雲上の御嶽山

8月18日、雲上の霊峰・御嶽山に登ってきた。
スカイビュー御嶽山は標高3067m。日本で14番目の高さ。独立峰では富士山に次ぐ高峰。5つの火口湖、5つの峰が連なる美しい山容を持つ。

7月19、20日に御嶽山麓で行われたレースOSJおんたけウルトラトレイル100kに参戦した。その時に御嶽山の雄大さを味わい、登頂してみたいと思っていた。この数日、前線が停滞していて悪天候であったが、この日は午後に晴れるという予報を信じて敢行した。

ルートは御嶽山の主峰剣ヶ峰への最短コースに頂上周遊の池めぐりを加えた。
田の原〜金剛童子〜王滝奥の院〜王滝頂上〜剣ヶ峰〜お鉢巡り〜二ノ池〜摩利支天山〜継子岳〜四ノ池〜三ノ池〜ニノ池〜王滝頂上〜金剛童子〜田の原。
総距離17.3km。累積標高1578m。参考までに山と高原地図のコースタイムは11時間30分。

田の原は剣ヶ峰への最短コースである王滝口コースの登山口。2180m地点まで車で来ることができる。登山口には立派な鳥居がある。御嶽山は信仰の山だ。厳かな気持ちで出発する。スタート時は小雨。
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標高2475mの金剛童子を越えた辺りから森林限界となり、視界が広がる。ハイマツの中を進む。
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9合目。この辺りから、呼吸が苦しく、心拍も高くなる。呼吸を整えながら、ペースを落とし、ゆっくりと登る。途中、8月24日に行われるOSJおんたけスカイレースの試走をしているトレイルランナーが下ってきた。天候が悪く、四ノ池まで行かずに二ノ池で引き返してきたという。

王滝奥の院横の地獄谷展望台から怖々と地獄谷を見下ろす。御嶽山は現在も活動している活火山でもある。
地獄谷
待望の剣ヶ峰は残念ながらガスの中。少し待てば、ガスも晴れるだろうが、先を急ぐ。
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一ノ池の外輪山を廻る、お鉢巡り。地獄谷からは硫黄の臭いが立ちこめる。
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お鉢巡りお鉢巡りを下った先にはエメラルドグリーンの二ノ池。標高2905mにある日本最高所の湖沼。木曽川の最上部でもある。青い屋根の山小屋は二ノ池本館。
P1030491二ノ池からは賽の河原を越え、摩利支天山(2959m)を目指す。摩利支天山の頂上からは立ち上る雲々の素晴らしい眺望。心地よい風の中、いつまでもここに留まっていたいと思えた。
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後ろ髪を引かれる思いで摩利支天山を下り、飛騨頂上を経て、5つの峰の内の最北の峰の継子岳(2859m)を目指す。丁度、中間地点となる。
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継子岳からは南へ折り返す。下った先の四ノ池では小川が流れ出していた。裸足になり小川の冷たい水でアイシング。この小川の先には、日本最高所の滝と言われる、落差90mのまぼろしの滝がある。轟音が聞こえるが、残念ながら上からは見ることはできない。
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四ノ池から三ノ池へ進む。三ノ池は水深13.3mと日本一深い高山湖。三ノ池乗越から巡ってきた縦走路を振り返る。充実感で満たされる瞬間。
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賽の河原、、二ノ池を経て、まごころの塔へ。そこから剣ヶ峰を振り返る。その後、王滝頂上から足早に王滝口登山道を下り、田の原に到着。無事に下山。

御嶽山は白装束で修行する人も多い信仰の山である。至る所に、その信仰の跡を見ることができる。自然の雄大な姿に畏敬を感じ、この地を霊山としたのであろう。本当に素晴らしい山でした。御嶽山、ありがとうございました!
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最後に、今回の山行は偶然にも、OSJ おんたけスカイレースの直前週だった。それもコースは中核部分を辿っていた。この壮大な景色の中なので、きっと思い出に残る素晴らしいレースとなるだろう。参加者が怪我なく無事にゴールすることを祈願しています!パワーバー


