7月28日に開催される「奥武蔵ウルトラマラソン78km」に向けたトレーニングとして、神奈川県秦野市にあるヤビツ峠までの往復峠走を実施した。スタート地点は小田急線・秦野駅、そこからヤビツ峠まで片道約15km、標高差約690mを登り、同じルートを折り返すという計30kmのトレーニングコースである。
寄り道も含めた総走行距離は31.2km、所要時間は4時間51分であった。
ヤビツ峠とは
ヤビツ峠は標高761m、神奈川県秦野市と清川村の境にある峠で、塔ノ岳や大山への登山口として知られている。また、ヒルクライムの名所としても有名で、自転車乗りにとっては“聖地”とも言える場所である。
道幅が狭いが交通量も少ないため、ランナーにとっても安全かつ効果的な登坂トレーニングが行える環境が整っている。
峠走とは何か
「峠走」とは、ウルトラランナー・岩本能史氏が提唱したトレーニング法であり、以下の4要素を効果的に鍛えることができるとされている。
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推進力
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心肺機能
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フォーム
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着地筋
今回のような「登り690m+下り690m」という単調な往復走であっても、上記の能力が総合的に鍛えられるため、ウルトラマラソン対策としては非常に有効な内容であった。
実際の走行内容と所感
登りの15kmは勾配がじわじわと効いてきて、心肺への負荷が高く、徐々にフォームが乱れてくるのを感じた。峠に到着するころには太腿の前部とふくらはぎにかなりの疲労が溜まっていた。
一方で、下りの15kmは比較的快適に走ることができたが、着地の衝撃が積み重なり、股関節周辺や膝に疲労を感じた。これもまた「着地筋」を鍛える効果といえる。
走行中は景色の変化が少なく単調ではあるが、集中力と持久力が問われる良質なトレーニングであった。
今後の活用と展望
今回のような往復峠走は、次のようにアレンジすることで、より多彩なトレーニングとして活用できる。
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【蓑毛バス停またはヤビツ峠までバス利用】:
→ 上りのみ、下りのみなど負荷を限定したトレーニングが可能。 -
【大山トレランとの組み合わせ】:
→ 峠走+山岳トレイルという複合トレーニングが可能。
次回は時間を工夫し、トレイルと組み合わせた走り方や、ヤビツ峠からの鶴巻温泉への縦走ルートも視野に入れてみたい。
総括
ヤビツ峠往復峠走は、距離・標高・アクセスいずれもバランスが良く、ウルトラマラソン前の走力強化には最適なトレーニングであると再確認した。
今回の成果と課題を踏まえ、奥武蔵ウルトラに向けてさらなる積み重ねを行いたい。
4 コメント
こんにちは。私も先月から週末に秦野駅からヤビツまで走っています。そこから先はいろんな選択肢がありますが、大山山頂から北上していくルートが私は好きです。ブナ林が拡がってホントに気持ちが良いですよ!
http://connect.garmin.com/activity/317989880
コメントありがとうございます。正直、北上する縦走ルートは見逃してました。ブナ林が拡がっているという言葉にぐっときました。本厚木駅までのバスの便数もある程度あるので、推奨ルートをそのままトライしてみます。
僕もこのコース大好きです!でも精神的に充実していないと完遂できません・・・
コメントありがとうございます。このコースを走るのは実は初めてでして、眺めも良く、日陰も適度にあり気持ちがよく、一回で気に入りました。バス通り沿いでもあり、バス停、自販機など誘惑が多く、かつ単調ですので、精神的に充実していないと完遂できないというのもわかります。夏日には単なる苦行でしょうね、笑。