こんにちは。
下りエスカレーターの一歩目もこわい、さいこです。
だいぶ間を開けてしまいました。
今年のトルデジアン参加前に、このシリーズは完成させようと思っていたのに…。
申し訳ないです。
えー、今年のトルデジアンは、なんと完走いたしました!
でもその話しの前に、このシリーズを仕上げますので、しばらくお付き合いくださいませ(汗)
さてさて、前回からの続き。
いよいよあと残すところ半分。ちょうど100マイルまでやってきました。
コーダ小屋では、暖かいお部屋で2時間仮眠。
起床後は、有料メニューのローストポークと大量のマッシュポテトをガツガツ平らげ絶好調。
ここまで一緒に登ってもらったつるちゃんと外へ。
すると、そこには360度の大パノラマが朝焼けに染まっていました。
もう、美しくて美しくて、あぁ、これを見るためにわたしはこのレースに呼ばれたのかも!と、涙が溢れて止まりませんでした。
実は景色を見て泣いたのは初めて。
両親とか家族とか、友達とか、とにかく色んな人への感謝の気持ちが、ドバッと一緒に沸いてきて、こんな気持ちになったのは初めてでした。
もう大丈夫。絶対に完走できる!
スピードの違うつるちゃんにいつまでも頼るのは申し訳ないので、ここからは先に進んでもらうことにし、わたしはゆっくりゆっくり進み始めました。
石段を下り始めてしばらくしてから、それは突然起こりました。
あっ!と声を上げたのと同時に、身体が宙に浮きました。
そして、リカバリーできないまま、段差の角に尾てい骨を強打…。
うっすら砂が積もっていた石段に、うっかり後ろ加重で脚をついたため、スリップしてしまったのです。
あまりの痛みに息もできなくなりました。
呻いていると、前後にいた選手たちが集まってきてしまいました。
そのとき思ったのは、「ヤバイ!通報される!」でした。
通報は去年で懲りていますから(笑)、必死でゼッケンナンバーを隠し、「No problem! I’m OK! I’m OK!」と叫びました。
しばらくたって、なんとか立ち上がることができたのですが、ヒビが入っているような激痛でした。
それでも、ここで絶対にやめたくありません。
ペースが一気に落ちました。
封印していたロキソニンのお世話になることにしました。
それでも痛みは消えません。
下りは元々ペースが遅いので、さほど大差ないのですが、とにかく登りが踏ん張れない。
そして、転んだことが原因かは分かりませんが、この後はトイレに行くたびに血便が出続けたのです(涙)
追い打ちをかけるように、わたしにはもう一つ予期せぬ出来事が起こりました。
第6セクション途中、避難小屋で仮眠をとったのですが、そこで日本からの参加選手である松田さんと会うことができました。
松田さんは前半の体調不良が響き、だいぶペースが遅れていました。
ここで会ったのも何かの縁。
わたしたちは、お互い励まし合いながら、このセクションの最終エイドであるオヤセまで、一緒に進みました。
無事オヤセに着き、ホッと一息、補給をしていると、待機していたスィーパーが話しかけてきました。
「最後の関門はサンレミボス、そこに朝8時までに到着し、8時半までに出発すればOK」
そう彼はわたしたちに告げました。
実はこの年のパンフレットには、最後の関門が印刷されていませんでした。
でも、わたしは最後の関門はサンレミボスの先にあるメルドゥだとホームページで確認してきており、自分の行動計画にもきちんと書いていました。
「ということは、関門がメルドゥからサンレミに変更になったの?」
そう尋ねると、彼は「そうだ」と答えました。
おお!何という朗報!
今年はスタート時間が遅れたこともあるし、もう少しだけでも関門を緩くして完走率を上げたいのかも!
わたしたちは、このスタッフの言うことを真に受けてしまったのです!
しかし、本当の関門は…。
今となっては、彼が勘違いして嘘を教えてしまったのか、わたしたちが聞き間違ったのか、まったくもってわかりませんが…。
ケツ痛と大きな勘違いを抱えたまま進むわたしは、一体どうなるのでしょうか?!
次回をお楽しみに〜!