お互い言葉にはしなかったけど、ペーサーポイントである乙見湖に到着したとき、Tomoさんは明らかに調子が悪かった(タイムも悪かった)。だから順位を数えるのは止めました。どうやら今日は理想として思い描いていたような成果はあげられなさそう。でも、そのことはレースを投げる理由にはならない、というか、できないよね。
“辛いから”または“情けない結果になりそうだから”とリタイアすることはウルトラトレイルのトップ選手としては自殺行為に等しい。(鏑木さんの2013年UTMB観戦リレポートより)
これは僕自身が2013年のUTMFとアンドラで痛感したこと。
◇ ◇ ◇
「ツブれない限界ギリギリを攻めたスピードで走りますから、頭を空っぽにしてついてきてください」。
頷くTomoさん。
森を抜け、坂を這い登り、飲んでは食べ、ときにはせせらぎに飛び込み、愚直に足を動かし続けていると、少しづつ順位が上がっていくから不思議。レースはもう終盤なのに、レース中盤よりむしろ速いペースでつき進むTomoさんにつられ、ペーサーである僕自身もめいいっぱいのペースです。
そして最終盤の林道区間ではTomoさんぐんぐん加速して、ペーサーは3年前同様、置き去りに・・・。面目ない!
Tomoさんは最後の林道で順位を上げ、最終的には見事10位でのフィニッシュでした。
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