1月26日茨城県で行われたフルマラソンの大会「勝田マラソン」に出場してきました。
この大会では自分自身初のサブスリーを目指し、昨年の11月から3か月間トレーニングをして、ネットタイムで2時間59分59秒という本当にぎりぎりで目標を達成することができました。
そして、サブスリーまでの過程と、勝田マラソンでのこの結果は、私の中の「走ること」に対する考えを変え、大きな壁を越えさせてくれました
サブスリーを達成するためのペースは1㎞4分15秒。
このペースは11月にトレーニングを始めた時点では、1.5㎞のインターバル走でも出すのがけっこう辛いぐらいのスピードでした。
でも、トレーニングを重ねると、この1.5㎞でもきつかったペースが、3か月でフルマラソンを走り切れるペースに変わるのです。
この3か月、自分の身体が変わっていく様を毎日見てきました。
体重とか体脂肪とか、そういう体組成的なものだけではなくて、自分の中の「出力」が変わっていく。出せるスピードが速くなっていく。これを、実感としてわかるのはとても面白いことでした。
もちろんそのためのトレーニングというものは、辛くて、やめたくなることもたくさんあります。
それでも、自分で決めた目標を思うと、ここで自分に負けることはできない。そして走る。
そんなことを繰り返した3か月でもありました。
トレーニングに関して思ったことは、
やっぱり「計画的なトレーニングと正しい努力」が必要だということ。
むやみやたらにトレーニング量を増やしたり、距離を重ねればいいというものではない。
頭では分かっていても、ランニングのトレーニングというのは自己満足に陥りやすいと思います。
距離やタイムという、明確な数字がでてくるからこそ、その数字に満足してしまう。
でもそうではなくて、大切なのは、自分の身体の声を聞き、自分の身体とともに走る、ということ。
それを考えながらトレーニングしないと、結果はなかなかついてきません。
無謀な努力ではなく、正しい努力が大切なのです。
今回、今まで以上に自分の身体を見つめ、走るということを考え実行し続けた3か月間。
そこで私に訪れた「走ること」への思い。
今までは、「トレイルが好き」とか「ロードは苦手」とか、「ロングが楽しい」とか「短いと苦しい」とか、「走ること」に付属することばかり考えてきた気がしました。
今は、そうではなくて、純粋に「走ること」その行為自体に悦びや苦しみを感じているということ。
ロードとかトレイルとか、ロングとかショートとか、景色がどうだとか、関係なくて、ただ走ることで得られるものを感じたい。
そう考えるようになりました。
これは、私の中でひとつ大きな壁を越えられたような気がしてなりません。
「走ること」を自分の中でものすごく近いものに感じるのです。
本当にすごく嬉しい変化です。
最後に今回のレース展開について。
レース当日、寒いのがすごく苦手な私にとってはとても嬉しい「晴れ、最高気温15度」
これは神様が最高の舞台を用意してくれた、と思いました。
そして10時30分、スタートの号砲。
Cブロックスタートの私はロスタイム1分10秒。
最初は混雑もあり1㎞を5分半とかなり遅れましたが、徐々に埋めていこうと、焦らずに進みましたが、ハーフまではなかなかレースペースの4分15秒/kmまで上がらず、少し不安が出てきました。
でもちょうどハーフ地点で仲間が声援を送ってくれて、そこからペースが上がりました。
それでも前半でロスしてしまったタイム差がなかなか埋まらずに35㎞地点。
頭ではタイムを計算できる余裕すらないのですが、もう今出せる全力でいかなくちゃ間に合わないということは分かっていました。
もちろんすごく苦しい。
こんなに苦しんでいるのに、もしかしたら3時間10秒とか3時間5秒とか、ものすごく悔しい結果で終わるかもしれない。
そんなことも頭をよぎりましたが、それでもこの3か月やってきたことを思い返すと、最後まで諦めきれないという気持ちが、私を走らせてくれました。
ラスト2㎞、もう時計すら見る余裕もありません。
そしてゴールゲート手前、仲間が「あと10秒!」と大きな声で叫んでくれて、必死のダッシュ。
本当にぎりぎりの目標達成。
記録証をもらった瞬間は、嬉しいよりも脱力感のほうが大きかったような気もします。
でも、この1秒は、今までの努力を裏切らずに、私に達成感を与えてくれました。
最後まで諦めなければ、何かが起こる
スポ根漫画や映画じゃないですが、本当にこういうことがあるんだと、初めて心から思いました。
この勝田マラソンは、私にとっていろんな意味で多くのものを与えてくれました。
こんなにたくさんのものが与えられる機会って、そうそうあるものじゃないと思っています。
だからこそ、これを今後の大きな大きなステップと考えて、新たなチャレンジを続けたいと思います。