昨年のお盆に手術してからちょうど一年、富士山に行くにはまだまだトレーニング出来ていない中で、磐梯山に登った。日常生活は何の不自由もないため、医者からは通いのリハビリを卒業して、自主的な筋トレによるリハビリでも良いと言われている。それではサボってしまうので、頻度を減らしつつも通いのリハビリは続け、並行してランニングや山行きをやっていこうとしている。
磐梯山はケガをする前からずっと行きたいと思いながら行けていなかった山である。会津若松の街の方へ行くと、一目見たら忘れられないくらい山容が目立つ。猪苗代駅からバスで裏磐梯高原口駅に移動し、裏磐梯登山口をスタートして猪苗代登山口まで北から南へと縦断した。東北の山らしい、標高2000m以下でも壮大な景色が楽しめる。この山の麓はスキー場が多く、今回のコースも最初はスキー場の中を上っていく。その後本格的な登山道となり、岩がゴロゴロとしている道がずっと続く。
頂上直下の弘法清水までやって来たところで、雲行きが怪しいのと、コースタイムとほぼ同等のペースで来たこともあり、下山時刻を考えて頂上を諦めるか迷った。雨雲レーダーを確認し、磐梯山周辺には雨雲がなさそうなことを確認した上で頂上に向かう。麓で雲一つなかった晴天が頂上ではすっかりガスに覆われてしまっており、本来なら見れるであろう猪苗代湖の景色を眺めることはできなかった。そして、頂上付近にはまだ新しいクマの糞が転がっており、登山者の多い山といえども注意が必要である。
下はケガの影響もあり、一歩一歩に非常に気を使うことになった。膝に不安があると逆の脚で庇うような動きをしてしまい、怪我をしていない側の右脚の方が筋肉痛がひどかった。他の登山コースとの分岐を過ぎて猪苗代コースになると、それまでのガレた道から変わって歩きやすい道になったが、登山道の最後の方はまたガレた道だった。スキー場のゲレンデの上に出て、ちょうど最終のリフトにギリギリだったがそれには乗らずゲレンデを下った。かなりの勾配の坂道で、駆け下ると気持ちいいのかもしれないが、今の膝の状況では恐る恐る滑らないように進むような状態である。山を走るなんてことが出来るのはまだまだ先になるだろう。
下山口の猪苗代スキー場から、猪苗代駅までは公共交通機関がないので、4km強の道のりも歩いた。タクシーを呼べば1500円〜2000円ということで、1人だとしても登山口までのバスの910円とそう大きくは変わらない。駅近くになって雨が強く降り始めたが、汗をかいた体にはいいシャワーとなった。
今回、コースタイム8時間程度のルートを初見かつケガからリハビリ中の身でありながら、なんとかクリア出来たので、もう一山練習してから8月の終わりに富士山へのアタックかなと考えている。
下山後、駅に向かう途中に田んぼから上る虹が見えた
裏磐梯からの上りの途中、銅沼に映る磐梯山
左に見える桧原湖をスタートする登山コースで登ってきた
頂上はガスっていた