北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY12:2023年8月5日(土)
江差町のホテル 発 → いにしえ街道(姥神大神宮、旧中村家住宅、江差横山家など) → 江差港 →(フェリー)→ 奥尻港 → 宮津弁天宮 → 賽の河原 → 球島山展望台 → 神威脇温泉保養所 → 北追岬公園キャンプ場(泊)
DAY12移動距離40km
累積移動距離884km
江差の歴史を物語る街道
自転車旅も12日目に入り、疲労が蓄積して体が重い。
今日は奥尻島へ渡る予定だが、フェリーの出発は9:40。時間に余裕があったため、朝はゆっくり起きて、江差の「いにしえ街道」を散策することにした。
ホテルの駐車場に置いていた自転車を見ると、チェーンに錆が浮いていた。ここ数日の海岸線走行で潮風を浴びた影響だろう。洗車できれば良いのだが、応急処置としてチェーンルブを差しておいた。
「いにしえ街道」は、江戸から明治にかけてニシン漁と檜材の交易で栄えた町の歴史を今に伝えるエリア。問屋や蔵、町屋や社寺が軒を連ねており、「姥神大神宮」「旧中村家住宅」「江差横山家」など、見どころも豊富だ。石畳の道を歩きながら、往時の賑わいを思い浮かべた。
奥尻ブルーと旬のウニを求めて
フェリーは予約不可、先着順とのことで、1時間前に江差港ターミナルへ。旅客2等は2,910円、自転車は1,560円。この日のサイクリストは3名だけ。乗船前、声をかけたサイクリストとは後日、思わぬ再会を果たすことになる。
9:40に出航し、2時間10分の航海で奥尻港に11:50到着。
日本海に浮かぶ奥尻島は、奇岩が連なる海岸線と、透明度の高い海「奥尻ブルー」で知られる。
今日の最大の楽しみは、旬を迎えたウニ丼。予定していた寿司屋は昼の営業がなく、代わりに営業中の定食屋へ。
運ばれてきたウニ丼は、期待をはるかに超える美味しさ。採れたての奥尻産ウニは、甘みがあり、濃厚なのにしつこくない。わざわざここまで来た甲斐があった。
海岸線の奇岩と奥尻ブルー
奥尻島を反時計回りに北上するルートで進む。道中、「宮津弁天宮」や、独特な雰囲気をもつ「賽の河原」などを経由し、「球島山展望台」へ。
球島山への登坂区間は約15km。ラストに10%超の勾配があり、完全に撃沈。汗だくになりながら、なんとか展望台に到着。
曇り空ではあったが、眼下には透き通る「奥尻ブルー」の海。海岸線の奇岩群も印象的だった。
北海道到達可能最西端のキャンプ場
今日の宿泊地は、北海道到達可能な最西端「北追岬公園キャンプ場」。この“最果ての地”でテントを張る。
キャンプ場には、オートバイ2名、徒歩の旅人らしき1名、自転車の私の4名。少人数だが、人の気配があるだけで、妙な安心感がある。
明日は、朝7時発のフェリーで江差へ戻る予定。港までは約32km。午前3時起床、4時出発を予定し、早めに就寝した。