北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY6:2023年7月30日(日)
仲洞爺キャンプ場 発 → とうや水の駅 → 有珠善光寺 → 入江貝塚 → 入江・高砂貝塚館 → BACKWOOD → 道の駅 とようら → 古民家ゲストハウス SENTŌ(泊)
DAY6移動距離115km
累積移動距離418km
洞爺湖の湖畔を半周ライド
支笏洞爺国立公園に位置する洞爺湖。その湖畔を走るライドは、この旅で楽しみにしていた体験のひとつだった。
洞爺湖は日本で9番目の広さを誇る湖で、カルデラ湖としては屈斜路湖、支笏湖に次いで国内3番目の大きさ。湖の中央に浮かぶ中島は、火山噴火によって生まれた溶岩ドームが水面に姿を現したものだ。
江戸後期の佇まい 有珠善光寺
826年建立の歴史を持つ「有珠善光寺」は、蝦夷地に現存する最古の寺。江戸時代後期、幕府による蝦夷地直轄統治に伴い「蝦夷三官寺」のひとつに指定され、本堂や客殿が再興された。境内では紫陽花がちょうど見頃を迎えており、歴史的な佇まいと色彩が見事に調和していた。
世界遺産の縄文遺跡群
内浦湾沿岸は、入江貝塚・北黄金貝塚・大船遺跡・垣ノ島遺跡など、縄文時代の文化遺跡が集中するエリア。「北海道・北東北の縄文遺跡群」として、世界遺産にも登録されている。
展示されていた土偶には、どこか愛らしさがあり、現代アートのような造形美を感じた。数千年前の造形物が、今もなお人を魅了するという事実に感動する。
旅の目的地のひとつBACKWOOD
「BACKWOOD」は、本とクラフトビール、雑貨を扱う小さなセレクトショップ。
退社後に元部下が立ち上げたこの店は、セレクトされた書籍や雑貨、そして廃材を巧みに活かした内装が見事に調和しており、静かで温もりのある空間を作り出していた。
北海道産のクラフトビールのみを取り扱うという、強いこだわりを感じる品揃え。旅の途中ではなかなかビールを味わう余裕はなかったが、帰宅後に通販で取り寄せ、北海道の風景を思い出しながら、それぞれの個性をじっくり楽しんだ。
美味いもの三昧
昼食は、セイコーマートの「ホットシェフ」シリーズから豚丼を選択。柔らかくジューシーな豚肉に甘辛いタレが絡み、食欲をそそる。付属の黒胡椒を振ると、スパイシーさが増してさらに旨味が引き立つ。
季節限定で販売されていた「ゆでとうきび」は、店内で茹で上げられた北海道産の旬の味覚。甘くてみずみずしく、旅の間に何度もリピートしたお気に入り。気がつけば10本近く食べていた。
「道の駅とようら」で味わったのは、不動の人気ナンバーワン「豊浦いちごソフトクリーム」。手作りの苺ジャムが混ざった濃厚なソフトに、豊浦産のフレッシュな苺を贅沢にトッピング。甘酸っぱさとミルクのコクが絶妙だった。
どこまでも続く真っ直ぐな道
広大な大地をまっすぐに突き抜ける一本道。これぞ北海道らしい風景。冬の積雪に備えて設置された、路側帯を示す矢印が延々と続いていた。