先日香港のスノーボードを中心に扱うショップと主に日本向けのツアーを行う旅行会社を経営している香港人からの依頼で、彼のショップで日本の山、特に北アルプスと八ヶ岳について26人の参加者の前でお話しをしてきました。
私達はお互いに会ったことも話したこともなく、友達の友達の友達と言う、別の言葉で言えば赤の他人です。
そんなお互いのことを全く知らもないにもかかわらず、メールのやり取りが一回だけの往復で、講演会をお受けすることになりました。
告知期間が一週間ほどと短かっただったため、「どうせ誰も来ないだろう」と高を括っていたのですが、2日前にメールで聞いたところ、30人から申し込みがあったとのことで、「この彼は私がもし行かなかったらどうするつもりだろう」「会ったこともない人間をここまで信じるか?」と驚きました。
そしてそれに加えて驚いたのは、資料をつくれとも、何を話せとも言ってこないのです。
こちらが心配になって、当日の朝A4サイズでで5-6枚の資料をメールしましたが、それに対しても何もコメントや要求はありませんでした。
午後に彼の店に行き、挨拶のあと簡単な打ち合わせをして、外にお茶をのみにいき、開始時間まで時間をつぶしました。とくに話の内容については触れませんでした。たったひとつ言われたことは、日本の山の文化的なことも話してほしいとのことでした。
開始10分ぐらい前から参加者が集まってきた時には、私は性格が悪いので、「こいつら本当に来やがった!アホか?」と思いました。私なら行く前にショップに電話をして、開催の有無を確認すると思います。
時間までにはほ全員が揃い、私の話がはじまりました。
皆さん真剣かつ楽しそうに話しを聞いてくれて、私も時間が経つてば経つほど楽しく話すことができました。
予定通り1時間話したところで質疑応答になったのですが、おどろいたのは皆さんかなり日本の山に詳しいのです。何人かの日本の山の経験者だけでなく、皆が行きたい山やコースを調べてきており、日本の山のガイドブックをもっている人もたくさんいました。また終わってからも何人かの人は会場に残り、たくさんの質問をしてきました。
今回このような経験をして思ったのは、外国人相手に自分の好きな山の話をするのはとても面白かったということです。
そんなわけで今度は10月に台湾でやってみようかと思っていて、いま少しずつ準備を始めたところです。