さて、UTMF/STYが近づいて来て、トレイルランニング界はなんだかワクワクとドキドキとが入り混じったような日々ですね。
みなさん、あちこちに試走に行かれたり、前年度迄の体験談を書いていますので、私はサポート目線でのお話を。
サポートつけるなんて、100マイラーじゃない!
と、思う人はごめんなさい。
知り合いが100マイルに出ると聞いた時、先ずは
「えーやめておきなよー(笑)」
と、言うでしょう。
それでもなお硬い決意で出ると言うなら、次に聞いてあげるのは
「サポート誰かいるの?」
と聞いてあげてください。
よく、自分はたいしたことないランナーだから、サポーターに悪いから、デポジットもあるし、1人で、、、という話を聴きますが、あなたがたいした事無いランナーであればあるほどサポートは付けてください。
理由は色々。
自分で背負う荷物が減る、エイドごとに暖かい食べ物が食べられる。着替えを準備してもらえる。などなど。
でも、サポーターがいて一番良い事は、必ず応援してもらえるところじゃないでしょうか?
1人ぼっちで走っていても、次のエイドに行けば仲間が待ってる。
そう思うだけで、痛くても進もう、進まなきゃと思うものです。
さて、前置きが長くなりましたが、UTMF/STYで友人にサポートを頼まれたが、やった事ないし、一人ぼっちだしという方に、ここからは書きます。
ランニングチームでサポートする方は、きっとノウハウなんかもありますし、みんなでまとまって行くので、楽しくサポートできると思います。
が、、、
1人サポートは孤独と寒さと眠気の戦いです。
ある意味選手以上かもしれません。
UTMF/STYのエイドは、車にナビさへ着いていれば基本的にたどり着けます。
唯一、こどもの国はメインの入り口とは違う場所からの侵入になります。ここは、事前に選手用の地図をよく確認しておいた方が良いです。焦ってる時はプチパニックになるほどわかりにくいです。
それ以外のたどり着けないところは、サポート禁止だったりする場所なので、問題ありません。
ただし、あなたがサポートする人がボリュームゾーンという、最も人が多い時間帯に到着する場合、駐車に手間取る場合があります。
すごい遠くに停めさせられたり、場合によっては停める迄に時間がかかったりする場合があるので要注意です。
サポートがもっともやってはいけないこと。
それは、遅刻です。
自分が到着した時すでに選手の通過後だったなんて許されません。
もちろんそんな事が起きても良いように、各セクションごとに食べ物も飲み物もに少し多めに選手に携帯させておくのは基本ですが、サポートすると決めたのならちゃんと各エイドで待機して準備をしましょう。
事前に選手と打ち合わせた時間の1時間前には到着し、どこに座らせて、何を渡すか再度確認するぐらいがちょうどいいです。
また、エイドの食料は選手のものです。選手の食べ残しを食べるのはアリですが、基本はダメです。
ただし、UTMFでは何箇所か有料の食べ物があるエイドがあるので、そういうものを買って食べるのもいいかもしれません。
田舎なのでなかなかコンビニなんてすぐに見つかりません。
なので、サポーターは自分の食べるものは全部持っていくぐらいの覚悟と準備が必要です。
前文で述べたように、とにかく夜から早朝は寒いです。
私は長袖フリースの上にダウンを着て、その上にウインドシェルを着ていましたが、とにかく寒さとの戦いが一番辛かったです。
とくに西富士中、こどもの国は風をよける場所がありません。
ここに深夜~早朝はかなり厳しいです。
ホッカイロはもちろんですが、登山用のバーナーで常にお湯を沸かして暖かいものを飲んで待機していました。
手袋やマフラーといった細かい防寒具も必要になると思います。
選手と事前に、何か食べたいか、どんなものが好きかよく話をしておくと良いと思います。
ジェルしか食べたく無い人もいれば、おにぎりやサンドウィッチが良い人も居ます。
すごい疲れた時にどんなものが急に食べたくなるかわかりません。
なので、食べても食べなくても、その人が好きそうなもの、短時間で栄養が取れそうなもの、水やスポーツドリンク以外の飲み物を用意してあげましょう。バナナやオレンジ、チョコは基本どこのエイドにもあるので、それ以外が良いと思います。
選手は長い距離走ってくると、疲れと興奮で自分の身の回りに気が回せない場合があります。汗だくで走ってきたとしても、ものの1分で汗が冷えて体調を崩す原因になります。
なので、エイドに到着したら、すぐに上着を着せて体を冷やさないようにアドバイスしてください。
本人がだるそうなら、サポートが身体にかけてあげましょう。
一応既定で、選手に直接触れて良いサポートは1名と決まっているので、気をつけましょう。
飲み物も、ハイドレーションの中のものは冷たいので、エイドに着いたら暖かい物が良いと思います。
抜けた塩分を取り戻す為に、お味噌汁や、お吸い物、コンソメスープなどがオススメです。
痛がる選手に軽々しく痛み止めを渡すのもやめたほうが良いと思います。
市販の痛み止めはその後もダメージを与えます。空腹の弱った胃に痛み止め、、、絶対勧めません。
でも、痛いから薬をという話なら、漢方をわたしましょう。
まだダメージは少ないです。
