先日出張で札幌に行く時に乗った飛行機から、上からの視点で山々を眺めた。日頃は山は下界を見下ろす場であるが、飛行機の中からはその山を見下ろす事ができる。飛行機の窓の景色は雲ばかりということも多く、降りる時にも窓側席は出にくいため通路側に座る事が多いが、この日は天気もよかったため何となく空港で席を窓側に変更した。飛行機でよくある離着陸の前後5分〜10分という時間だけでなく、雲が少なかったためか札幌到着までずっと眼下の景色を見る事ができた。西行きの飛行機から富士山の際立つ存在感を見た事は何度もあったが、北行きの飛行機から眺める景色もじっくりと眺めていると色々と気付く事がある。
関東平野が終わって山が始まると、大きな湖を目印にしてこれがあの辺かなという想像をしながら見る事になる。磐梯山の裏側で周囲の湖よりもエメラルドグリーンが映える五色沼や、飯豊連峰、鳥海山、太平山、八甲田山といった各地域の主のような山が上からの視点の中でも際立っている事がよく分かる。北に行くにつれて高くない山でもまだ残雪が多いというようなことも把握出来る。Google Earthに地形3D表示がだいぶ前に実装されて以来、空からの視点を疑似体験する分には自宅のPCの前で出来るような時代になってしまったが、同じ日の同じ時間帯で連続的に広いエリアの景色を眺める事ができるのは飛行機の上からだけである。
この1週間前に武甲山へと行って上から眺める芝桜という一風変わった眺めを楽しんだ。それより高い飛行機の中から山を見下ろす視点は今度あそこに行って見ると楽しそうかな、というヒントになる。天気の良い日に飛行機に乗るときは、陸地側の窓側に座ってみてはいかがだろうか。
武甲山頂上より眺める秩父の町と羊山の芝桜
関東平野が終わり、山が始まる
左奥に中禅寺湖と日光男体山ほかの取り囲む山々が見える
猪苗代湖と磐梯山
磐梯山の裏側の湖沼の中で五色沼のエメラルドグリーンが映える
飯豊連峰はまだまだ雪が残っている
十和田湖の奥には岩木山が雲から突き出ている
八甲田山と右手に津軽海峡
下北半島のくびれ部分の上から
新千歳空港着陸直前の苫小牧の町と奥に樽前山