8月は山のレース帯同がないのでひと休み
上半期を振り返る時間も作りながら秋に備えます。
白くま隊が関わるレースではONTAKE100が中止になりITAMURO100がショートカット短時間バージョンで開催されました。中止にするかの判断は主催者の責任であり、役割なので救護や大会運営スタッフである我々のすることではありません。中止やコース変更をするときの基準には安全管理上の問題も多くの場合関わってきます。
今回の王滝村のケースについては滝越という集落に向かう公道がごっそりと崩れてしまい、住んでいる人も行き来が出来ず取り残されてしまった。ヘリにて避難したが自宅では生活が出来てない現状です。その滝越ではコース上の無線の中継拠点となっていたり、滝越の奥に入っていくと通称そうめんエイド(フリーソウメン)と呼ばれる関門もあります。関門からのリタイア搬送も難しくなります。走ることが出来ても安全管理が出来ないのが事実です。
ITAMURO100(栃木県板室温泉)については、34kmを3周回して100kmというレースでしたが山岳エリアを除いた17kmを3周回・制限時間は6時間という設定に変更あり。結果3周目に進めた選手は3名、制限内完走0名完走率0%のレースとなりました。台風が日本列島に直撃予報で各地方大会中止になる中での対応でありました。
さまざまなイベントは気象庁の警報レベルでは中止という対応をとることが多くあります。特に山岳エリアを通るコースでは雨風吹けば『低体温症』のリスクは上がります。昨年は同時期ですが低体温続出でした。風にあおられて滑落ということもありますし、緊急時のヘリも飛ぶことは出来ないでしょう。
※15時以降は警報が出る予報でしたので、14時下山予定 15時解散必須でした。
無事に下山しないといけない時間が決まっている上に、台風の進路や強さによって予報より悪化すれば途中中止も想定しての運営でした。普段よりも考えることは倍増です。
救護しているだけでは事故は予防出来ないので、ここまで考える必要があります。
救護担当としては危ない橋は渡って欲しくない。
事故が起こってもある程度対応出来る想定が確保されて運営することが必須です。
必ずこのガイドラインで運営しないといけないという基準がないので、他のスポーツイベントや裁判になった事例などを参考に試行錯誤しています。
しっかりと!きちんと!そんな抽象的な言葉ではなく
基準に基づいたセーフティマネージメントの必要性を感じます。
大会運営者・選手・救護担当が同じ認識を持っているのが理想です。