皆様、こんにちは。
交通事故による膝のけがで5月以降レースに全く出ていませんでしたが、多少痛みが和らいできたので先日久しぶりにレースに出てきました。
まだ長い距離はつらいので50㎞のレースです。
参加したのはAnnapuruna 100K (開催地はネパールのポカラ周辺、https://annapurna100.com/)という毎年10月に開催されるレースで、私が参加したのは50㎞のカテゴリーです。
アンアンプルナというヒマラヤの8千メーター峰のふもとを走るので、コース上からも時々美しいヒマラヤの山々を眺めることが出来ます。
参加者は100㎞と50㎞の両方を合わせて100人ぐらいのこじんまりした大会です。イギリス人が主催者のためマーキングや運営が日本とはだいぶ違います(=良くも悪くもかなりいい加減、フレキシブルです)。
ですから申し込みが締め切りより遅れても、支払いをしていなくても、入山許可を取得するための必要な書類を提出していなくても、前日までに現地に入れば参加させてもらえます(次回からは主催者に余分な手間をかけないようにちゃんと対応しようと思っています)。
また前日の夕方のブリーフィングでは、「コースマークは50-100ⅿごとにあるが、村の子供たちがとってしまうので(明るいオレンジ色できれいなので、ハチマキやリボンや首飾りにするとのことでした)結果的にマーカーがないところが多いので例年コースミスが多い」「そのため一応コース上の石にもスプレーでマーキングをしたが、雨で消えてしまった年もある」「だからGPSを持っていくように、ただGPSを持っていても間違うので各自何とかしてゴールまでたどりつくように」「毎年怪我人が出るので、傾斜のきつい滑りやすいところは走らずに、平らなところだけ走るように」とのトレラン大会らしくない注意事項もありました。
さてレースです。
地図も印刷せず、GPSなどという文明の利器も持っていない私はいつも通り最後尾のランナーが見える範囲内に何とかついていき、運が良ければ時間内にゴールするという作戦でスタートです。
最初のCPのある8㎞ぐらいまでは平たんのところが多く、最後尾の女性がキロ7分ぐらい(=ほぼ私の全力疾走)で走っているためついていくのが非常に困難で、コースを確認するゆとりもなく、チェックポイントを過ぎて2-3㎞で頑張りすぎて道を間違え(前しか見ておらず、左折するところを全力で、といってもキロ7分ですが、真っすぐ進んでしまいました)ここで前のランナーを見失い、ブリーフィング通りコースマークが時々なくなるので、ともかく本能で進みます。
20㎞のCPまではコース上を走っていたようですが、その後5㎞ぐらい全くマーキングがありません。どう考えても間違えたとしか思えないので、何とかしてゴールかスタート地点まで帰れないかと思いながら走っていると突然大量のマーキングが出てきました。
そこで気を取りなおして前に進みますが、またすぐにマークがなくなります。30㎞ぐらいは走ったと思われるところで、珍しく体力にはゆとりがあったのですが、チェックポイントを探すことが出来なかったため水がなくなり、安全を考えてリタイアすることにしました。
ただリタイアするにしても自分がどこにいるかもわからず、どちらの方向に行ったらいいのかも見当がつきません。運よくそこでたまたま100ⅿぐらい下に家が一軒見えたので、そこに行きゴール地点にどうしたらいけるかと聞いたところ、歩き1時間+車で5-6時間なのでスタート地点に戻るほうがいいとのアドバイスをもらい、あとはこの家の人と主催者やレースのスタッフと電話でやり取りをしてもらい、私一人では道が分からないだろうという理由で5-6㎞先の車が入れる道のある村が見えるところまで送ってもらいました。
この後いろいろあり、村の少年とレースのネパール人スタッフの活躍でやっとのことで無事ホテルに戻れたのですが、書くと長くなってしまうので割愛しますが、リタイア後の出来事も含めとてもいいレースで絶対に来年も参加しようと思いました。
もし気が向けば来年は蚊取り線香ツアーも企画しますので、ぜひご一緒にいかがでしょう。
なおこのレースの主催者はネパールのトレイルランナーにトレラン用のバックパックや水筒を寄付しており(当日スタート地点に手ぶらで来る参加者が多いので、安全の確保のため必要装備を入れることが出来るバックパックの使用を勧めて希望者に渡しています)、海外のランナーからの古くなって使わなくなった物の寄付を募っています。今回私は友人の協力を得て20ほどのバックパックや水筒をお渡しすることが出来ました。
皆様の中で使わなくなったバックパックがあればぜひ寄付をお願いしたく、メール(chamonixshinobu□yahoo.co.jp □を@に変換ください)ご連絡いただければたいへんありがたいです。よろしくお願いします。