北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY19:2023年8月12日(土)
小樽市内の宿泊施設 発→ 旧手宮線跡地 → 小樽運河 → 小樽三角市場 → 北海道博物館 → 北海道開拓の村 → 札幌市内の宿泊施設(泊)
DAY19移動距離72km
累積移動距離1,467km
小樽の朝、静けさのなかで
朝一番で訪れたのは「旧手宮線跡地」。
旧国鉄手宮線は1880年、北海道で初めて開通した鉄道の一部であり、鉄道黎明期の遺構だ。現在は遊歩道として整備され、静かな時間が流れていた。
続いて定番観光スポット「小樽運河」へ。
昨夜は観光客でにぎわっていたが、早朝の運河は別の顔を見せる。水面に映る石造りの倉庫群と朝の空。静寂が美しい。
朝食は市場で贅沢に
朝食は小樽駅横にある「小樽三角市場」で海鮮丼。
戦後、露天商から始まったこの市場は、いまや観光地として定着している。新鮮なネタを贅沢に盛り込んだ丼は見た目にも華やか。ただ、観光地価格に少し尻込みしつつ、それでもやっぱり北海道の海鮮は格別だと実感する。
小樽を後にし、札幌へ
メインストリートを通りながら、小樽の歴史的建築物を名残惜しげに見納める。風鈴が風に揺れて、涼しげな音を奏でていたのが印象的だった。
この街をいつかまた歩きたいと思いながら、札幌を目指して再出発。
灼熱の札幌へ
しかしこの日の札幌は猛暑日。最高気温は32度。「涼」を求めて北海道まで来たというのに、この暑さは想定外。汗が止まらず、ペダルを回す足もどんどん重くなる。
ようやく札幌中心部へ到着。観光客でにぎわう「時計台」の前を通ったが、以前に訪れたことがあるため今回はスルー。
札幌郊外で歴史に触れる
札幌市の郊外にある「北海道博物館」へ。特別展「北の縄文世界と国宝」を鑑賞。
縄文人の精神性や造形美には目を見張るものがあった。単なる「土器」ではなく、そこには確かな「祈り」や「美」が宿っていた。
続いて向かったのは「北海道開拓の村」。
明治から昭和初期にかけての北海道各地の建物を移築・再現した野外博物館だ。タイムスリップしたかのような町並みを、閉館時間に追われながらも駆け足で巡った。
懐かしの味、札幌ラーメン
夕食は、10数年ぶりの再訪となる「すみれ中の島本店」へ。
札幌味噌ラーメンといえば、やはりこの店が思い浮かぶ。
濃厚な味噌スープに、ラードのコク、モチモチの中太麺。変わらない味に思わず笑みがこぼれる。
いまではコンビニ弁当でも味わえるようになったが、やはり現地で本物を食べるのは別格だ。