怪我をしていて走れない時は、本を読むに限る。
先日数週間怪我をして走れなかった時に読んでいたのがこの本。ベアフットランの伝道師、ベアフット・ケン・ボブ・サクストンが書いた「ベアフットランニング ステップ バイ ステップ」。
MMAのblog読者はベアフットランに取り組んでいる人も少なくないはずだ。簡単に修正できた人もいれば、何度も筋肉痛になりながら、なんとか習得できた人もいたり、自分では出来ているつもりでもオールスポーツの写真に映る自分の走る姿が思いっきりヒールストライクだった事に愕然する人もいるだろう。
この本ではページは分厚い外見の印象とは反対で、ベアフットランニングをどうやって走ったら良いか?何に気を付ければよいか?が全方位から親切にわかりやすく、そして陽気なケンボブの口調で、
「まぁ気楽に行こうぜ!」
ってノリで書かれているので全く嫌味がない。なんか読んでいると気軽にやってみたくなる。最初は短時間、短距離からはじめて、そのうちできるようになればいいじゃん。と思えてくる。きっとそんなノリで取り組んで良いのだと思う。また短いテーマで区切られているので、どこから読んでも内容がスッと理解できる。しかし言っている事がシンプルで全くブレていない。分厚い本で躊躇している人がいるかもしれないが、最初から通しで読まなくても隙間時間に気になった項から軽く読んでいける。
「なぜこの本が今のタイミングで出版されたのか?」
世間ではベアフットラン≒薄いソールのシューズという認識が蔓延しているが、この本ではソールの薄いシューズを履くこととベアフットランが同義であるとは書いていない。しかし、ベアフットランと薄いソールのシューズを同義だと思った人が増えてしまい、 いきなり薄いソールで無茶な追い込みをして脚を痛める人が増えてしまえば、ベアフットランの認識が正しく伝わっていないのにベアフットランのイメージダウンに繋がる。そういった事を危惧して書かれた本だと思われる。
どうか、自己流の間違った認識のままの”ベアフットラン風”の走法に取り組んでいる人達にこの本が手元に届いて、”正しいベアフットラン”を習得される事を願うばかりだ。