北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY2:2023年7月26日(水)
苫小牧港発 → ヤマト運輸 苫小牧港営業所 → 道の駅 ウトナイ湖 → キウス周堤墓群 → えにわ温泉ほのか・ほのキャンプ場(泊)
DAY2移動距離48km
累積移動距離48km
船上から日の出に祈る
いよいよ、北海道一周自転車旅が始まると思うと、胸の高鳴りが止まらなかった。
この旅は、50代で迎える最大にして最後の大冒険になるのだろう。一生に一度の旅になるかもしれない。
船上から昇る朝日を拝みながら、無事な旅を心から祈った。
フル装備で再出発
苫小牧港には予定通り13時30分に到着。車やバイクが下船したあと、最後に自転車で下船。14時ちょうどに苫小牧港を出発した。
まずは最寄りのコンビニで昼食を調達。これから何度もお世話になるであろう、北海道のローカルコンビニ「セイコーマート(通称:セコマ)」へ。
ホットシェフ設置店舗限定で販売されている「大きなおにぎり」は、店内調理で温かく、味もボリュームも大手チェーンの冷たいおにぎりを遥かに凌駕していた。
「ヤマト運輸 苫小牧港営業所」で、事前に送っておいた荷物を無事に受け取る。不要になった段ボール箱は、担当の女性スタッフのご厚意で処分してもらえたのがありがたかった。
パニアバッグとサドルバッグを自転車に装着し、ついにフル装備が整った。
苫小牧市から内陸部の千歳市、恵庭市を目指してペダルを漕ぎ出した。
ウトナイ湖とキウス周堤墓群へ
250種以上の野鳥が確認されている「ウトナイ湖」は、”野鳥の楽園”と呼ばれている。
マガンやハクチョウの集団飛来地としても知られ、道の駅ウトナイ湖の展望台からは、その美しい湖を一望できる。
次に訪れたのは、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」のひとつ、「キウス周堤墓群」。
縄文後期(約3000年前)に築かれた墓地で、円形の巨大な穴を掘り、その土を周囲に積み上げて環状の堤を作る構造から「周堤墓」と呼ばれる。最大の墓は直径75mにも及ぶ。
泥炭層から湧出するモール温泉
キャンプ場近くのセコマで、食料品やCB缶などを調達。季節限定の「北海道とうきびソフト」が絶品だった。その後、キャンプ場へチェックイン。
宿泊地の「ほのキャンプ場」は、日帰り温泉施設「えにわ温泉ほのか」の敷地内にあるキャンプ場だ。
周囲に沼地があるためか、到着早々、蚊の猛攻に遭う。虫除けスプレーをコンビニで買い忘れたため、温泉施設内の売店で慌てて購入した。
夕食は、苫小牧名物・北寄貝のレトルトカレー。甘みと旨みが感じられ、しっかりとした歯ごたえもあり、想像以上に美味だった。
この日帰り温泉では、モール温泉と塩泉の2種類を楽しめる。
モール温泉は泥炭層を通って湧き出すため、コーヒーのような黒褐色で、ぬるぬるとした肌ざわりが特徴的。
北海道では十勝川温泉が有名だが、ここでもモール温泉を体験できたのは思わぬ幸運だった。