選手がエイドに着いたらまずザックを降ろさせ、携帯させた食料をチェックしましょう。
しっかり食べきっていれば問題ありませんが、かなり残っているようなら、問題です。
選手に食べれなかった理由を確認しましょう。
もしも、胃がということなら、スープなど暖かいものをあげて、胃の疲労をすこしでも癒してあげた方がいいです。
本人が食べたくないと言っても、ゴールしたいなら食べてねと、暖かくてやさしい食べもの
たとえば、レトルトのおかゆや雑炊なんかを食べさせてあげましょう。
無理やり食べさせるぐらいでもいいと思います。
そして、背中や腰をすこしマッサージしてあげるのも良いと思います。
ザックを背負っていて、肩から腰に掛けて疲労は確実に溜まっています。
でも足の痛みの方が大きいので、上半身の疲労に本人が気が付いていない可能性もあります。
なので必ずザックをおろさせて、上半身の血流を良くしてあげてください。
つぎに、ゴミはすべて回収しましょう。
トレイルで不用意にゴミを落とさない為にもゴミはすぐさま回収です。
あと、夜間使っているライトの電池。
選手はうっかりしている場合も多いですので、電池交換などしてあげると良いと思います。
特に不調が無い場合は、10分~15分たったらエイドから出るように選手を促してください。
長く座っていると、立ち上がるのも次に進むのも大変です。
長く休んでもゴールの距離は変わりません。
一歩でも先に進ませてあげるのが親切です。
また、エイドによっては、もう走れない・・・という選手がバタバタと倒れこんでいる場所があったりします。
基本的に室内や風があたらないところで休ませてあげた方がいいのですが、もしも
そこに死人のように横たわってる人が山のようにいるエイドなら、選手に見せないようにしてあげるのもサポーターの仕事の1つです。
倒れこんでる人を見るだけで、テンションは下がります。
自分はいつああなるんだろう、自分も倒れてしまおうか・・・そう思わせない為にも見せなくていい所は見せないようにしましょう。
次のエイドまで何キロ、次のエイドにどんな山があって、何mなのか。
そして、関門は何時なのか。
選手が困らないように伝えましょう。
そして、サポーターが倒れたら意味がありません。
自分の食べ物、飲み物、栄養ドリンクはしっかりもちましょう。
あと、トイレ。
エイドのトイレは基本、選手の物です。
サポーターがトイレを占領して、外で選手が待っていたなんてことが無いように、
極力別の場所(コンビニや他の公園など)でトイレは済ませましょう。
こどもの国、西富士中は駐車場からエイドまで遠めです。
余裕をもった時間で行動しましょう。
最後に、サポーターは常に笑顔で。
大丈夫大丈夫!
そう選手を励ますことが大事です。
サポーターが元気じゃなきゃ選手はきっと困ります。
にこにこ笑顔で選手を送り出しましょう!
と・・・
偉そうに書きましたが・・・
とにかくですね、選手にとってサポーターは大事だし、サポーターにとっても選手は大事です。
お互い協力しあって、ぜひゴールへ向かってください。
わたしは昨年、小山田隆二さんのサポーターをしまして、
RUN+TRAILでも記事にしていただいたんですが、
実はあんまりサポートが上手にできなかったので(笑)
サポーター引退しました(笑)(あれ?クビかも(笑))
だからこその、こうやった方がいいよーのお話です。
サポーターにならなくても選手を応援する方法はたくさんあります。
ボランティアスタッフもそうだし、エイドに応援に来てくれるだけでも選手にとっては嬉しいもんです。
もし知り合いが出場してるなら、1か所でも良いので応援に行ってあげてください。
お前来なくていいよ~なんて思う人一人もいません。
知ってる顔を見ることでパワーをもらえるから。
さぁいよいよですねー。
私はこっそりSTY走ってますので(笑)
誰か私を見つけたら背中を押してください!
3 コメント
私は来週初めてのサポートを行います。
選手も私も初めてのUTMFですので非常に参考になりました。
輿石さん、初めてのサポートは緊張ですよね。
でも、大体同じぐらいの時間帯にサポートする人っていうのがだんだん出来てきて、その人たちと仲良くなれるので、それも楽しいですよ。
とにかく寒いですし、来るか来ないかわからない人を待つのは辛いなって思う時もあると思います。
でも【信じて待つ】という気持ちが一番大事かな?と思います。
絶対に来る、何があっても来るって信じて、来たら背中を押す。
で、がんばった暁には、ゴールで100マイル走った英雄と再会できます。
極限状態で走ってるので、本当に好きなものしか食べられない、飲めないって感じになる場合も予想されますので、これだったら何があっても食べれる!ってものを用意しておくといいですよ。
あと、各エイドには一応お湯も用意されているんですが、それもあくまでも選手用なので、自分の分は自分で沸かして飲んでくださいね★
返信ありがとうございます。
無事にサポートやりきりました!しかも、二人分(^^;
松井さんのブログ参考になりました!というか読まなかったら出来ませんでした。
本当にありがとうございます!
サポートが終わり今度は自分のレース(もちろんスリーピークスですよ♪)に集中します。