絶景とトレイルを巡る旅、この時期限定の絶景ということで秩父の三十槌の氷柱を見に行って来た。秩父鉄道の終点、三峰口駅から国道140号を甲府方面へ進んで10kmほど、旧道に入った所のウッドルーフキャンプ場の敷地内にある。昨年参加した雁坂峠越え秩父往還のコース脇でもある。谷に沿って大きく曲がっている国道を通らずに三峰口近くの登山口から秩父御岳山に登って落合に下りるというルートで近くまで行く事ができる。
三峰口の駅を出てから少し歩いて贄川宿に入ると、集落の各所に置かれたかかしがお出迎え。そこを通り過ぎると登山口があり、やや急な上りが始まる。途中の眺望スポットでは眼下の宿場町(写真下部中央)や三峰口駅付近、武甲山までを見渡す事ができる。今年は寒かったので積雪の懸念を感じていたが日当りがいいせいなのか、雪はほとんどない。冬晴れの中で山頂まで快適に登る事ができた。
頂上から落合までの下りは登山道が山崩れのため閉鎖されていて林道を通る事になった。念のためスノースパイクを持っていたが雪や凍結箇所は頂上付近と麓の林道の一部にあった程度なのでトレランシューズでも慎重に進めば問題なかった。下山後は氷柱に直行せずに近くの道の駅の日帰り温泉大滝の湯に行って渓谷を眺めながら汗を流す。
入浴後、氷柱に向かうとちょうどライトアップ点灯直前だった。駐車場は満車で渋滞していたが、そういうのおかまい無しなのがトレランスタイルのいい所である。よく成長した氷柱と川の青さ、そして水面の反射が美しかった。17時からライトアップが始まってカラフルに照らされる様子もなかなかよかったが、まだ1月というのに比較的日が長くなっていて暗くなりきらない間に時間切れ。17時26分の最終バスに乗り遅れると三峰口までもれなく10km走るはめになる。帰りのバスが早いのは悩ましい所である。ここも含めた秩父三大氷柱の他2つのうちの一つ、芦ケ久保の氷柱を帰りに寄り道してついでに見た。こちらはいかにも人工という感じのテーマパークにありそうなものが置かれた感じで、ある意味、三十槌の氷柱のすばらしさがよくわかる対比であった。
今回、絶景を撮るため一眼をリュックに入れていたのにまさかのメモリーカード忘れ、途中の駅でも手近にコンビニが見当たらなかったため三峰口に着いてから 買えばいいやと思ったのが大間違いだった。三峰口付近にはコンビニが全く無い。そして、山の頂上で使えなくとも氷柱くらいは、と思って入浴をした道の駅に 期待をしたがこちらにも売っておらず。山に行くための装備もさることながら、カメラにメモリーカード入っているか確認しておかないとただの重りを背負うことになるといういい教訓である。その一眼と温泉の着替えも含め、この日の荷物はMMA Dusty Backpackに全部ぶち込む事ができたが、軽くトレイル走る程度の装備であれば対応可能な収納力がすばらしい。山に登り、絶景を眺め、そして温泉に入って帰る。何とも充実した一日となった。