霧の鳳凰三山

8月16日、南アルプスの鳳凰三山に登ってきた。
残念ながら、霧に阻まれ、期待した稜線からの眺望は見られなかった。
P1030403鳳凰三山は南アルプスの地蔵岳(2764m)・観音岳(2840m)・薬師岳(2780m)の3つの山の総称。鳳凰山とも呼ばれる。南アルプスの入門的な山でもある。

ルートは1380m地点まで車で来れる夜叉神峠登山口からのピストン。距離24.9km、累積標高2275mになる。山と高原地図のコースタイムは15時間20分。

静かな樹林帯をひた走る。
トレイル南御室小屋を越え、森林限界に出る。そこは白砂と巨岩の稜線。晴れていれば、最高の眺望を得られたろうに、残念。
稜線
南アルプスの山々の眺望は得られず。代わりに虹が出迎え。
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最終目的地の地蔵岳のシンボル、オベリスク。予想以上に大きい。くちばしの裂け目から登ろうとしている人の姿も。しばらく見ていたがこの方は登れず、戻ってきた。
オベリスク賽ノ河原の御地蔵様たち。この山も古くからの信仰の山。霧の中、ただ佇む。
地蔵今から7、8年前になろうか。会社の同僚3名で始めたトレッキング。奥多摩、丹沢など都内から至近の山に出かけるようになった。鳳凰三山も早期にターゲットとなった。当時は青木鉱泉からドンドコ沢沿いのルートをたどり、1泊2日で鳳凰三山を登頂するつもりだった。当時は走ってもいなかったので、今ほどの体力もなく、慣れないテント担ぎでヘトヘトになりながら、予定通り、鳳凰小屋でテント泊。翌朝の悪天候で、地蔵岳のオベリスクも拝まず、下山。そんな苦い思い出があった。その後、なんとなく足が遠のき、再び訪れる機会を失っていた。過去の思い出を清算したことにもなったので、曇空の中、思い切って来てみて良かったと思う。唯一の心残りは、白峰三山を初めとした眺望が味わえなかったこと。また来ないといけないな、これは。

 


富士山初登頂

8月7日、日帰りで富士山へ初めて登ってきた!
40代の最後の夏という人生の節目の年なので、以前から行きたかった山には厳選して登っています。
P1030370吉田、富士宮、須走、御殿場の4つの富士山登山ルートの中で、選んだのは御殿場ルート。山頂までの標高差が2,330mと大きく、距離も往復20kmと長い、山小屋も少ないなどの理由で、一番のマイナールートだ。
P1030358このルートは、普通は御殿場口新五合目が起点となるが、今回は水ヶ塚公園を起点とした。2013年のUTMF(STY)参戦した時に、印象に残った樹林帯をもう一度味わいたかったからだ。
往路は水ヶ塚公園~四辻~上双子山~御殿場ルート~山頂へ。
復路は、山頂~御殿場ルート七合目~宝永山~第一火口縁~須山口登山歩道経由~水ヶ塚公園へ。
総距離28km、累積標高は2,700mとなった。

前半、休憩もろくに取らず、頑張り過ぎたから、そのツケが後半に来た。3,000mを越えたあたりから、高山病の典型的な症状の激しい頭痛に襲われる。初めての高山病の経験でもあり、最初、頭痛を高山病とは思わなかった。高度を落とせば楽になると思ったが、結局、自宅に戻るまで頭の重さが残った。翌朝には頭痛はなくなっていたけど。

加えて、長い下りを飛ばしすぎて、今度は足の爪がやられる。等々、トラブルが続き、距離の長さもあり、初の富士山は苦行要素満載となった。
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それでも、雲海など自然のスケールの大きさに圧倒されっぱなしで、日本最高峰に立ったという充実感も感じた。
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須山口登山歩道から水ヶ塚公園までの樹林帯のなかのトレイルもこれまた素晴らしく、静かなトレイルを満喫。
振り返れば、良くも悪くも思い出に残る、初の富士山登山となった。

 


