今年最初の山行きとして1月の終わりに二週連続で塔ノ岳に行ってきた。本当のところを言うと、二週連続になってしまった、というか他の山に行こうかと思っていた。どちらも朝一に起きれずのんびりと家を出ても行ける所からのチョイスで結果こうなったが、先日の大雪の前日と、その雪が残る週末ということになった。同じ行き先でありながら冬枯れの山と雪山、2つの景色を楽しむ事ができた。
先週は蓑毛からヤビツ、三ノ塔を経て塔ノ岳に行って大倉尾根を下るコースで、今週は大倉尾根往復である。起点の秦野や渋沢に着いたのが12時半頃で、下山した大倉のバス停も17時40分くらいで全く同じ時間である。塔ノ岳の山頂にはいずれも16時10分くらいにいて、写真を撮影した時刻もそう変わる訳ではない。わずか一週間の差でありながら、いかに雪の影響と、その日の天気が景色が違いをもたらすかが見て取れる。どちらにも言えることはとにかく塔ノ岳の山頂は風が強くて寒いということである。表尾根で一番高い塔ノ岳山頂は風の通り道となっていて冷たい風が吹き荒れている。手袋を脱ごうものなら一瞬で手がかじかんでしまう。長居などできないので、休憩はその前後の樹林が風を防ぐ所で行う。
雪の<Before>は塔ノ岳付近が曇っていたので少々不安であったが、天候が崩れる事も無く、下りの大倉尾根で夕日や富士山を眺めることができた。初めての表丹沢尾根だったが、手軽な割に歯ごたえがあるいいコースである。雪の<After>は、大倉尾根が一本松から道が凍結し始めており、登りはアイゼン無くても問題ないが下りは必要、という状況だった。大倉尾根はそれなりに人がいたが丹沢山へ向かう道はうって変わって人がおらずトレースもまばらである。塔ノ岳からの下りでスノースパイクを装着、吹き溜まりのような所はそれでも足が埋まる。時間的に途中のビュースポットまで行って引き返すことにした。下山後に水を飲もうとしたらペットボトルの中身が凍ってしまっていた。防寒や雪対策の装備をテストすることも目的だったのでそういう注意点が分かりよかった。なお、サーモスに入れたホットティーも持っていたので水分が不足するようなことはなかった。
同じ山に同じ時間帯に2週続けて行っても見える景色は全く違う。その時にその場所でしか見れない景色がある、これもまた山の楽しみである。別の季節など時間を空けてしまうと記憶も薄れるので、近い期間に二度訪れてBeforeとAfterを楽しんでみるのもいいだろう。
<Before>三ノ塔からの表尾根と雲のかかった塔の岳
<Before>雲の合間から山へと沈む夕日 <Before>夕焼けに浮かぶ富士のシルエット
<After>樹氷の合間から見る丹沢の山々
<After>白い樹氷と空の青が映える
<After>西日の差す塔ノ岳山頂
<After>夕日に赤く染まる樹氷は桜のよう