今週末にアメリカ、コロラドで100マイルレースのLeadvile 100 Runが開催される。今年で31回目という伝統あるレースであり、Western States、Vermont、Wasatch Frontと並びGrand Slam of Ultra Runningと呼ばれるアメリカの4大100マイルレースの一つに数えられている。最大の特徴はコース全体の標高が高いことであり、コース最低地点で2,800m、最高地点では富士山より高い3,840mとなる。スタート地点のLeadvilleの町はコロラドの玄関、デンバーから200kmほど離れたロッキー山脈の山間部にあり、標高が3,094mである。町を歩いているだけで息が切れるような場所であり、ウルトラ/トレイルのバイブルでもある著書「Born to Run」の中で過酷なトレイルレースとして描かれている。過去に日本からの参加者(現地在住日本人を除く)では石川弘樹さんと四国のウルトラランナーのOさんしか完走していない。
昨年出走したものの、コース最高地点の通過に手間取り50マイルで関門オーバーとなってしまった。例年の完走率は45%程度である。今年の注目選手は砂漠マラソンで抜群の成績を残している南アフリカの雄Ryan SandesとウルトラマラソンのレジェンドScott Jurekである。そしてチームすぽるちばからも2名が出走予定である。レースの途中経過は以下のサイトにて見る事ができる。
http://my1.raceresult.com/details/index.php?page=4&eventid=18847&lang=en
レースはLeadvilleの町の中心部がスタート/ゴールとなる往復コースである。まだ暗い4時にスタートし、翌10時までの30時間が制限時間である。比較的なだらかな山を2つ越える40マイルと、10マイルのコース最高地点の峠越えで構成される。40マイル〜60マイルで1000m近くの一気上り下りを2連続で行うので非常にタフである。40マイルまでは走りやすい部分がほとんどであるが、そこで脚を使い切ると峠越えが厳しくなる。コース最高地点の名前がHope Pass(希望峠)なのは何ともブラックジョークのようである。参加ランナーからはHope Pass is hopeless.と呼ばれている。100キロから先は2度の峠越えによるダメージを抱えながらの夜間走となるが、しっかり走らなければ完走は難しい。完走者、特に25時間以内の完走者にはゴールドバックルが与えられて讃えられる。今年はどのような結果レースになるだろうか。
夏の海外レースといえばUTMBが盛り上がっているが、お盆の時期の第3土曜に開催されていて抽選不要のこのレースへの参加もお勧めである。年明け頃にエントリーが開始され、800人の先着であるが今のところクリック合戦にはなっていないようである。来年のレースにポチッとしてみてはいかがだろうか。
■2011年Ryan Sandesが優勝した際のサロモンチームのドキュメンタリー
あとがき:今年もエントリーしていましたが、休みが取れずDNSとなりました。久々の更新がDNSの報告でゴメンナサイm(__)m