涼を求めて裏磐梯

8月某日、猛暑から逃れ、涼を求めて福島県の裏磐梯に行ってきた。
磐梯山南側の表磐梯に対して、北側の裏磐梯。磐梯高原とも呼ばれ、標高800mの高原には美しい自然と湖沼群が広がる。
磐梯山は表から見る姿と裏からの姿では大きくその姿を変える。表側から見ると、独立峰の堂々たる姿を見せるが、裏側の山容は大きくえぐれた荒々しい姿を見せる。
P1030339この痛々しいともいえるこの姿は、1888年(明治21年)の大噴火によってできた。噴火により、小磐梯と呼ばれていた一つの山頂が北側に崩れて川を堰き止め、桧原湖、小野川湖、秋元湖や、五色沼など大小300もの湖沼群が形成されたという。右が磐梯山山頂(1818.6m)、左が櫛ヶ峰(1636m)。

今回のコースは、磐梯山、猫魔ヶ岳、雄国沼の周回縦走コース。裏磐梯登山口~裏磐梯スキー場~銅沼~中ノ湯跡分岐~弘法清水~磐梯山山頂~弘法清水~中ノ湯跡分岐~八方台登山口~猫魔ヶ岳~雄国沼~雄国沼登山口~国道459号経由で裏磐梯登山口へ戻る。裏磐梯登山口のそばのゴールドハウス目黒前の駐車場を利用。トイレ、自販機もある。
山と高原地図での参考タイムは9時間45分程度。距離25km、累積標高1387m。
image裏磐梯登山道入口から裏磐梯スキー場までは砂利道を行く。スキー場の緩いゲレンデを登り切り振り返ると、桧原湖や雲海に浮かぶ吾妻連峰までが見渡せた。
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前方には磐梯山がさらに存在感を増して迫る。
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銅沼(あかぬま)の手前の名の知れない沼。木立が鏡のように水面に映り込み、綺麗。
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エメラルドグリーンの銅沼と磐梯山の火口壁。
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銅沼からお花畑を経由して弘法清水へ。弘法清水には弘法清水小屋と岡部小屋と2軒の茶屋がある。写真の右手には特徴的な天狗岩、左手にはお花畑が広がる。P1030312
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P1030317弘法清水から20分程度で磐梯山山頂。山頂は残念ながら雲に覆われ展望無し。その後、来た道を戻り、弘法清水でのどを潤し、中ノ湯跡分岐へ。このあたりから八方台登山口からと思われる老若男女、たくさんのハイカーとすれ違う。林間学校なのか、50名以上の規模の小学生高学年の団体も。

八方台登山口の駐車場は50台程度駐車されていて満車状態。ここは磐梯山への最短ルートなので一番のメジャー登山口。ここから猫魔ヶ岳やまびこ探勝路を行く。6月にハイカーが熊に襲われたため登山道の入口には熊注意の看板がでていた。熊鈴は欠かせません。磐梯山の賑やかさとは一転、ハイカーにはほとんど出会わず、静かなブナの原生林のトレイルが続く。1時間ほどで猫魔ヶ岳(1404m)を通過。雄国沼の分岐の猫石を目指す。巨岩を積み上げたような猫石からは外輪山に囲まれた雄国沼の眺望が見事。
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雄国沼湿原は国の特別天然記念物に指定されている。6月下旬から7月上旬はニッコウキスゲの大群落を見る人たちで賑わうようだ。次回はハイシーズンに訪れてみたい。P1030335沢沿いの雄国沼せせらぎ探勝路を辿り、下山。最後は猛暑の国道を走って無事帰着。
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裏磐梯の桧原湖に10年以上前からバスフィッシングで年に一度程度の頻度で通っていたが、湖上から眺める磐梯山の雄大な姿に憧れをもっていた。長年の夢が叶い、ようやく磐梯山に登ることができた。特に印象に残ったのは、猫魔ヶ岳や雄国沼のトレイル。大好きなブナの原生林に囲まれ、ハイカーも少なく、少しだけ思いっきり走ることができた。いま一番のストレス解消法は静かなブナ林のトレイルをひたすら無心に走ること。これに勝るストレス解消法はない。やっぱりトレイルは最高です。