天子山地の主峰・毛無山へ
10月、三度目の山行は、富士山西麓・朝霧高原から望む天子山地。今回のターゲットは、標高1,945mの毛無山(けなしやま)である。日本二百名山のひとつに数えられ、山梨県と静岡県の県境に位置する。
この一帯、天子山地は、南北に雨ヶ岳、天子ヶ岳、長者ヶ岳などを連ねる山並みで、日本最高峰の100マイルトレイルレース「UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)」のコースにも組み込まれている。レースに馴染みのあるトレイルランナーにとっても、特別なフィールドといえるだろう。
目の前に広がる雄大な富士の姿
登山道を進み、稜線に上がると、眼下に広がるのは朝霧高原の牧草地帯。そしてその向こうには、圧倒的な存在感で富士山が聳える。まさに「どカーン!」という表現がぴったりの、遮るもののない大展望である。
稜線上からは、富士山の広大な裾野から山頂までを余すところなく見渡すことができ、その雄大さには言葉を失う。この展望のためだけに訪れる価値があると断言できる。
ルート概要:毛無山から竜ヶ岳へ
今回辿ったコースは以下の通りである。
道の駅朝霧高原
→ 麓(ふもと)
→ 毛無山登山口
→ 不動の滝見晴台
→ 富士山展望台
→ 毛無山(1,945m)
→ 雨ヶ岳(1,771m)
→ 端足峠(はしたとうげ)
→ 竜ヶ岳(1,485m)
→ 竜ヶ岳登山口
→ 東海自然歩道
→ 割石峠
→ 国道139号線
→ 道の駅朝霧高原(起点へ戻る)
【距離:約25km|累積標高:約1,700m】
このルートは、アップダウンが多く変化に富んでおり、トレイルランナーにとっても走れる区間と歩きを強いられる区間のバランスが良い。また、天候に恵まれれば、稜線上では常に富士山を正面に捉えながらの行動が可能で、富士展望トレイルとしても魅力的なコースである。