毎週1回、公園で早朝にラダートレーニングをしている。ラダートレーニングとは縄梯子を地面に置いて、ケンケンパのような動きをするトレーニングだ。サッカー部の人ならほとんどの人が経験があるトレーニング方法と思われる。
トレイルランニングはロードのランニングと違って地形が常に変化していて、とっさの判断の連続だ。普段行き慣れない場所で走るのだから、転んで怪我をするのは当たり前・・・ではあるが、多くの人は脳と脚の神経が上手く連動していないことで転倒をしているという事に気がついていないのではないだろうか?実は自分が思ったところに足が置けていないという「脳と体のズレ」から様々なアクシデントを発生させている事が考えられる。
脳で思っている事と体の動きが違う⇒コケやすい、コケる⇒怪我した、痛い⇒怖くて体の動きがさらに硬くなる⇒さらにコケやすい…という負のスパイラルに陥ってしまっているのではないだろうか?
周囲を見回すと、元々サッカー、野球、バスケ、テニス等球技をしていた人はトレイルランが速い人が多くはないだろうか?逆に陸上部出身でロードは速いのに、トレイルではそんなに速く無いという人も多かったりする。それがなぜなのか?を考えると、球技は読めないボールの動きを瞬時に判断して体を動かすスポーツなので、脳と体の動きが瞬時に反応する神経経路が既に出来あがっているから、トレイルでもそれが活かされるからだと思う。そして、どんな路面が来ても対応に慣れているので身体も脳もリラックスしていて無駄なカロリーも消費しない(脳は一番カロリー消費する臓器と言われている)のでロングトレイルでの燃費も良い。だから元球技の選手はトレイルが速いというのが自分の仮説だ。
遡ること2年ほど前。トレイルで派手に転んで額を切ってしまった事があり、それ以来下りが怖くて攻められ無くなってしまっていて、このトラウマをなんとか改善できないだろうか?と思って、辿りついたのがラダートレーニングだった。
実際にラダートレーニングを導入してみたところ、3週目くらいから体感で効果を感じはじめ、3ヶ月目くらいからはトレイルへの恐怖感が無くなり、下りで根が絡み合った場所があっても、足を思った所に”確実に置ける”ようになったのでスピードを殺さずサクサクと越えていくことができるようになった。結果、トレイルを恐怖感無くスムースに余裕をもって走れるようになって、既にあのトラウマは過去のものとなっていた。また、例えコケても素早く体勢を立て直したり、受け身ができるようになった。
元々球技の運動部出身じゃないし、年齢的にもそういった運動神経を作るのは無理ではないか?と思っている人がいたら、そんな事はないというのが運動部経験が無い自分が証明しているのでそこは心配しなくて大丈夫。頻度も週1回~2週に1回、20分~40分で充分。特に近場にトレイルが無い街中に住む人にとっては、ラダートレーニングはトレイルに近い人との差を縮める良いトレーニング方法だと思う。
(上記のビデオは朝6時半頃の撮影だが、冬なので真っ暗。)