6月の自粛期間明け早々の岩手旅行の2日目、岩手山に上った。岩手山の表登山口ともいえる、馬返しから登り、頂上を通って裏側の岩手県民の森をゴールとするワンウェイルートで行くことにした。岩手山の登山口でバス停があるのは盛岡駅から見て山の裏側にあり、1時間以上かかってしまうのが公共交通機関移動派にとってはつらい。今回は時間優先で、いわて銀河鉄道で盛岡より約20分の滝沢駅に向かい、そこからタクシーで行くことにした。駅に広告のあった会社に電話すると10分ほどでやってきて、馬返し登山口までの約10kmはタクシー3700円くらいだった。ワンウェイルートなので使うことはなかったが帰りの割引券をもらえた。
スタート直後から急登の道が続く。旧道と新道の2つのルートに途中で別れたが、なんとなくで新道を進む。ふもとを振り返ると岩手平野や、遠くに盛岡の市街地が見える。七合目までひたすら上っていくと、ようやく景色が開けて頂上が見える。このあたりの7合目~9合目は高原の景色といった眺めである。ここからお鉢まで登ると景色は富士山のような、いかにも火山の山という趣の景色となる。東北地方の山は2000m程度だが、積雪の関係で森林限界が関東よりも低いので見晴らしが非常によい。頂上からは平野部と、裏側に広がる森や八幡平の方まで見渡すことができる。
頂上から山の裏側へと下ると岩稜を通り過ぎながら原生林へと入っていく。お花畑なる、高山植物の花が咲いた湿地帯を通ると、続いて硫黄のガスが噴出する地獄谷となり、火山の噴出物が堆積した白い稜線の中を一気に下っていく。見晴らしの良い尾根から森の中に入ると、足場が悪く沼地のように通りながら、最後はブナの森へと進む。表側から登って裏側へと下山するまで、非常にバラエティに富んだ景色を楽しむことができた。馬返しから頂上まではかなりの人数の登山者がいたし、登山口も車がびっしりだった。頂上過ぎて裏側へ下山する道は全然人にも会わず、10人に会ったかどうかだった。今回はとても体力的にも十分な準備が出来ていないので行けなかったが、八幡平まで縦走していくことも可能なので、機会あればまた目指したい。下山後、ちょうど八幡平自然散策バスの来るタイミングだったので、前日に続きwifi付バスで盛岡駅まで快適に帰る。盛岡駅からは新幹線2時間ちょっとで東京駅なので、意外と早く家に帰ることができた。
自粛明けではしゃぐことが出来た6/20-21の週末からすでに3か月が経ってしまった。7月はずっと梅雨、8月は猛暑で9月半ば過ぎてからようやく涼しくなってきた。感染の先行きも不透明だが、ぼちぼちと山へは行こうと思う。