先日ペーサーとして参加したHURT100のリポートをDogsorCaravan.comに掲載して頂きました。日本からLive Updateなどで応援してくださった皆さん、ありがとうございました!
そしてこの2013年は、鏑木さん/OSJからチーム100マイルが立ち上がります。
そんなこんなもあって、2年前、初の100マイルとしてHURTを走ったときのことを思い出した。
レース中の辛さとかキツさとかはもうよく思い出せないけど、レース後に考えたことや、超がつくほど楽しかったことはちゃっかりしっかり覚えている。
思い返せば、当時は仲間内に100マイル経験者なんていなかったし、
どうトレーニングすればいいかのノウハウや、どんな準備をすればいいのかの情報も無かった。
でも、そういうのってなんかいいよね。
100マイルに対するトレーニングなり準備なりの正しい方法論なんてまだ出できていない。
というかパラメーターが多すぎて、たぶん、万人に当てはまる一意的で明快な正解なんて導き出されることはない。
そこがオリンピック種目になるようなスポーツとはちょっと違う。
だからこんなにもトレイルランニングに惹かれてるんだろうな。
◇ ◇ ◇
トレイルランナーや長距離ランナーには3つの大きな「はじめて」があると思う。
「はじめてのフルマラソン」
「はじめてのハセツネ」
「はじめての100マイル」
HURTを完走したときに思ったのは、これで3つの大きな「はじめて」をぜんぶ味わっちゃったな、終わっちゃったな、ということ。
ありきたりな表現だけど、どれもとびきり苦しくて、はじめての経験だったからこそフィニッシュはとんでもなく気持ち良かった。
そして、100マイルを走ることは冒険みたいだなって思った。
超長距離を走るときに避けられない肉体的な疲労。もちろん精神的にも相当にズシンとくるはずだ。
不安もあるし、怖いもの見たさのわくわく感もあるし、はっきりしてるのは未知なる状況に置かれるだろうということ。
この未知なる疲労に打ち勝とうとあらがうのではなくて、
疲労を受け入れて、それでも前へ前へとレースをする過程で、自分の内面と向き合う。
少し恥ずかしいけれど、僕はこのことを「冒険」と呼びたい。
少なくとも「挑戦」とはちょっと違うな。
未踏峰への初登攀といった社会的意義のある冒険じゃないけど、個人的な冒険。
レースに向けて準備する日々も合わせて、これは自分サイズの冒険なんだなと思った。
何しろ100マイルという距離を走るのも、海外でのレースも初めてのことだったし。
鏑木さんは、ウルトラトレイルレースに対して「旅」という言葉を使っているけれど、
何となく意味しているところは近いんじゃないかと思う。
長い長い距離を走り、移りゆく景色を楽しむ、だから旅なんだけど、
単なる旅行ではもちろんなくて。
UTMBのスローガン「explore your limit」は、僕にとっては「冒険」と言い換えられそうだけど、
これはトレイルランニング、ウルトラランニングというスポーツの根っこにある醍醐味(の一つ)とイコールだと思う。
「世界一美しく」「世界一過酷」というUTMBでの冒険となれば、それはもうとびきりの大冒険。
だからこそ、UTMBは世界一のレースたり得てるんだと思う。
(今日はココまで。もうちょっとだけ続きます)
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