北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY5:2023年7月29日(土)
室蘭市内のビジネスホテル 発 → トッカリショ展望台 → 地球岬 → 旧室蘭駅舎(室蘭観光協会) → 白鳥大橋 展望台 → 北黄金貝塚 → 有珠山ロープウェイ → 仲洞爺キャンプ場(泊)
DAY5移動距離79km
累積移動距離303km
笹の緑と海の青を一望
「トッカリショ展望台」から見下ろす景色は圧巻。切り立った断崖に広がる笹の緑と、果てしなく続く海の青。色彩のコントラストが美しく、言葉を失うほどの絶景だった。
丸い地球の大パノラマ
北海道屈指の景勝地「地球岬」では、水平線が緩やかな弧を描き、地球が丸いと実感できる大パノラマが広がっていた。
太平洋の青い海に、白亜の灯台が美しく映えていたのが印象的だった。
東日本最大の吊り橋、白鳥大橋
全長1,380m、東日本最大の吊り橋「白鳥大橋」。その優雅な姿は、まるで白鳥が大きく羽を広げたよう。構造美と景観が調和した、美しいランドマークだ。
夜にはライトアップされ、その幻想的な光景は「日本夜景遺産・ライトアップ遺産」にも登録されている。
自転車旅では夜間移動を避けているため、こうした夜景を見られないことが多いのが少し残念。
道内最古の駅舎 旧室蘭駅舎
1912年に建てられた、北海道最古の木造駅舎。明治の洋風建築の趣を今に伝えている。
空知の「炭鉱」、室蘭の「鉄鋼」、小樽の「港湾」、それらを結ぶ「鉄道」。この三要素が織りなす“北の産業革命”が「炭鉄港」だ。旧室蘭駅舎はその構成文化財のひとつとして保存されている。
敷地内には、かつて空知から石炭を運んでいたSL「D51560号(デゴイチ)」が保存展示されている。日本の高度成長を支えた功労者のような存在だ。
ご当地グルメ 室蘭カレーラーメン
札幌の味噌、旭川の醤油、函館の塩に続く、室蘭のご当地ラーメンは“カレーラーメン”。
本日の昼飯は「室蘭カレーラーメン」。スパイスの効いた濃厚なカレースープに、北海道特有のちぢれ麺がしっかり絡む。見た目のインパクトには欠けるが、味は期待を裏切らなかった。
地球の息吹を感じる有珠山
壮瞥町を走行中、街頭の温度計に表示されたのは「33度」。涼しさを求めて来た北海道で、まさかの酷暑に見舞われた。
何度も休憩を取り、冷たいドリンクやアイスで火照った体を冷ました。
「有珠山ロープウェイ」に乗って「有珠山火口原展望台」へ。火山の噴火で形成された大地と、カルデラ湖が眼下に広がる。今も活動を続ける“生きた地球”の存在を肌で感じた。
今夜の宿は、洞爺湖畔に広がる「仲洞爺キャンプ場」。週末とあって家族連れで賑わい、あちこちからBBQの香ばしい匂いが漂ってきた。焼かれる肉や魚介の香りに食欲をそそられる。
併設の「仲洞爺温泉 来夢人(きむんど)の家」で旅の疲れを癒したあと、テントに戻って一杯のビール。冷えた一口が染み渡り、気づけばすぐに眠りに落ちていた。