BC1年目の最後は薬師岳。
朝2時過ぎに、和佐府橋をスタート。最初はトレランシューズ。
林道（舗装路）6kmの歩き、4.5kmあたりから積雪ありで、
この日は冷え込み融けた水が凍ってツルッツル。
1時間20分で飛越トンネルに到着し、
ザックの上に括り付けた、アイゼン装着可能なトレッキングシューズに換装。
トレランシューズはデポ。

最近履いているのがTHE NORTH FACEの「サミット ブライトホーン フューチャーライト」。
セミワンタッチのアイゼンが装着可能で、軽量で、防水もある程度あり、先端の剛性があり雪面をガンガン蹴りこめるもの。
各社だいたい550g前後のものが多く、重さもさほど気にならず、ミッドカットで小走りできるほど動きやすい。
残雪期にとても重宝しています。

3月に来たときと様子が変わっており、
トンネルの上までの登りは雪が融けて夏道が出ていることに暗くて気づかず、15分ほどロス。
すぐに雪が出始め、氷点下で締まった雪をチェーンスパイクで進みます。途中テントが1張。
寺地山にはスタートから4時間、目の前の北ノ俣岳と薬師岳がキレイです。

寺地山から北ノ俣岳

寺地山から薬師岳

一度コルまで降り、少し登ると森林限界を越えるところでテントが2張。
ここでアイゼンに換装します。風が吹くとかなり寒く冬装備。
右手に遠く笠ヶ岳の綺麗な山容が見えます。
北ノ俣岳は、3月に寺地山から眺めたときよりもなだらかで登りやすい。
ここはパウダーの時期にまた来てみたい。
上の方はかなり雪面が締まっていてアイゼンをよく効かせて登ります。

笠ヶ岳

北ノ俣岳の大斜面

稜線直下はハイマツが出てます。

稜線に出ても思ったより風は弱く一安心。
北ノ俣岳には6時間20分で到着。標識の周りだけ雪無し。
黒部五郎岳と薬師岳が両側にあり素晴らしい。
ここでスキーブーツとショートスキーに換装します。

北ノ俣岳

黒部五郎岳方面

薬師岳方面

出だしで1本尾根を間違えそうになり、50メートルほど戻って気を取りなおして滑走。
ショートスキーでスピードは控えめですが、小回りが利きコントロールがしやすいです。
スキー場のあさイチのゲレンデのように硬く、少しボコボコしているので慎重に進みます。
太朗平小屋まで滑走し、再びトレッキングシューズに換装してツボ足で薬師峠まで。
管理棟はかろうじて屋根が見えるぐらいの積雪。

太郎平小屋

薬師峠

管理棟がわずかに

夏場の沢は雪に埋まっていて、急傾斜の雪面を登ります。
雪は緩み始めていてツボ足で問題なし。
薬師岳山荘手前の稜線に出ると雪がついていないところも。
薬師岳山荘は雪のあるところ、無いところがはっきり。

稜線に出ると夏道も

薬師岳山荘

このあとは夏道を登り、半分以上雪がついていない登山道を登ります。
標高2,800mあたりからは新雪がチラホラついていて、前日に降ったよう。
薬師岳避難小屋跡で、3人組の空身パーティとすれ違います。
スタートから9時間50分でようやく薬師岳山頂到着。
立山連峰、後立山連峰、鍬崎山が素晴らしい。
風もそれほど強くなく、日差しで暖かいときも。

薬師岳避難小屋跡

薬師岳

立山連峰方面

後立山連峰方面

鍬崎山

さて下山開始。薬師岳避難小屋付近でスキーブーツとスキー板に換装。
下って左側は雪がついているので薬師岳山荘まで滑走し、
100メートルほど歩いて今度は薬師峠までずっと滑走。
朝よりも雪が緩んでいて滑りやすい。
換装も含めて45分で薬師峠まで戻ってこられるスキーの機動力はあらためてすごい。
ちょうど3人パーティが薬師峠から登り始めているのを見ながら再びシューズに換装。

有峰湖

薬師岳山荘方面への滑走

北ノ俣岳までの登りはシューズで淡々と歩きます。
途中で3人パーティを追い越し、聞けば北ノ俣岳手前のテントの方とのこと。
頂上手前で雪がかなり緩み沈むところが何か所かありましたが、
スノーシューに換装するほどではなく薬師峠から2時間で到着。
ここでスキーに換装して、寺地山手前のコルまで滑走。
ほどよく緩み、ストップスノーほどではないもの雪面がボコボコしているのでゆっくり。
ここもコルまで25分、速い。最後のシューズへの換装。

太郎平小屋

大斜面の下り

寺地山手前のコル付近

寺地山までの登り返し、ここでスキーに換装することも考えましたが、
3月に来たときの戻りで、小さなアップダウンが多く思ったよりも時間がかかったこともあり、
今回はそのままツボ足で、下りは小走りを織り交ぜ。
寺地山から飛越トンネルまで1時間40分。
ここはそんなにスキーと時間が変わらないところ。（というか歩きの方が速い？）
林道6kmちょっと歩いて暗くなる前に無事和佐府橋へ到着。
16時間50分、47km、D±3,100m、充実の山行。
もしスキーが無ければプラス2～3時間。

飛越新道の入口は雪無し

飛越トンネル

【2024-25シーズンのBC総括】
去年7月に富山へ引っ越し、10月末に初めての山スキー板・ブーツをスポーツのマンゾクさんで購入。
スキーは子どものころに5,6回で、30年ぶりぐらい。ほぼ初めてなので最初はゲレンデスキーから。
立山山麓スキー場のシーズン券を購入し、ゲレンデスキーの練習をしつつ徐々に山へ。
最初はコケまくっていたけど、1シーズンでなんとか山に行けるように。
来シーズンは、天気に恵まれれば北アルプスオートルートをスルーしてみたいのと、
今シーズン1回だけだったスキーでの泊まり山行をしてみたい。

■立山山麓スキー場：20回ぐらい
■シャルマン火打スキー場：5回
■あわすのスキー場、たいらスキー場、高鷲スノーパーク／ダイナランド、奥只見丸山スキー場：1回

○旧利賀スノーバレー：8回
○人津谷（国立登山研修所冬山前進基地まで、前大日岳まで、大日岳まで）：3回
○飛越新道（寺地山まで、薬師岳まで）：2回
○瀬戸蔵山、大辻山、白木峰／仁王山、金剛堂山、僧ヶ岳、ブナクラ谷、毛勝三山、四ツ岳：1回

・ATOMIC BACKLAND 85 W 158cm
・ATOMIC BACKLAND 108 W 158cm
・STC VENTURE 95cm
※いずれもDYNAFIT Speed Radical Binding
・K2 Dispatch