久々の山行きとして那須岳に行った。黒磯駅からバスに乗り、さらにロープウェイも使いある程度のところまで上った。そこから最初にある茶臼岳は頂上まで雪が既になく、ゴツゴツした道だった。頂上からは、残雪がある周囲の山々に加え、遠くには真っ白な飯豊連峰が見え、比較的楽に登れる山ながら眺めは素晴らしい。火山の山特有の荒涼とした景色に残雪が実によくマッチする。
次に朝日岳に向かったが、こちらは雪斜面のトラバースがあり、踏み跡を外れると急斜面滑落という状況であった。最初はアイゼン無しで進んだが、長く続きそうだったのでたまらずアイゼンを装着した。やはり、足元が雪にしっかり食い込んでいると安心感がある。こちらは残念ながらガスが出てきていたので展望はそれほどなかった。このまま三本槍岳に行くと帰りのバスが遅くなるので今回はここで引き返した。来た時のトラバースを通り過ぎたので一安心と思ったが、樹林帯の中はしっかり雪が残っており、こちらもしばらくはアイゼン無しで進んだものの、斜度がある下りはさすがに滑るので、途中からアイゼンを使用した。滑るリスクを減らしておいた方が早く動ける。
滑落注意のトラバース
下山後は、那須湯本でバスを降り、硫黄たっぷりの温泉に入った。さらに、宇都宮に寄り、餃子を食べてから帰った。本格的な雪山から、残雪の時期に変わるタイミングは年によってまちまちでタイミングの見極めが難しいが、夏や秋の山とはまた違った美しさがあり、冬山のような完全防備でなくとも行くことができる。那須岳は新幹線を使えばアクセスもよく、気軽に行ける山である。山頂の景色を眺め、また山行きも再開せねばと思った。ロープウェイを使ったにも関わらず、山登りの筋肉がすっかり衰えていたのか、筋肉痛はなかなか尾を引いた。