2025年4月9日から22日までの13日間、九州を一周する自転車旅に出た。
今回の旅はその第一弾として、新門司港(福岡)から志布志港(鹿児島)まで、約900kmを走り抜けた記録をお届けする。
DAY5:2025年4月13日(日)
豊後高田市内発 → 熊野磨崖仏 → 真木大堂 → 富貴寺 → 両子寺 → 道の駅 くにみ → 国東半島サイクリングロード→ 国東市国東町の宿泊施設(泊)
移動距離:88.5km (計:329.8km)
累積標高差:1,621m (計:3,194m)
この旅で、最大の難所に挑んだ一日。国東半島の山々を縦断するルートは想像していたよりもアップダウンがあった。心が折れかけたが、累積標高差1,600m超えの道のりを踏破したことが、今は何よりの誇りだ。
鬼の石段と圧巻の磨崖仏
まず向かったのは、「熊野磨崖仏」。
「鬼が一晩で積んだ」と伝わる急峻な石段を登ると、岩壁に刻まれた大日如来(6.7m)と不動明王(8m)の二つの巨大な仏像が現れる。
日本最大級の磨崖仏で、その迫力には言葉を失った。長い年月、風雨に晒されながらも静かに佇む姿に、ただただ畏敬の念を抱くばかりだった。
真木大堂と極楽浄土の世界
続いて訪れた「真木大堂」は、九州を代表する古仏の宝庫。堂内の九体の仏像群は、どれも表情豊かで圧巻だった。
国宝・富貴寺大堂と、色鮮やかな仏教美術
国宝「富貴寺大堂」は、宇治の平等院鳳凰堂、平泉の中尊寺金色堂と並ぶ「日本三阿弥陀堂」のひとつとされる。
前日に訪れた「大分県立歴史博物館」には、大堂内部の原寸大再現展示があり、阿弥陀如来像や、極楽浄土を描いた壁画の当時の美しさに驚いたばかり。
現地で本物を目の当たりにし、その歴史と芸術性の高さを改めて実感した。
国東修験の中心・両子寺
国東半島の中心部に位置する「両子寺」へ。
鬱蒼とした木々に囲まれた境内は、霊気すら感じさせる空間だった。
山門を守る仁王像は、その風格と力強さで訪れる者を静かに迎えてくれる。
サイクリングロードと海風のご褒美
国東半島の中心部から先端部の「道の駅くにみ」を目指した。
「道の駅くにみ」でランチを取り、後半は、「国東半島サイクリングロード」へ。
峠道を越えたあとの海沿いの緩やかな道と潮風。
このご褒美のような時間があるから、苦しい坂道も乗り越えられる。
今日も国東市国東町の宿泊先へ無事に到着。