玄倉〜ユーシン渓谷〜雨山橋〜雨山峠〜鍋割山〜大倉のルートで西丹沢から表丹沢へと縦走してきた。今年は白神山地の青池に行ってみたりとする中で遅ればせながら青の絶景の名所としてユーシンブルーの存在を知ったので、じゃあ行くかということと、地図を眺めると鍋割山の方に抜けるのがちょうど良さそうな距離に見えたので下山ルートには丁度いいだろうということでこういうルートを設定した。ぎりぎりで紅葉が残っているかと期待していたが、残念ながら麓近辺の一部の木以外は落葉していた。終始落ち葉の絨毯の中、フカフカを楽しみつつルート探しをするということになった。
天気がいい日だったので道が整備されている玄倉〜ユーシン渓谷間はかなり人がいた。玄倉発電所でユーシンブルーを見に来る人と、ユーシンロッジまで行く人、格好も登山というよりも街歩きのようなコートの人も半数近くという状況で、SNS効果のせいなのだろうか。肝心のユーシンブルーは、青っ!と思ったがまあこんなものか、という印象。もう2、3週間早く紅葉とセットで見れていたら多少感想も違っただろうか。
ユーシン渓谷を離れ鍋割山へ向かう区間は花崗岩の沢筋と稜線を歩くというコースで風化が進んでおり、桟道も崩落して沢筋迂回というところがいくつもあった。足元が滑りやすい上に落ち葉が降り積もっているのでかなり気を使う。ただし、標識は整備されていたのでさほど迷う事はない。悪天候時は通行禁止と書かれていたが、花崗岩の山は雨が降ると一気に流れるので増水には十二分に気を付ける必要がある。雨山峠から鍋割山へと向かう道は鎖場があり、ここも足場が滑りやすいので慎重に通過した。稜線上は完全に落葉した木々の隙間から丹沢主脈を眺めながら進む。この区間は雨山橋の分岐で5〜6人のグループとすれ違った以外は完全に一人旅。時間のせいもあるかもしれないが、人が多い丹沢でもこういうルートもあるものかと思った。
鍋割山に到着すると、自分の通って来た道が経験者向きのコースですと書かれていてびっくりする。確かに、破線ルートではないものの、スリリングなルートではあった。頂上から雲の上に富士山の頭だけ眺めることができた。既に15時半を過ぎていたので暗くならないうちにと下山を急ぐ。鍋割山からの下山では20人くらいの登山者を見かけた。落葉した森に差し込む西日や、一部だけ色づいている木など眺めながら余裕をかましつつ、大倉までギリギリでライト無しで下りれた、と思いきやバス停までもう少し森の中を通る事になったのでたまらずライトを使うはめになった。この時期は日が暮れるのが早いのでとにかく時間管理には気を使う必要がある。基本的に、ライトと雨具はやむを得ない状況の場合に使うものでしかないので、使用を前提とするような山行きはしない。
大倉のバス停で帰りのバスを待つ間、かなり空気が冷え込んでおり冬だという事を実感させられる。冬は冬に楽しめる場所をこれから探していこうと思う。
雨山沢の沢筋のルート、右側崖に本来ルートの桟道があったいつの頃からか崩落。。。
花崗岩の岩肌を流れる沢の滝
雨山峠〜鍋割り山の間の鎖場、花崗岩の風化した路面は滑りやすいため雨の日は要注意だろう
鍋割山への稜線、木々の隙間から丹沢の山々が見える
辿り着いた鍋割山にて、雨山峠からのルートは経験者向き。。。
冬枯れの森に西日が差す
これが嫌いで丹沢には春〜夏にはほとんど来ない(会った事ないし、会いたくもない)