6月22日(土)、奥武蔵ウルトラマラソン(通称オクム)のコース試走第2回を実施した。
今回の試走は、鎌北湖第二駐車場を起点に、折り返し地点である県民の森駐車場までを往復する約51kmの行程である。この区間は本戦コースの中盤にあたり、顔振峠、傘杉峠、飯盛峠、檥(ブナ)峠、刈場坂峠、大野峠という6つの峠を越える、アップダウンの連続する難所である。
使用したSUUNTO Ambitの記録によると、今回の標高差は670m、累積標高差は1404mに達していた。
登りの景色とコースの印象
途中、苔むした森の緑が目に優しく、徐々に標高を上げるごとにブナ林の割合が増えていくのが印象的であった。
やがて折り返し地点である県民の森の駐車場に到着。手元のGPSウォッチでは、ここが25.4km地点であることを示していた。水分と補給食を摂取し、トイレ休憩を挟んでから復路へと向かう。
復路:痛みと葛藤との戦い
刈場坂峠を越えたあたりで、足裏に鋭い痛みが走った。これまで経験したことのない痛みにより、立ち止まりや歩行を余儀なくされる。
「アップダウンで脚に限界が来たのか?」
「先週の疲労が抜けていなかったのか?」
「もしレース本番でこの痛みが出たらどうすべきか?」
不安と疑念が頭を駆け巡る。ついに我慢できず、携帯していた痛み止めを服用。約30分後、痛みがやや和らぎ、再び走れるようになった。
なんとか39.9km地点の顔振峠に到着。ここで富士見茶屋にて本格手打ち蕎麦をいただく。腹に温かいものが入ると、少し気力が戻った。
さらなるトラブルと最後の踏ん張り
顔振峠を出発し、残り11km。ところが、43kmを過ぎた頃、突然吐き気と脱力感に襲われ、再び走れなくなった。軽度の熱中症か、痛み止めの副作用が原因と思われる。
ついには北向地蔵のベンチに横たわり、15分ほど休憩を取る。日陰の涼しい風が救いとなり、徐々に体調は回復。動けるようになったので、ラスト2kmの下りを軽いジョグで進み、ようやく鎌北湖第二駐車場に帰還。トータルの距離は50.9kmであった。
総括
後半に足底の痛みと吐き気、脱力感というダブルパンチに見舞われ、かなり過酷な試走となった。しかし、それでも「また走ってみたい」と思えるのは、この奥武蔵のコースがもつ魅力ゆえであろう。
レース本番に向け、7月中にもう1〜2回はコースを踏み直しておきたい。