去年のUTMFのことを思い返しながら、とりとめもなく書き留めています。
いずれ、DMJ関連サイトにアップしようと思っているのですが、その書き留めている内容の前段にあたる部分があります。
それはコースでいうとおおよその中間地点、~A7の<富士山こどもの国>まで。
100マイルレースにおけるDMJ的・真のスタート地点は50マイル地点だと思っているので、50マイルまでの内容というのはレースレポートにはなりません(←!?)
でも、この部分のコースに関しての覚え書きにはなるかもしれないから、今年参加される方の参考にでもなればと、こちらに投稿します。
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A1<富士吉田>/02:04:30 総合110位-(区間110位)
A2<二十曲峠>/04:17:05 総合51位↑(区間47位)
A3<山中湖きらら>/05:05:59 総合49位↑(区間28位)
A4<すばしり>/07:21:37 総合39位↑(区間30位)
「マズいなぁ…」
A4<道の駅すばしり>を出ると、ここから先の数kmは、太郎坊へと向かう「ふじあざみライン」、ロードの登りだ。A4でDMJ妻sの応援を受けて、足取り軽くなってもいいはずなのに、思うようにペースがあがらない。
そうえいば、1,2時間まえに通過した三国山あたりから先の、まだ比較的緩やかなパートからその兆候を感じていた。
いや、これは果たして本当に「よくない」ペースなのか? 前後のランナーはまばらになってきたけど、夜はすっかり更けたから、後方のヘッドランプがどんどん近づいてくるのがわかる。一人、また一人と通り過ぎていく。つまり、抜かされているから相対的に「遅くなってる」と感じているるだけ?よくわからない。でもまだ先は長い。今はこのまま自分を信じて進むしかない。
思い足取りのまま、ジョグと歩きを織り交ぜつつ標高を上げると、富士山特有の砂礫のトレイルに入る。あたりは深い霧に包まれていく。気温もどんどん低下していく。新調したアクティブシェルを前開きのまま羽織る。
今この時間まさに、あれほど待ち焦がれていたUTMFを走っている。その事実はしっかり認識しているし、腹の奥には熱い何かも感じているんだけど、同時にUTMFじゃないほかの何処かをさまよっているような不思議な感覚になる。もしかして疲労している? それとも富士の磁場か何かが作用してそう感じさせている?よくわからない。
A5<太郎坊>/08:51:16 総合42位↓(区間35位)
A6<水ケ塚>/09:34:31 総合36位↑(区間26位)
太郎坊のエイド。今回のUTMFのエイドのうちもっとも標高が高く、雨風をしのぐ建物なんてない。また、拘束時間の大部分は夜間だったはずだ。つまり、ランナーを待つスタッフにはまちがいなく過酷な環境だった。それなのに、この太郎坊エイドの皆さんの元気はどこから来るんだろう。「みくりやそば」、サイコーだった。とびきりウマく、1分1秒を急いでいたのにも関わらず、つい2杯目をおかわりしてしまった。身体の芯に暖かい何かが戻ってくるのがわかる。ゲンキンなものだよなあ。
ここからA6水ケ塚までの6kmほどは富士スカイラインのロード区間。以前に一度走ったから、ゆるいアップダウンが続くのはわかっている。寂しい区間だけど、大丈夫、しっかり走れる。
A6<水ヶ塚>からの下りは、「火山」としての富士山らしい、ガレたトレイルだった。試走禁止区間となっていたこのセクションがこんなにも走りにくいサーフェスだったとは。下りは好きだけど、このトレイルはとても気持ちよくなんて駆け下れない。
何度か舗装路をトラバースして標高を下げていくうちに、樹林帯のトレイルのしんとしていた空気が、どことなくザワついたものに変わってくる。人の気配がする。エイドが近いんだ。林道に出ると、折り返しのランナー何名かとすれ違う。ヘッドランプが逆光になっているから、お互いの顔はよくわからないけど、健闘を祈る気持ちでハイタッチを交わす。
ほどなくしてこどもの国の明かりが見えた。やっと着いた。頭の片隅では先ほどすれ違ったランナー達とのタイム差を冷静に計算してしまう。考えまいとしてもつい計算してしまう。直前のランナーでも十数分は先行しているだろう。うーん。
A7<富士山こどもの国> 10:48:29 総合31位↑(区間9位)
ここまではとくにタイムなんて気にしないで走ってきた。でも、このA7に辿り着いて初めてゴールまでのタイムを逆算してみた。
A6からの試走禁止区間や、序盤のパートは読めなさすぎて、事前の予想が立てにくかったし、立ててもしょうがないと思っていたからだ。ただ、後半パートに関しては、事前の試走を参考になんとなくのタイムを試算していた。それは「A8<西富士中学校>からゴールまでは11時間かかるだろう」というもの。今の経過時間は10時間48分。つまりA8<西富士中学校>まであと2時間と少しで到着することができれば、そこから+11時間だとして、まさかまさかの24時間以内のゴールが視野に入ってくる。北米の100マイルシーンでは、24時間以内のゴールがステイタスになっているレースもあると聞いている。もともと24時間以内を目指してなんかいなかったけど、次のエイドまで頑張れば、もしかして!
後で気がついたのだが、そのときはまったくもってきちんとした計算ができていなかった。というのも、A7からA8までの距離は20kmないと思い込んでいたのだ。ゆるい下り基調で20kmないならば、2時間と少しは不可能じゃないという色気が出たのだ。
実際には25kmもある区間だったんだけど。
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う~ん、こんなんで参考になるんだろうか??