ZAMST and Park駒沢プレゼンツの「セバスチャン選手UTMF直前クリニック」に参加。
自分が2009年のCCCに参加した際にUTMBのゴールシーンを直に観ていて、キリアン選手の後に2位でゴールに入って来た「セバスチャン・シニョー」のアナウンスがあった際の会場の歓声の大きさがキリアン選手以上だったことを記憶している。それくらいの世界的に有名なスター選手がまさかウチのご近所にやって来るとは・・・4年前は想像すら出来なかった事が実際に起こってしまった。このイベントのお知らせがあった際はその日の自分の予定を確認する前に反射的にエントリーをポチっと押したくらい。
セバスチャン選手は元々、バイオ関連の研究(学生?仕事?)をしていたそうで、それで自分の身体がトレイルランのような過酷な状況でどうなるのか?興味を持つようになったのがトレイルランを初めたキッカケだそう。なので、根は理論派なのだろうけど、そういった細かい話はセミナーは一切無く、
「2008年のUTMBは直前に練習しすぎてリタイア」
「ウルトラレースは7割がメンタル」
「試して無い新しいギアはレースに使うな」
「ウルトラレースは何が起こるかわからない。だから自分の為に楽しんで。」
「レース前に日本食は最高!」
などなど、失敗談を絡めた人間味あふれる話が多かった。
トーククリニックの後は、実際に駒沢でのランクリニック。
半径1m以内の距離で並走して彼のフォームをチェック。フラットに近いヒールストライク気味の着地をしていたが、カカトが着いたら直ぐにローリングさせて衝撃を逃がすような着地方法だった。
「毎日同じコースと同じ練習ではなく、例えば公園の様々な地形を利用して筋肉に新たな刺激を与えてあげるべきだ」
とのアドバイスがあった。他にも話があったのだが、長い話しだったので割愛。
というわけで雨と寒さで早々に引き揚げて、サイン会。
何にサインしてもらおうか考えたけど。やっぱりこの2009年の彼が2位になったUTMBの参加者Tシャツしか無いかなと。
サインに沿えられたメッセージを通訳の方に意味を尋ねたところ、『友情』という意味があるそう。2009年の激走モンブランでの名シーンである2位、3位のデッドヒートを制したセバスチャン選手がゴールで3位の鏑木選手を迎えたシーンや、2010年UTMBで悪天候で途中でレース中止と聞いてショックのあまり泣き崩れる鏑木選手を介抱していたセバスチャン選手のシーンとこの言葉とがビシッと繋がった瞬間だった。
今回のUTMF2013では主催側として鏑木選手がゴールで彼を迎える番となるが、果たしてセバスチャン選手は何位でゴールしてくるのか?もうドラマの舞台は整っている。その時、ゴールでその瞬間を間近に見られる人達はとてもラッキーだ。
UTMF会場のZAMSTブースには彼がいる時間もあるそうなので、是非皆さんもセバスチャン選手に会いに行って”友情”サインをもらいってはいかがだろうか?