大ヒット中の山漫画『山と食欲と私』に登場する山ごはんを再現したレシピ本が10月17日に発売されます。
山と食欲と私 公式「日々野鮎美の山ごはんレシピ」(漫画は新潮社・レシピ本は山と渓谷社から)
私は料理とレシピ作成、執筆を担当しました!
漫画と同じサイズのB6判・128ページでオールカラー。
1巻〜8巻に収録されている1人分レシピを中心にセレクトした51品。
漫画の再現レシピ本というと、「本当においしいの?」とよく聞かれますが、
「おいしいよー!」と一言でまとめきれないくらい、作者の信濃川日出雄さんの料理への愛を感じます。
縦走時の朝にアルファ化米にスライス餅を混ぜてカロリーアップするスピード朝食から、
えー?という珍レシピあり、メスティンで無洗米を炊いたオイルサーディン丼あり、
フードコンテナーで仕込んだローストビーフを余熱調理して、山に持ち運び、
焼き目をつけてカットして花びらのように盛り付けるという凝った肉料理まで多種多様。
これだけの幅のある料理をストーリーの中に織り込めるってすごい!と、
試作しながらフードコーディネーターの鎌手早苗さんと興奮していました。
これを食べるために山に行きたい! そう思わせる、いや、もう食べたいから今すぐ家で料理しちゃおう!
そんなテンションになる山ごはんが紹介されています。
初心者にもわかりやすいように分量はできる限り材料の分量に「適量」の記載を避け、丁寧なレシピ原稿を心がけました。
「アドバイス」にもアレンジアイデアや作り方のコツ、補給のメリットなど盛り込んでいますのでお見逃しなく。
関東地方の読者に一刻も早く作っていただきたいのは、100頁の「自家製ピーナツ味噌のおにぎり」です。
生落花生が出回るギリギリのタイミングでしょうか。
これは家で自家製ピーナツ味噌を作り、おにぎりにするというもの。
漫画の中に描かれている材料と作り方を頼りに、分量と手順を詳しく起こしていきました。
それからもうひとつ、再現しながら気づいたことがあります。
『山と食欲と私』のレシピがユニークなのは、1品ずつのレシピが完璧なようでいて「余白」が残されていること。
何かしらの制約がある山ごはんならではのレシピといえますし、ミニマムな材料でいかにおいしそうに描くか?
きっと信濃川先生がいろいろアイデアを練っているのだと想像がふくらみ、またまた楽しくなりました。
この「余白」があるからこそ、読者が漫画のレシピに何か材料をプラスしたり、アレンジをきかせたりして#山と食欲と私
と投稿したくなるのだと思いました。みんなが「主人公」になれるのです。
山好きの人には、ヴァーチャル・クライマーGAMO氏による作中データ集は眺めるだけで楽しめると思います。
この本を見ながら、多くの方が日々野鮎美の山ごはんレシピを楽しんでくれますように。
私も自然の中で鮎美ちゃんごはんを作りたい!
最初の1品は、80頁の「インド風本格ヨーグルトカレー」にします。
カレーが白くて、ライスが黄色いんですよ、しかもジップロックでどろーん。
詳しくはぜひ本書でご覧ください。