世界?どこにでもいきます!(笑) また、嬉しいことに5月からはトレラン王国内で連載を書かせていただけることになりました。トレラン王国の女性連載と言えば、ながわゆかりさんの「トレランことはじめ」、江田良子さんの「エダログ」など人気コンテンツで、そこで書かせていただけるなどとっても光栄で、とってもドキドキワクワクしています。
トレイルランニングについてはいろいろな問題があるなかで、レースには特に賛否両論あったりもします。わたしはレースも好きだし、ハイクでゆっくりと山を歩くのも好きです。ラン、ハイク以外にも色んなアクティビティが好きです。山が好きです。自然が好きです。土が好きで緑も花も大好きです。わたしはたまたまハイクとトレイルランニングを同時に始めたためにこの2年でたくさんの山に行っていますが、例えばロードからトレイルランニングを始めたら、経験も知識も仲間も少ない中でなかなか最初から全国の色んな山に行くのは大変で、そういう意味でもレースは整えられた環境でトレイルランニングや山を楽しめるひとつの方法だと思います。
日々仕事が忙しいなかでもレースにエントリーすることで山に行く機会が増えたり、練習会や大会で仲間が増えるきっかけになったり、大人になってから仕事以外の目指すものがある、熱くなれるものがあるという楽しさもあります。わたしは比較的楽天家で自由気ままに生きていますが、一方で負けず嫌いなので、競っているわけじゃないけれど周りの仲間が厳しいレースに出ていて良い刺激を受けることもあります。いままで出たどのレースもそれぞれに良い想い出があり、その場所がとても好きになり、その後改めて足を運んだりもしています。悪天候のレースで踏み跡が荒れているときっとトレイルを痛めてしまったと心痛み、だけれもエイドや応援で地元の方々が『こんな遠くのなんもないところまで来てくれてありがとうね~!』『また来年も来てね~!』と言っていただけることも多く、地方出身者としては、そういった一面も身に沁みるのです。
中の下くらいの走力ながらの視点、女性ならではの視点、トレイルランニングだけでなく登山もする者としての視点など、わたしなりに、肩肘張らず、これからチャレンジしようとする方々に山の魅力を伝えていければと思います。
全国の山、レース会場で会いましょう!